柳広司のレビュー一覧
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大日本帝国陸軍の上級将校、結城中佐の発案で極秘に設立されたスパイ養成学校「D機関」
諜報活動など卑怯で卑劣な行為!スパイなどという姑息な手段を用いるのは、日本古来の武士道に反する…と軍上層部からも強い反感を受ける「D機関」だったが…
頭脳明晰、冷静に任務をする諜報員たちにより「D機関」は確実に成果を上げていく…
「死ぬな、殺すな、とらわれるな」この規律を結城中佐に徹底的に叩き込まれた若き精鋭たち…
彼らは自分以外の何ものも信じていないニヒリスト!
命懸けのスパイ任務についたところでちょっと面白いゲームにすぎない…
彼らを突き動かすのは
手に負えぬほどの自尊心なのだ…
水曜日 23:30~24 -
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山之口貘さんと瀬長亀次郎さん。
本土から沖縄を詩にして届けた芸術家と、沖縄の中心から闘い続けた政治家(?)を中心とした沖縄戦後史小説、とでもいうのか。小説とされてるけどその沖縄の史実はおよそ僕の知ってる限りの歴史と符号するので、沖縄の日本から切り離された戦後を振り返るにもいい一冊。なんだかこの感想合ってない気がするけど、今年一番くらった作品かもしれない。
改めて振り返ると沖縄が置かれてきた過酷で特殊な状況と、恐ろしいのはそこから不変さを感じる、沖縄の特殊な状況と日本政府の弱腰ぶり。
亀次郎さんくらいたたかえる沖縄人でありたい。
貘さんは申し訳ないけど名前をギリギリ知ってるくらいだったけど -
無料版購入済み
D機関、あまりにかっこよすぎる設定だなと思いながら読んでましたが、あとがきを読んだら史実をモデルにした話だったんですね!水面下の頭脳戦、しびれました。
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ネタバレ面白かった。ジョカゲ人気にあやかって、スパイミステリとしてるかもしれないけど、そこまでスパイでもミステリーでもない。暗号やら偵察やら工作などのスパイ要素はあるけど、そこまでがっつりではない。
史実と小説としてのエンタメの絡め方めちゃうま。こういうのもっと読みたい。
「雲雀」
小林多喜二に取材を受けるしスパイもする、というのが面白い。蟹工船読んだこと無いけど読もうかなという気持ちが強くなった。
雲雀=小林多喜二
P78、“谷の脳裏に、早春の空のきわめて高い場所で囀ずる雲雀の姿が浮かんだ。鷹も烏もハヤブサも、かれは少しも恐れる様子もなく、空の一角で囀ずることで春の訪れを告げる。雲雀の声を耳に -
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共産党員を追い詰めていく特高を描きながら、逆説的に文学や思想というものの、普遍性を感じさせる内容で、すごく良かった。
以下、ネタバレ含みます、注意。
「雲雀」では、小林多喜二が『蟹工船』を生み出す前夜が舞台となる。
蟹工船の工員二人にインタビューを行うのだが、その二人は特高の息がかかったスパイであった。
彼らは小林多喜二との会話の中で、自分たちが生きていた蟹工船という世界の異常さに気付く。
面白いのは、エンディングだろう。
『蟹工船』を読んだ工員の一人は、自分が語った体験を、語り以上の「ストーリー」に仕立て上げている小林多喜二と、小説そのものに、のめり込む。
そして、「ストーリー」 -
購入済み
旧日本軍が苦手とした諜報もの
史実では、ゾルゲ事件や紫暗号解読など旧日本軍は諜報戦を苦手とした と 一般的に言われている。
この小説はそこを逆手にとってこんな諜報機関があったのだ という視点で書いている。
現在、歴史として記録に残っていないのはその諜報機関(D機関)がうまく機能したことの証拠である と空想してしまいそうなほど良くできた小説である。
今の日本における諜報活動にも思いをはせそうな小説。 -
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再読。
D機関シリーズ第3弾です。
そして、私はこの第3弾が1番好き。
全5編(うち2編は「暗号名ケルベロス」の前後篇)あって
どの話もとにかくクオリティが高い。
その中でも1番好きなのは「誤算」かな…。
どう読んだって任務の"失敗"だと思うことの連続、
それが全部誤算ではなく計算つくされて
起きた事象だったという話。
D機関のスパイ達、というか結城中佐の抜かりなさが
度肝を抜くレベルです……。
「失楽園」もすごくスマートなどんでん返し的話だし、
「追跡」も信じてたものがひっくり返される。
全編通して全く展開が読めないのが面白いんだな…
はーーー本当大好きです。
ジョーカー -
ネタバレ 購入済み
極限
圧倒的なスリルと冷酷さにとらわれ,どんどん読み進めてしまう。
自分とかけ離れた能力の人達が生きる,非日常の世界。
決してハッピーなストーリーではないけれど,終わらせ方が,嫌いじゃない。 -
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いったい誰が悪いのか。
私立探偵・フェアフィールドは記憶を失った囚人・キジマとともにプリズン内で起こった毒殺事件を追う。探偵がワトソン役とは面白い。最後はちゃんと探偵も探偵するけど。
推理小説だけど、反戦小説の色が強い気がした。
二転三転もする展開。あの人が実は犯人では……という予想が実際そうだったときの悲しさは、予想通りだったつまらなさではなく、そうでなければ良かったのにという思いから。
主人公がアメリカ人でも日本人でもなくニュージーランド人なので、客観的に当時の日本を見れた気がした。
「ジョーカー・ゲーム」で興味を持った作家さんだけど、これも映像化してほしいな。ミステリとして楽しみながら、