あらすじ
「俺は抜ける」D1(警視庁暗殺部)の神馬(サーバル)は、オフィスを立ち去った。
著名な教育評論家・越川のバラバラ遺体が見つかるが、移植可能な臓器だけが奪われていた。暗殺部に指令が下るも、神馬は捜査を拒否する。
だが、奇遇にも捜査の端緒を掴む。神馬は暴力団幹部九谷と再会し、ある人物の拉致を依頼されたのだ。
リーダーの周藤(ファルコン)は、移植学会への潜入を試み、巨大医療法人に目を付けるが……。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
矢月秀作『壊人 D1警視庁暗殺部』祥伝社文庫。
シリーズ第5弾。『桜の名の下、極刑に処す』の名台詞でお馴染みの現代に甦った必殺仕置人の活躍を描いたぶっ飛びの警察小説。一気読みだった。
ご都合主義的な展開が多々あるが、著者がそれを意識してか、登場人物にその言い訳をさせたりと幾分気を使っているようにも思う。昭和の劇画チックなストーリーも、ここまで派手に描いてくれると面白い。
今回、警視庁暗殺部に下されたのは、著名な教育評論家の惨殺事件の捜査といつもと毛色の違う指令だった。その死体は主要臓器が欠損し、背後に生体臓器移植をビジネスにする謎の組織の姿が浮かび上がる。一度、捜査から手を引いた神馬だったが、とあることから謎の組織の核心に触れる……
本体価格780円
★★★★★