柳広司のレビュー一覧

  • パンとペンの事件簿

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    大正デモクラシーの時期の堺利彦ら社会主義たちの時代に立ち向かいつつもおおらかに不屈に生きてきたことを描き出した良作。
    どんな無理難題の文書依頼もペン一本で解決してみせる実在した堺利彦と「売文社」一味″をめぐる物語。
    とかく暗く描かれがち思える題材を
    ユーモアたっぷりに描き出し生き生きとした人間として描き出していて楽しめました。

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    2025年11月05日
  • パンとペンの事件簿

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    この作家の書く大正時代からの話はジョーカーゲームを始めほぼ好きな作品ばかりで今回も裁判の話以外楽しく、そして編集長に振り回されながら時代を駆け巡るがごとく自分も一緒にいるような感覚に久々にこの世界に入ったと小学生の時の物語に入り込んでいた読書を思い出す。
    最近戦争の話ばかりだったので心が枯渇していたのかも。ジョーカーゲームを再読したくなった。

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    2025年10月28日
  • アンブレイカブル

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    小林多喜二、鶴彬、横浜事件、三木清など歴史の勉強では一行登場するかしないかの人達。でも、実際に生きていた人達の生きた証が、特高警察幹部の視点から語られるのが面白い。もうこんな時代には戻りたくないけど、そこに向かって時代が巡り始めているようにも感じてしまい少し怖くなった。『ジョーカーゲーム』シリーズも読み直そうかな。

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    2025年09月05日
  • ジョーカー・ゲーム

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    スパイは常に影で立ち回り、あたかも自然にそうなるべく成功へと導く存在であり、日常の仕事においてもこうあるべきだなと強く感じた。

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    2025年08月16日
  • パンとペンの事件簿

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    ジョーカー・ゲームが非常に面白かった印象の筆者は柳広司さん。今回は、少し時間を遡戦時中の日本が設定、なんでも文章にすることであればおまか絵sを。さて、その中で、いくつかの事件が起きる。そこに巻き込まれた、何も知らない男が主人公となり、ちょっとずつ、その能力を発揮し始める。というストーリーである。
    短編型でまとめているが、その細部はまっすに全体の物語の方向性に合う形に変尿していくところが、非常に面白い。

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    2025年08月01日
  • パンとペンの事件簿

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    ネタバレ

    3.8くらい。


    「合言葉は“パンとペン”」
    売文社にどう流れ着いて、売文社がどう問題を解決するか、その手口を見せる話。
    オーディブルに先行した作品のせいか、音で聞くと良さそうな構成となっている。

    「へちまの花は皮となるか実となるか」
    暗号解読の話。荒畑寒村と大杉栄の紹介がメインでもある。

    「乙女主義呼ぶ時なり世なり怪人大作戦」
    堺の娘の真柄も史実では活躍した人らしく、なるほどなという感じ。青踏とも関わりがあったのが面白い。
    事件とその解決も簡単なものだけど、当時の女性が置かれた状況を端的に示していて良いエピソードだった。

    「小さき旗上げ、来たれデモクラシー」
    山崎今朝弥という弁護士の

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    2025年07月26日
  • ジョーカー・ゲーム

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    最後、結城中佐かっこよかった。部下達の事きちんと考えてる事がしっかり分かる。
    どの短編も視点が様々で読み応え、スリルがあった。
    こんな人間いるのか…とは思うがスパイってすごい。結城中佐の過去編とか読みたいな。

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    2025年07月21日
  • ジョーカー・ゲーム

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    #ジョーカー・ゲーム
    #柳広司

    アニメ化されたものを先に見ていたけれど、原作を読むとよりミステリ感が前面に出ていて良い。
    スパイものは概してサスペンス寄りになりがちだけど、本作はきちんとスパイとミステリが共存する秀作だったよ。続編も読まなくては。

    #読者好きな人と繋がりたい

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    2025年07月20日
  • ラスト・ワルツ

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    ジョーカーシリーズ好きだったんだけどこれで終わりなのかな?1作目の感じが1番好きだけど、やっぱりこれも安定して面白い。続編に期待!

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    2025年07月18日
  • ジョーカー・ゲーム

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    スパイもの面白かった。
    色々なスパイ活動を見られて、特に潜入がバレた場合が見られたのがよかった。
    こんなんアニメとかで放送されたら子どもが憧れちゃいそうだ笑

    あの時代にこんな現代的思考の組織はきっと秘密裏だろうと存在しなかったと思うけど、内実はフィクションとはいえ実在した陸軍諸々が腐されてるのはわりと胸がすっとした。

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    2025年07月11日
  • パンとペンの事件簿

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    明治を舞台に一つの主義主張を持った人たちが権力に対してペンを取る。大手のA新聞社もまだまだ本来の力を見せていた時代。貧しい青年を通して、権力と民衆の闘争を軽妙に描いた作品だが、自作があれば権力者の横暴と残虐さを描いて、それが今も続いている点を書いて欲しいな。

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    2025年06月28日
  • ジョーカー・ゲーム

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    ネタバレ

    ジョーカー・ゲーム
    ジョン・ゴードン
    アメリカ人技師。

    佐久間
    陸軍中尉。諜報員養成学校、“D機関”初代の受験者たちが選抜試験を受けるところから立ち会っている。

    武藤
    陸軍大佐。

    三好
    少尉。

    結城
    大日本帝国陸軍中佐。かつて優秀なスパイだった。結城の発案で“情報勤務要員養成所設立準備事務室”を開設。

    波多野

    神永

    小田切

    甘利

    実井


    幽霊 ゴースト
    蒲生次郎
    英国総領事公邸に通う。テーラー・テラシマの店員。

    アーネスト・グラハム
    英国総領事。

    ジェーン・グラハム
    総領事夫人。

    張大明
    総領事の執事。内部協力者。

    岸谷
    錠前破り専門の泥棒。


    ロビンソン
    伊沢和

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    2025年06月26日
  • ラスト・ワルツ

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    「ジョーカーゲーム」シリーズ第4弾。
    最終巻。
    これも読み易くて面白い。
    D機関のスパイは優秀だ。
    全編を通して読んで良かった。

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    2025年06月21日
  • ジョーカー・ゲーム

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    刊行されて20年弱経つ作品だが、こんな作品が未読で残っていたなんて。凄い設定だ。それよりも結城中佐のモデルとなる人物がいたことにさらに驚いた。

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    2025年06月20日
  • ジョーカー・ゲーム

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    ネタバレ

    各話にはそこまで繋がりはなく、結城中佐と「死ぬな、殺すな、とらわれるな。」を戒律として叩き込まれたスパイ養成学校の生徒達の活動の話。

    「何かにとらわれて生きることは容易だ。だが、それは自分の目で世界を見る責任を放棄することだ。自分自身であることを放棄することだ

    の一文にグッときた。
    とらわれないことが容易でないことを思わされたのと、自分の目で世界を見られる人間でありたいと思った。
    調べれば答えが見つかったり、何かに追従したり括ったりすることで考えることを放棄しがち現代だけど、その中でも自分自身から出てきた言葉の重みというものを度々痛感させられる。

    また自分がブレてしまいそうな時に読み返し

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    2025年06月15日
  • パンとペンの事件簿

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    テーマは微妙に重いが柳さん特有のエスプリの効いた軽快な語り口は非常に読みやすかった。この物語の登場人物達は一部、思想的に尖った人もいるが政治形態に拘ること無く、人間が人間らしく生きる事を求めており、好感が持てる。ひるがえって、現代の様相を考えてみると体制側も改善を求める側も社会の複雑化に伴い、背後に広がる複雑な利害関係を勘ぐってしまう有様だ。社会の複雑化とそれが可視化されてしまった事で優柔不断な私はモノゴトの白黒を付けることが出来なくなった。
    まあ、自分でも何を言っているか分からなくなったが柳さんの世の中に対するスタンスは、年を取って保守的になった老人でも受け入れられるバランスが取れたものだと

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    2025年06月15日
  • パラダイス・ロスト

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    「ジョーカーゲーム」シリーズ第3弾。
    これも読み易くて面白い。
    結城中佐の過去、正体が少し分かったと思ったがどうなのだろう?
    続きも読むつもりだ。

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    2025年06月11日
  • パンとペンの事件簿

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    新聞でいちおしミステリーとして紹介されていたので、柳広司作品を初読み。

    時は大正時代。新聞雑誌の原稿に、翻訳、暗号文の解読……。『文章に関する依頼であれば、何でも引き受けます』という変わった看板を掲げる会社『売文社』を舞台に、数々の難事件を解決する4編からなる連作短編集。

    登場人物に堺利彦、大杉栄、荒畑寒村など実在の社会主義者が出てくるが、その辺の知識は無くてもキャラクターとして魅力的に描かれているので十分楽しめた。

    2話目に暗号解読の話があって普通に読み進めてしまったんだけど、もう少しじっくり解読に取り組めば良かったと後悔。ちゃんと考えれば解読できたかもな〜

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    2025年05月18日
  • ジョーカー・ゲーム

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    スパイ養成学校で徹底的にいろはを叩き込まれた天才たちの話。

    特に敵国で捕まり拷問を受けるシーンにスパイの本質が見れた気がした。

    死んでもなお失敗は許されない。

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    2025年05月08日
  • パンとペンの事件簿

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    SL 2025.4.29-2025.4.30
    大正時代の実在の社会主義者たちにまつわるお話。大逆事件後のことなのに当時の実際の雰囲気とはかけ離れているくらい陽気な彼ら。それでも彼らの主義主張は真性のものだし、やはり社会と闘ったのも事実。陰鬱に暗くなることなく当時の社会情勢をうまく描いている。

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    2025年04月30日