矢月秀作のレビュー一覧
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「刑事学校」というシリーズの続きのようですね。
知らずに読み始めてしまいました。
前作読んでなくても、特に問題なく読み切れましたが、よんでたらより面白うよめただろうな。
とんでもない暴虐の限りをつくし、最後は自殺した「萩谷」の生きし道を、刑事三浦が追いかけるというストーリー。
第三者にとっては「ひどい加害者」「ヤバイやつ」がいて、「かわいそうな被害者」がいて……というのはだいたいの事件の構図だけど、当たり前だけどその「ヤバイやつ」にも生きてきた道があって、その人なりの道理があるのか、と当たり前だけど気づいていなかった(実感をもってとらえていなかった?)ことを、しっかりと見せてくれる作品。 -
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矢月秀作『紅い塔』徳間文庫。
シリーズ第3弾。冒頭からの余りにも強引な展開で、ブルース・リーの『死亡遊戯』の真似みたいな設定に持って行ったことに失笑。
まるで漫画の世界。主人公の工藤雅彦が鬼のように強い。キックボクシング、骨法、テコンドー、ナイフの使い手を物ともせず、次々に倒していく。
しかし、物語は変な方向にシフトし、青春小説か、剣豪師弟小説のような結末を迎える。
殺し屋組織の頭首となった工藤雅彦は目立った活動をせず、身重の妻と大分の漁村でひっそりと暮らしていた。しかし、組織内に頭首の工藤を認めない反乱分子が生まれ、工藤は組織が用意した巨大な塔で反乱分子たちと対決することになる。各階 -
Posted by ブクログ
矢月秀作『ある誘拐 警視庁刑事総務課・野村昭一の備忘録』河出文庫。
矢月秀作の新境地ということで、珍しく河出文庫からの刊行。2017年に刊行された『コンダクター』を改題、加筆修正、文庫化。
3人の若者による単純な身代金目的の少女誘拐事件だったが、実は背後に彼らを操る黒幕が居て、予想外の展開を見せる。最後の最後まで結末が見えぬ展開なのだが、警察の視点と犯人の視点と被害者の視点とが曖昧なせいか今一つ緊迫感に欠ける。
金も無く、まともな仕事も無い松本、上田、谷岡の3人の若者が大手IT企業の社長の娘を誘拐する。捜査を任されたのはベテラン刑事の野村。当初は身代金目的の単純な誘拐事件と思われたのだが