矢月秀作のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
どんなに綿密な計画を立てても、思いもかけないトラブルに見舞われることがある。
潜入捜査においても、ほんの少しの油断や警戒心の緩みがつまづきの原因となってしまう。
常に危険と隣り合わせの仕事なのだと、今回の物語を読んであらためて気づいた。
潜入捜査班に所属するメンバーたちには、彼ら独特のプライドがあるらしい。
捜査員としてふさわしい力量があれば尊敬もするし、逆に力不足だと思えばチームの一員として危惧を抱く。
だが、いずれも一線で活躍する潜入捜査員たちなのだ。
それぞれに得意な分野は違っても、みな一流の役者であることは間違いない。
それでも、トラブルは起きてしまうものなのだろう。
矢月さんの書いた -
Posted by ブクログ
とにかく設定が面白かった。
まるで劇団が公演を行なうように、シナリオに沿ってそれぞれが与えられた役を自分のもにしていく。
サポート体制があるとはいえ、危険な捜査であることに変わりはない。
チームを組んだメンバーたちは、それぞれの役を与えられた舞台で完璧に演ずる。
主人公である田宮の人物造形がいい。
リアルな生活で劇団に所属はしている田宮は、俳優としてまったく使い物にならない。
けれども潜入捜査官としての田宮はプロ意識が強く、役に完璧になりきることを得意としている。
新人捜査官の吉沢に心構えを伝える場面では、多くを語らずともその行動で捜査官としてのあるべき姿を伝えている。
体型や声色、話し方まで -
Posted by ブクログ
暗殺とは 政治的、宗教的な理由で 要人を殺害することである。
この場合は 犯罪者 を殺すことで、暗殺と言う概念とは
ちょっと、違うのではないか?
警察が 官僚組織の最たるもので、官僚が そのような仕組みを
みとめるわけがない のであるが、
これは フィクションだから、楽しみたい。
問題は 暗殺の対象者を 誰にするかである。
エボラウイルスに 抗体をもっている人間を
人体実験で 探し当てる。まるで 731部隊に近い。
研究の目的は間違っていないが 手法が間違っている。
『悪の飽食』的なグループで なぜか つながりが ロシアとは
みょうな 方向へ 突っ走っている。
この物語で言うならば イスラム