柳広司のレビュー一覧

  • パンとペンの事件簿

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    シリーズ化できそうな構成

    登場する大杉たちをはじめとした活動家たちのその後を多少知っている現代の我々視点から読むと、売文社に満ちている志の下に集まった人たちならではのカラリとした心地よい空気感が、刹那的なきらめきに感じてしまい、複雑だった。

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    2025年04月03日
  • ラスト・ワルツ

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    D機関か活躍するスパイミステリーの短編集、1作目から変わらないところが良い。
    ワクワク感は1作目からすれば優しくなってしまうが、いろんな切り口かあって楽しかった。個人的には「舞踏会の夜」が良かった、読み手を誘導し、うまく騙されつつ、それでも受け入れてしまう。結城中佐がやっぱりカッコイイ。
    これが今のところの最新刊と思うと次が無いのが寂しい。まだまだ読みたい!

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    2025年03月30日
  • パラダイス・ロスト

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    ネタバレ

    前巻が不穏な〆だったので今巻が「誤算」という章題で始まっていてドキーッとしちゃった。パラダイスもロストしてるし。
    しかし不意のアクシデントまで対応してこそプロのスパイである…とのことで、戦争が激化していくなかでも変わらずスパイとして生き続ける者と人間として死ぬ者の差があらわになっていく。
    いったいどちらが幸せなんだろうな…みたいなことを考えたりした。幸せを求めるような者はスパイではないのか…己の能力の限界を試す者は人間ではないのか…

    すっかりお決まりの口上のように語られるD機関の入試問題は、もはや歌舞伎の見栄のようでヨッ待ってました!という気分になるし、本当にみんなあの試験をクリアしたんだな

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    2025年03月15日
  • パラダイス・ロスト

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    「ジョーカー・ゲーム」シリーズの第3弾。安定の面白さでした。裏の裏をかく騙し合いは衰えることなく爽快。時代の流れに翻弄されるなかで、読み手側に垣間見せてくれる主人公たちの人間性がスパイスになってカッコ良さを際立たせる。

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    2025年03月12日
  • ダブル・ジョーカー

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    ジョーカーゲームシリーズ2弾
    この時代の話好きなんで、楽しめました!
    頭脳戦がすごく面白いです。
    騙し合いとか。

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    2025年03月10日
  • トーキョー・プリズン

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    推理小説としてより反戦小説として満足しました。
    殺人事件の犯人やトリックはかなりわかりやすくて少し物足りなかったですが、第二次世界大戦直後の日本における天皇制、原爆投下、戦争の責任の所在に対する様々な立場の人の考えは読み応えがありました。
    主人公がニュージーランド人の探偵であることで、日本人たちともアメリカの軍人たちとも違う(無論西洋よりではあるけれど)一歩引いたところから見ているのが独特で良かったと思います。
    しかし彼も相棒と同じく戦争で精神的ダメージを負った元軍人であるため、幻想的な悪夢を見ていて、結局この話のどこまでが真実なのかはよくわからないところが面白かったです。
    探偵と囚人のバディ

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    2025年02月25日
  • ダブル・ジョーカー

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    1作目に引き続き、スパイ組織「D機関」がギュッと詰まった短編。1作目を超えたというわけではないが、どの話も楽しめて面白かった。結城中佐はどこに姿を現してもスマートでカッコいい。1作目につながる話も付いているので1作目を読んでから読むのがオススメ。

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    2025年02月21日
  • パンとペンの事件簿

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    時は大正、天皇を弑する計画が立てられたとして社会主義者ら12名が処刑される「幸徳事件」が起き、社会主義者が極悪人扱いされていた頃、主人公がやくざ者に襲われて死にかけていたところを巷で話題の社会主義者が助けるところから物語は始まる。
    未だに腫れ物扱いされる社会主義・社会主義者だが、主人公を助けた売文社の社長・堺利彦が掲げる社会主義は、現在の私たちのイメージとは異なっている。
    当初は怪訝な態度を取っていた主人公も、彼らと一緒に過ごしていくうちに「彼らがやろうとしている事の方が正しいのではないか」と心を変えていく
    私も、社会情勢に応じて本気で社会の変革を目指していた当時の社会主義は悪くないのではない

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    2025年02月07日
  • ラスト・ワルツ

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    D機関が暗躍するスパイ・ミステリ小説。
    毎度ドキドキしながら読んでしまう。
    「パンドラ」が印象的だった。

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    2025年01月03日
  • ダブル・ジョーカー

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    柳広司さん著「ダブルジョーカー」
    「ジョーカーゲーム」シリーズの第二弾になる。今回の作品も5篇からなる「D機関」に纏わる連作短編集になるのだが各編が各々独立している為とても読みやすい。

    前回読んだ「ジョーカーゲーム」と展開とスタイルは変わらず特に目立った変化を感じる事はなかった。
    また5篇分の物語が追加されたという感じでもう少し変化を期待してしまった。

    しかし舞台が帝国陸軍内の話であるが為に前作同様、薄暗い影が作品全体にかかっており非常に不穏感漂う作風。諜報という影の部分とその薄暗い作風が絶妙にマッチしていると感じた。

    短編集の為、前作でも抱いた感想だが読み応えという点では薄く感じてしま

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    2024年12月12日
  • ラスト・ワルツ

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    シリーズ第4弾。
    今回も痛快です。
    「いつの間に」「なんでわかるの」という感動があり、
    スパイの取る行動にいちいち感服です。

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    2024年12月04日
  • パラダイス・ロスト

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    第一次世界大戦から第二次世界大戦に向けての各国の思惑とスパイの重要性がすごくよくわかりました。
    こんなに優秀なスパイが日本にいたのに、結局日本は泥沼の戦争へ進んでしまったことが情けない…

    結城中佐の過去がようやく明かされた!と思ったら、 それも結局結城中佐が作った過去…謎は深まるばかりです。

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    2024年07月28日
  • パラダイス・ロスト

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    『ジョーカー・ゲーム』シリーズ第三弾。これまた再読。人間離れした才能を持ったスパイたちの、人間臭い一面が見られるいい短編ばかり。現実の平時の戦いを想像すると恐ろしくもなる。

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    2024年06月28日
  • ダブル・ジョーカー

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    『ジョーカー・ゲーム』シリーズ第二弾。これまた再読。文庫本特別収録の「眠る男」は初めて読んだけど、結城中佐の化け物感が更に増した気がする。このシリーズだけでなく、柳広司の他の本もそのうち読みたい。

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    2024年06月26日
  • ラスト・ワルツ

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    D機関の4作目。今作はスケールが大きくなり、よりエンターテインメント性が強くなっています。また、背景の描写も深く、登場人物に感情移入ができ楽しく読むことができた。

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    2024年06月20日
  • アンブレイカブル

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    柳広司は、岩波書店の「機関誌」である『岩波』のレギュラーとしてエッセイを寄せている。それらのエッセイで激越な表現で示される彼のスタンスや内容には全く共感できないのだが、彼の小説は、敬意を払って読んでいる。ヒューマニズムと社会の束縛の桎梏に苦しむ心理を描くのがとても印象的。また、とてもクリアで平明な文体でありながら、登場人物の思考や感情がビビッドに立ち上がってくる。感銘を受ける現代日本の作家の一人だ。
    本作では、小林多喜二や三木清が、語り手の視野の中に登場する。
    現代の学校教育で、昭和前期の現代史をきちんと教わることは、ほぼ無い。よって、平均的な日本人は、自覚的に学ぼうとしない限り、治安維持法や

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    2024年06月09日
  • ラスト・ワルツ

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    4巻に渡るD機関シリーズが、日本の上層部の腐敗と日独をめぐる不穏な気配を色濃くして終わり、その先の戦争や国際情勢での惨禍を想起させるのは秀逸。
    ただのかっこいいスパイたちの物語ではなく、歴史の見えないけれども存在したかもしれない側面を描きたかったのだろうと感じた。

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    2024年06月06日
  • アンブレイカブル

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    ちょっと気になる文章があり、備忘録に。
    P160『国民の多くが欲しているのは正確な㊤ではない。彼らは、ああしろ、こうしろ、と指示されるのを待っているだけだ、その方が楽だから。彼らには未来が見えないのではない、見たくないだけなのだ。』

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    2024年04月14日
  • パラダイス・ロスト

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    失楽園っぽい話なのかと思ったが、推理物風で面白かった。シンガポール・スリング、どんなカクテルなのか気になる、飲んでみたい。

    ケルベロスはちょうどイミテーション・ゲームを見ようと思っていたところなので、タイムリーに感じた。最後少しだけほっこりした。数年後の様子を知りたくなった。

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    2024年04月08日
  • アンブレイカブル

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    戦時中の共産主義(アカ)狩りの話。
    重めの内容ですがテーマが一貫しているので比較的読みやすい。

    柳氏のジョーカー·ゲームのシリーズが好きな方、戦時中の政治のゴタゴタ好きな方におすすめ。

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    2024年03月30日