柳広司のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
設定が非常に秀逸で、短編にもかかわらず各章にそれぞれ飽きさせない展開があり、楽しく読むことができました。
時代背景とスパイの関わり、D機関の行動理念や哲学が非常に興味深く、男としてはカッコよさを感じざるを得なかったです。
当たり前のようになんでもこなせるというところにフィクション感がありますが、やっぱりスパイには超人であってほしいので、個人的にはとてもよかったです。
外から見ると完璧なスパイ、だけど実際の当人たちには完璧になり切れない部分があるという点も、ちゃんと人間なんだなという感じで面白かったです。
最後まで読んで、こんな重厚な設定をこんな薄い本で終わらせられるわけないよなと、シリーズ -
Posted by ブクログ
ネタバレ目次
・合言葉は”パンとペン”
・へちまの花は皮となるか実となるか
・乙女主義呼ぶ時なり世なり怪人大作戦
・小さき旗上げ、来(きた)れデモクラシー
語り手のぼくは織物工場で働いていたが、工場主が変わり、労働時間が長くなったにもかかわらず賃金が下がったことなど、雇用状況の不満を訴えようとして、逆にお抱えヤクザにぼこぼこにされる。
そこを助けてくれたのが、堺利彦をはじめとする売文社の面々だ。
次の仕事が見つかるまで、売文社で半分居候のようになりながら、世の中のことをいろいろと勉強していく。
世間や政府やマスコミが言うことが無条件で正しいのではなく、自分の目で見て、角度を変えて見直して、本当にそ -
Posted by ブクログ
ネタバレ3.8くらい。
「合言葉は“パンとペン”」
売文社にどう流れ着いて、売文社がどう問題を解決するか、その手口を見せる話。
オーディブルに先行した作品のせいか、音で聞くと良さそうな構成となっている。
「へちまの花は皮となるか実となるか」
暗号解読の話。荒畑寒村と大杉栄の紹介がメインでもある。
「乙女主義呼ぶ時なり世なり怪人大作戦」
堺の娘の真柄も史実では活躍した人らしく、なるほどなという感じ。青踏とも関わりがあったのが面白い。
事件とその解決も簡単なものだけど、当時の女性が置かれた状況を端的に示していて良いエピソードだった。
「小さき旗上げ、来たれデモクラシー」
山崎今朝弥という弁護士の