レイモンドチャンドラーのレビュー一覧

  • 高い窓

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    チャンドラーの乙な文体がたまらない。

    お話としては刮目すべき大きな唸りはない。
    ハードボイルドだからこその優しさを発見できた気がした。

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    2025年12月02日
  • ロング・グッドバイ

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    村上春樹味”をどう感じるかで好みが大きく分かれそう。
    最初あまりハマらずにいたけど、この本は最後まで読み切る事で良さを感じる!^_^!


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    2025年11月25日
  • ロング・グッドバイ

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    訳者村上春樹が影響を受けたというレイモンド・チャンドラーのミステリー小説で、ハードボイルド系ということもあって、酒や喧嘩が目立つ描写が多い。分量が多い作品だが、現代の人びとが読んでも分かりやすい語彙で翻訳され、また一文自体が短いので、すらすらと読める構成となっている。あとがきでは、訳者本人がチャンドラーの生い立ちやかれの作品の優れた点と魅力を語っている。

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    2025年09月28日
  • プレイバック

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    マーロウ最後の一作。もうこれでマーロウに会えないかとおむと寂しい。リンダが出てくるのが少し驚きである。

    村上春樹が7作の翻訳をやっている。改めて、なぜ彼がチャンドラーが好きなのか考えてみた。彼はバイオレンスも銃も私立探偵も好きとは思えないし、ハリウッドの金持ちライフにも興味はないと思う。でもエッセンスで共通点はある。主人公の男は、自分のルールを持ち、他人の価値観や世間体や慣習には関係なく、あくまでも自分のルールに従ってとことん行動する。ここは共通。あとは一つ一つの文章が簡潔で短い。でも主人公の話し方は少しひねくれていて、回りくどいしきどっているし余計な比喩や修飾語がやたらと多い。ここらへんは

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    2025年09月14日
  • リトル・シスター

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    マーロウはあんまり調子が良くない。でも人物がよく描かれておりおもしろい。最後に村上春樹訳者あとがきがありなかなかいい。

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    2025年09月09日
  • 水底【みなそこ】の女

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    レイモンド•チャンドラーを村上春樹は全7作品訳しているが、これは最後の一冊らしい。
    フィリップ・マーローは、会社経営者に、男と駆け落ちした妻の安否確認を依頼される。
    マーローが行方を調査していると、湖の町の湖底から別の女性の遺体を発見する事になる。
    マーローは、町の有力者と警官との癒着など、町の暗黒部分に直面しながらも、クールに見つめて、解決に導いていく。

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    2025年09月07日
  • さよなら、愛しい人

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    大鹿マロイのはなし。マーロウは今度はマロイに友情というかシンパシーを感じる。そうして自分を痛めつけながら色々と無理を通す。はなしの構成という意味でよくできている。

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    2025年08月29日
  • さらば愛しき女よ

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    ネタバレ

     なんか複雑というより、散漫なプロットだな。だから高校のときに読んだ印象が薄いのかもしれない。よくわからんまま話が進んで、マーロウが最後にいきなりすべてのプロットをまとめ上げ、強引に解決してしまうのは、それこそいかにも推理小説的だという気がするけど。チャンドラーが批判していたそれまでの推理小説とはどう違うんだろう。こういうのはご都合主義とは言わないのか?
     でも逆に言うと、この煩雑さがリアルだということなのかな。チャンドラーに影響されたといいながら、この部分を勘違いしてやたらプロットの散漫な小説を書く奴がいそう。そういう作家の小説は読みたくないな。
     マロイの探していたヴェルマが、実はグレイル

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    2025年08月08日
  • 湖中の女

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    ネタバレ

     これはハードボイルドとしてだけではなく、推理小説としてもかなり優秀かも。犯人は、まあ誰をこの事件の犯人とするかはいろいろと問題があるにしても、結果的には怪しいやつがそのままなんだけど、被害者が入れ替わってるというオチはちょっとびっくり。これじゃあハードボイルドというよりも本格推理だよな。スカーフの使い方もうまかったし。
     キングズリーが最後までいい人だったのが以外だった。フロムセットはそれほどいい女には思えないんだけど、マーロウはキングズリーに嫉妬しまくってるのが笑った。なんかこれまでの作品と人物の造形が違ってて新鮮だった気がする。デガーモはとことん嫌な奴だけど、それでも最後にいくらかの哀愁

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    2025年07月16日
  • リトル・シスター

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    村上春樹もあとがきで書いていますが、誰が誰を殺したのかよくわからん。ですが、マーロウと周りの連中との減らず口のたたき合いや、独特なたとえなんかは相変わらずで、とても楽しめました。むしろそちらに集中していた感じで、チャンドラー節をみっちり味わえたまであります。

    チャンドラー自身はあまり気に入っていない作品だったようですが、前に読んだ「高い窓」よりも良かったようにも思いました。最後のどんでん返しなんかは、かなりサービス精神を感じられました。

    オーファメイが事務所を出ていったところで、きれいに終わっている感じがしたので、その後の展開はいらなかったかなぁ、と思う一方、最後のやり取りもなかなかに格好

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    2025年06月01日
  • さよなら、愛しい人

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    チャンドラー氏が生み出した名キャラクター「フィリップ・マーロウ」の第二弾。アメリカ的なタフガイの世界観で、良質なハードボイルド・ミステリー。登場人物一人ひとりの個性や独特で洒落た描写が光る。プロットも緩急豊か。
    村上春樹氏の訳を読んでいると、チャンドラーから強く影響を受けた結果か村上氏訳だからか、少し回りくどい比喩(誉め言葉)が非常に村上春樹的。

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    2025年05月07日
  • プレイバック

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    ▼(本文より)
    常識というのは、決して計算間違いなぞしない、グレーの背広を着たちっぽけな男だ。しかしその男が計算しているのは常に他人の金だ。

    ▼(本文より)
    この街の売りのひとつは、ここで働いている人間にはここに住むような経済的余裕はないということです。

    ▼フィリップ・マーロウ長編を発表順に再読しよう計画の最終章。第1作「大いなる眠り」は作者49歳くらい。最後の「プレイバック」は作者69歳くらい。マーロウの年齢は言及されずにあまり老けていない印象ですが、小説そのものは、より練られて、より枯れてきて、そしてややタガが緩んでいる印象。それはそれで滋味深いのですが、やはり「ロング・グッドバイ」が

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    2025年04月20日
  • さよなら、愛しい人

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    またしてもどこまでもキザなハードボイルド小説。
    私立探偵フィリップ・マーロウのシリーズ。

    刑務所から出所したばかりのムース・マロイが
    かつての恋人ヴェルマを探してロスのバーを訪れる。
    しかしバーは黒人専用店に変わっており、
    情報が得られず逆上したマロイは店主を殺害して逃亡。
    偶然現場に居合わせ、事件に巻き込まれたマーロウは
    警察の依頼でヴェルマの行方を追うことに。
    それと同時に舞い込んでくる翡翠のネックレスを巡る謎の依頼。
    複雑な人間関係と謎が絡み合う、そんなストーリー。

    『ロング・グッドバイ』とはまた違った渋さ。
    だが勿論のこと、そのキャラクター性と物語の内容は
    今回もコッテリと味が濃い

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    2025年08月08日
  • リトル・シスター

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    チャンドラーの作品のなかでも、評判が悪く、自身も毛嫌いしていたという。確かに、話しが入り込んでいて、結局誰が殺したんだという事になる。
    ただし、村上春樹氏が解説で書いていたが、オーファメイクエストの人物描写は見事で、魅力的で、生き生きと描かれており、フィリップ・マーローと共に輝きを放っていた。

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    2025年03月24日
  • 大いなる眠り

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    チャンドラー氏の長編処女作、探偵フィリップ・マーロウ・シリーズの第一作。村上春樹氏の翻訳で読むチャンドラー作品は小気味いいおしゃれなハードボイルドに仕上がっている。散りばめられた幾つかの物語が最終的に折り重なって事件の真相を描く。何ものの誘惑にも負けずタフで切れ者のマーロウがカッコよすぎる。

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    2025年03月19日
  • 大いなる眠り

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    オススメ度は⭐︎1かもしれない。
    かなりハードボイルドだった。
    380ページくらい?あるけれど、230ページくらいから面白くなった気がする。
    ただ、だからと言ってこの小説がダメだったかというとそうでもなく、後半はマーロウがかなりかっこよかったし、村上春樹が後書きで書いているように、わけのわからん部分もあるところが古い映画を見ているようで雰囲気があって良かった。もちろんわけがわからんのはこちらの理解不足もあるのだけれど。
    ロンググッドバイも読みたくなってしまった。だから読書は辞められない。。。

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    2025年03月17日
  • 大いなる眠り

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    フィリップマーロウが格好いいのは言わずもがな、マーロウの一人称視点から描写される情景が細やかで洒落が効いてるのが心地いい読み味だった。マーロウと一緒にロサンゼルスで事件を追いかけてる気分で読んでいた。

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    2025年03月08日
  • さよなら、愛しい人

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    多くのシーンが映像的に、顔を突き合わせて声を交わしたかのように鮮明に思い浮かべることができる
    ふとした時に反芻するほど心に残る台詞がある

    チャンドラーの本の読後感はいつも、映画を観た後のような浮遊感と少しの感傷に浸れる。染み込んでくる。そんな気持ちで閉じることができて嬉しい。

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    2025年02月21日
  • リトル・シスター

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    ▼マーロウもののなかでも、「とにかく美女にもてまくる」要素満載ですね。ただ、チャンドラーさんが素敵なのは、ただたんにモテるというよりは、

    ・好感を持たれるけれど。

    ・基本、利用されまくり、騙されまくり、場合によっては殺されかかる。

    ・なんだけど、マーロウさんはぶつぶつ言いながらも大まか受け入れていく。

    ・それでもって、男女のカラダのコトには実はまったくもって及びません。キスがせいぜい。というか、<会話とキス>にこそロマンがある(笑)。



    ▼原りょうさんを再読したいなと思ったことから、
    <マーロウ全部順番に再読して、原りょうさんも順番に再読しようプロジェクト>
    が、発動。道半ばです。

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    2025年02月16日
  • ロング・グッドバイ

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    チャンドラーの準古典的名作。何処となく『グレートギャツビー』に雰囲気と感じていたら、村上春樹氏も同じことを述べていて嬉しい。ジャンルとしてはハードボイルド・ミステリではあるが、マーロウの視線を実相として重ねて外形的に心情を描く硬質なのに軽快な文体はページが進む。アメリカ文学の名作としても楽しめるし、村上春樹氏訳ということで彼の亜流作品的な雰囲気でも楽しめる。

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    2025年01月20日