矢月秀作のレビュー一覧
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矢月秀作『もぐら 0 影野竜司』中公文庫。
『もぐら新章』が開幕するも、流星が主人公というのは少々荷が重いようで、第一部完結と共に旅に出てしまった。
気分爽快のストーリー。フラストレーションが全てぶっ飛んだ。懐かしい昭和時代の劇画を読むかの如しだ。やはり『もぐら』は影野竜司でないと、しっくり来ない。若かりし頃の竜司の活躍が再び読めたのは嬉しい限り。
流星の母親の紗由美と結婚した楢山が冥土の土産にと、警察学校に入学したばかりの安里真昌に自身の過去と共に影野竜司との警察学校での思い出を語り始める。
高校時代、友人の長尾と共に喧嘩に明け暮れていた楢山は卒業を目前に退学の危機を迎えるが、楢山 -
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矢月秀作『壊人 D1警視庁暗殺部』祥伝社文庫。
シリーズ第5弾。『桜の名の下、極刑に処す』の名台詞でお馴染みの現代に甦った必殺仕置人の活躍を描いたぶっ飛びの警察小説。一気読みだった。
ご都合主義的な展開が多々あるが、著者がそれを意識してか、登場人物にその言い訳をさせたりと幾分気を使っているようにも思う。昭和の劇画チックなストーリーも、ここまで派手に描いてくれると面白い。
今回、警視庁暗殺部に下されたのは、著名な教育評論家の惨殺事件の捜査といつもと毛色の違う指令だった。その死体は主要臓器が欠損し、背後に生体臓器移植をビジネスにする謎の組織の姿が浮かび上がる。一度、捜査から手を引いた神馬だっ -
ネタバレ 購入済み
竜星の成長
初代もぐらシリーズからのファン。全て読んだし、今も度々読み返しています。
もぐら磑の最終章で伝説の男・影野竜司が格闘の末にヘリコプターから大海原へと消えて、その後に誕生した息子竜星が主人公。
暖かく見守る母紗由美や親友の楢山、益尾等のメンバーも登場して深みを出しています。
いわゆるB級アクションとしては誰しも楽しめるものと思います。既に次作のもぐら波濤も出版されているし今から続編が楽しみ!! -
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『人間洗浄(上) D1 警視庁暗殺部』/矢月秀作
著者の作品の中では、設定も少し個性的で、ストーリー性は面白いなと思いました。本書は、法で裁けぬ悪人抹殺を目的に警視庁が極秘に設立した「暗殺部」。射撃の名手・周藤一希、刃物遣いの天才・神馬悠大ら精鋭を擁するのですが、第一印象は、痛快な時代劇を見ているかのような感じも覚えました。
著者の作品にしては、それぞれの登場人物がしっかり確立されているのと、それぞれに個性の強弱があるので、冒頭のストーリー性と相まって興味深かったです。
シリーズ第三弾の本書は、新設された国際的労働機関の闇を巡る実態調査をしろという、政府中枢からの圧力を受け、暗殺部面々が動 -
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『D1 海上掃討作戦』/矢月秀作
ストーリー性は面白いなと思いました。本書は、法で裁けぬ悪人抹殺を目的に警視庁が極秘に設立した「暗殺部」。射撃の名手・周藤一希、刃物遣いの天才・神馬悠大ら精鋭を擁するのですが、第一印象は、痛快な時代劇を見ているかのような感じも覚えました。
著者の作品にしては、それぞれの登場人物がしっかり確立されているのと、それぞれに個性の強弱があるので、冒頭のストーリー性と相まって興味深かったです。
シリーズ第二弾の本作は、遠州灘沖を漂う男を、暗殺部のメンバーが助けたところから物語は始まります。
前作とは変わって、現場に潜入することが話のメインとして展開される中で、先述した