レイモンドチャンドラーのレビュー一覧

  • 高い窓

    Posted by ブクログ

    プレイバックとかのように
    決してこの作品はエロスやロマンスがある
    作品ではありません。

    しかしながらこの作品には静かながらも
    一種の情熱があるのです。
    なんと言えばいいのでしょう、内なる熱といいましょうか。

    今回マーロウが依頼を受けた案件は
    裏がいっぱい秘められた依頼。
    色々は事実が現れては消えていきます。
    そして最後は読者も驚くであろう事実が…

    マーロウはやはり女性には優しいですね。
    女性にかけた言葉が非常に印象に残りました。

    0
    2009年11月09日
  • プレイバック

    Posted by ブクログ

    かの名言が非常に映える、
    静かに展開する大人の本。
    この作品はマーロウの周りにかなりの
    女が出入りし、そのうち何人かとは
    …な関係にまでなる、かなり色香漂う本です。

    でもそれでいてムッツリでないところが
    作家そのものの技量なんですね。
    非常にいい感じでした。

    決して派手な謎解き等、出てきません。
    でも読ませてくれるのです。

    0
    2009年10月23日
  • 湖中の女

    Posted by ブクログ

    第二次世界大戦下の時期に執筆されたこともあって、マーロウ他登場人物が戦争や徴兵について言葉空少なに語るシーンだけが取り上げられることの多い作品で、非常にもったいない! 良作ですよ!!
    まず、タイトルの勝利。そして、セリフの勝利。
    そっとドアをノックした先、『私の好きな場面じゃないな』の件はもう、鳥肌モノ。

    0
    2009年10月04日
  • さらば愛しき女よ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    タイトルの意味が後半でわかる。
    とにかくマロイがかわいそうだ。

    8年間、ヴェルマを想い続けたにも関わらず、再開したら描写の通り。

    お互い恋愛感情はあったけど8年間はでかすぎた、何もかもが変わっている。

    ヴェルマの方はもはやポジティブな感情はかけらも残っていなかったのだろう。

    0
    2026年08月14日
  • ロング・グッドバイ

    Posted by ブクログ

    遅れて読んだ名作。
    村上春樹訳が
    ジワジワと染みわたる。

    冒頭はこうだ。

    「テリー・レノックスとの最初の出会いは、
    〈ダンサーズ〉のテラスの外だった。
    ロールズロイズ・シルバー・レイスの車中で、
    彼は酔いつぶれていた。」

    「人々に湯水のごとく金を使わせることを
    唯一の目的として作られた」高級クラブ
    での出来事だった。

    男は女に車外に放り出され、
    アスファルトに尻もちをついた。
    そして、私は彼を助け起こした。

    主人公のフィリップ・マーロウと
    テリー・レノックスは
    こうして出会った。

    レノックスは衝撃的なことに
    そのとき、投げ出された
    大金持ちの娘と再婚していた。

    レノックスとマーロウは
    その後、たまに飲む間柄になる。

    かすかな友好。

    ある日、レノックスは
    マーロウに助けを求める。
    事件に巻き込まれたのだ。
    マーロウは彼を国外逃亡のために
    デイファナの空港まで送り届けた。

    しかし、自宅に戻った
    マーロウを警官が訪れた。
    彼は刑務所に入れられることになった。

    マーロウはその後、
    保釈され、レノックスが
    死んだことを知る。

    マーロウはそこから動き出す。
    レノックスの死の理由を知るために。

    物語はさまざまな
    紆余曲折を経て、
    衝撃的な結末に辿り着く。

    マーロウは言う。
    「さよならを言うのは、
    少しだけ死ぬことだ。」

    そして。
    印象的な言葉も。
    「ギムレットを飲むには
    少し早すぎるね。」

    レイモンド・チャンドラーは
    元石油会社役員であり、
    大恐慌時に作家へと転身する。

    ダシール・ハメットに続く
    ハードボイルドの作家であり、
    「ブラック・マスク」誌に書き始めた。

    「大いなる眠り」で初登場した
    探偵フィリップ・マーロウは、
    強面のサム・スペードとは異なり、
    アイロニイをたたえ、
    ロマンチシズムを全身にまとう。

    孤独であること。
    別れを重ねていくこと。

    そのなかで、
    失われた世代の作家たちから受け継いだ
    アメリカの虚無感や失意を描いていった。

    村上春樹訳は抑制した筆致で、
    適切に適切に紡いでいく。

    村上春樹はあとがきで
    チャンドラーについてこう書いている。

    「文章的にはきわめて雄弁であるものの、
    人の意識を描こうというつもりは
    彼にはほとんどないようだ。」

    チャンドラーが描こうとしているのは、
    「語り手フィリップ・マーロウの目によって
    切り取られていく世界の光景である。」

    「彼(フィリップ・マーロウ)の所見なり
    対応なりは、彼の自我意識の実相とは
    必ずしも直結していないように
    我々の目には映る。」

    つまりは。
    ハードボイルドという文学ジャンルの
    象徴のように感じられるが。
    事実のみを描きながら、
    そこに極力感情を込めないことによって、
    アメリカの近代社会が逆に露わになっていく。

    そして。
    探偵は感情を表現しないがゆえに、
    読み手は最大限に感情を揺さぶられることになる。

    0
    2026年07月20日
  • プレイバック

    Posted by ブクログ

    きっかけは、あの名セリフ「強くなければ生きていけない、優しくなければ生きる資格がない」。元ネタを知りたくて手に取った一冊。

    読んでみたら、目的以上に本編そのものが面白かった。マーロウと登場人物たちの気の利いた掛け合いが最高に小気味いい。真似したくなるけど、日常生活であんなキザなやり取りをする場面はどこにもない(笑)。

    村上春樹作品でたまに出てくる、ちょっと変だけど洒落た言い回し——たとえば「赤坂でナッツでもつまもうか」的な、あの独特な日常描写も、たぶんチャンドラーの系譜にあるんだろうな、と勝手に納得。

    ミステリーとしてのトリックや動機は正直ちょっと強引で、そこだけ見ると物足りない。でもそれでいい。この小説はマーロウたちの気持ちいいお喋り合戦のためにあるんだから。

    そして終盤、あの名セリフが満を持して登場する。「この文脈があったから、あの一言だったのか」と痺れた。セリフそのものは真似できないけど、その裏にある価値観は大切にしまっておきたい。読む前より、読んだ後の方がこの本を好きになった一冊。

    0
    2026年07月10日
  • さよなら、愛しい人

    Posted by ブクログ

    (⁠⌐⁠■⁠-⁠■⁠)雰囲気がエエね。主人公金儲けてないわ~

    ⊂|⊃
    [ಠ⁠_⁠ಠ]オチもなかなか。

    0
    2026年07月07日
  • 長いお別れ

    Posted by ブクログ

    かなり分厚い小説なのに文章はすごく読みやすかった。元の文がいいのか翻訳が上手いのか。翻訳ものはこれくらいのレベルの日本語文章が欲しい。
    あ、一つだけわからなかった単語が。「代理シェリフ」。調べたらシェリフは保安官という意味だった。何故そこを訳さなかったんだろうか。

    内容は静かなハード・ボイルド。
    そこに渋さを感じる人もいれば、何故この状況で突如キャラ同士が殴り合いや武器での格闘を始めるのかという不思議さを感じる人もいるだろう。私は後者。まあそういう系統の話なのだから必然なんだろう。

    そして主人公マーロウが人たらしすぎる!何となく小説の雰囲気は村上春樹っぽさを感じながら、しかし次々とマーロウに、家まで送るだの、今から飲みに行こうだの、情報を与えようだの、周りの男が寄ってくる。女性ではないのだ。同性に対して人間として不思議な魅力があるのだろうなあというのが伝わる。(補足、もちろん女性も寄ってくるが男のほうが多い!)実際マーロウは直感でいいやつだと思った相手や、弱ってる人間を助けることに対しては見返りを求めずに献身的に尽くすタイプなのだ。とは言え自己犠牲ではなく、やりたいと思ったからやる、といった、感情を見せずに淡々とこなすクールさが魅力である男。

    そういう出来事が延々とゆっくり時間をかけて描かれ、最後の方になって急にマーロウの推理が始まり、「!?これは推理小説だったのか!?」と驚いた。そう言えば始まりは殺人事件だったし、マーロウは私立探偵だったわ。

    そしてぶっちゃけテリーって、そんなにマーロウの琴線に引っかかる男だったのかな?優男で常に逃避で泥酔してて危なっかしくて放っておけなかったのかな?…とここまで書いてて、優男で危なっかしくて放っておけないってマーロウ自身のことでもあるのでは?となった。でないとあんなに危ない目に遭ってまで見返りもなしにこの事件の首は突っ込まないでしょ。似た者同士として惹かれたのかもしれない。マーロウに男たちが寄って来るのも、マーロウが芯は優男で危なっかしくて放っておけないというのがあるのかもしれない。

    推理小説というにはそんな難しいトリックも何もない。感情を見せないようで行間を読むことで誰よりも(読者に)心のうちを見せてくるマーロウと彼に引き寄せられる人間たちの模様を楽しむ作品。

    0
    2026年07月01日
  • 高い窓

    Posted by ブクログ

    前2作に比べると地味。
    文章の面白さもあまり感じられなかった。
    ただ、散らかったこの話どうなるんだと引き込ませる。
    最後、断片が繋がっていくのが気持ち良い。
    探偵小説としてよくできてると思った。
    マーロウの決着の付け方が好き。
    特徴的なキャラクターたち、エレベーターの老人なんかも印象に残る。
    じんわり好きな作品だ。

    読み終えてもタイトルに違和感があり、金貨に関するものの方が良いと思ったが、もともとはそうだったらしい。納得がいった。

    0
    2026年06月20日
  • 長いお別れ

    Posted by ブクログ

     鳴海荘吉の原点に触れるべく手に取った。
     古い本を読み慣れていないので、慣れない言い回しに目が滑ったり突っかかったりと多少の苦労はあったが、不思議とページを捲る気力は衰えない一冊だった。
     有名な「ギムレットにはまだ早すぎるね」の一節は想像以上に鮮烈に響いた。
     ただ、この物語の意味や面白さを全て掬いとるには、今の自分では力不足だと感じた。十年後にでもまた読みたい。

    0
    2026年06月18日
  • ロング・グッドバイ

    Posted by ブクログ

    今まで読んできたミステリとは話の進み方が違う印象。テリーの死の真相がメインの謎であるはずなのに、ウェイド夫婦のストーリーが途中からメインになってきたので、終盤になるまで、テリーのことは正直忘れていたぐらいだった。
    また、タイトル通り、さよなら(グッドバイ)の場面がいくつもあり、マーロウはその全てを見送る側だった。マーロウを通して私たちは小説の世界を味わっている(見ている)ので寂寥感があった。ミステリでありながら文学的な顔を持つ作品だなと思った。

    0
    2026年04月26日
  • 長いお別れ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    1953年刊行。2026-1953…73年前の作品ですね。

    2018年の年末に1回読んでいることをすっかり忘れていました。感想もつけていないので当時はまったく刺さらなかったのでしょうか。2026年4月14日、再読でなんとか読み切りました。

    親友になった人間が妻殺害の容疑をかけられ逃亡しメキシコで死んで、なぜか色んな人間に絡まれてるうちに新しい依頼が舞い込んできて…。

    探偵といっても推理はあまりなく、人間ドラマ。当時のイケてる、カッコいい、とされるハードボイルド、今読むと登場人物みんな喧嘩腰ではある。さらにマーロウはまぁまぁめんどくさい。

    良作とは思うけれど、令和に読むと、長い!長すぎる!という気がしました。


    「長いお別れ」には元ネタがある、ということを知りました。

    "To say goodbye is to die a little."
    清水俊二訳
    さよならをいうのはわずかのあいだ死ぬことだ
    村上春樹訳
    さよならを言うのは、少しだけ死ぬことだ

    フランスの詩人エドモン・アロクールの詩
    "Partir, c'est mourir un peu"(去ることは、少し死ぬことだ)

    0
    2026年04月14日
  • ロング・グッドバイ

    Posted by ブクログ

    レイモンドチャンドラー初めて読んだけど非常に面白かった。たまたま書店で気になって手に取った本だったけど、チャンドラーの描くフィリップマーロウの世界がよい。
    あくまでマーロウの見ている世界を切り取っているだけで考え方、思考を含めた根本の所は描かれていかないが、その世界を共に読み進めて様々に物語が進んでいくこの感じが非常に面白かった。
    読み終わってこのシリーズ4冊目?ぐらいだと知り最初から読んでみたいし、他の作品も読もうと思った。

    0
    2026年03月09日
  • ロング・グッドバイ

    Posted by ブクログ

    とにかくタフな男たちが織りなす、タフなやりとりと駆け引きに惹きつけられる。(少し冗長なきらいはあるが)
    男も女も、この物語のなかではどうしても虚勢を張って生きなければならない人種なのだ。
    そして、どことなくセンチメンタルさを秘めている。そのセンチメンタルな要素こそがこの物語の本当の魅力なのかもしれない。

    0
    2026年02月28日
  • ロング・グッドバイ

    Posted by ブクログ


    主人公の視点で物語が進んでいく。

    めっちゃ嫌味言うし無駄に武闘派。

    読みながら「そんな言う?」って
    何回か言った。

    この人にしか無い味がある。

    ・夏のカリフォルニアは酒を飲むのに適した土地柄ではありません。ニューヨークではここの四倍の量の酒を飲めるし、それでいて二日酔いは半分ですむ

    この言い回しが好き。
    結局飲んでるしね。

    26.02.01-24冊目

    0
    2026年02月03日
  • 湖中の女

    Posted by ブクログ

    推理小説は、小学生の頃は、江戸川乱歩の怪人二十面相やモーリス・ルブランの怪盗アルセーヌ・ルパン、コナン・ドイルのシャーロック・ホームズが大好きでした。中学生では、エラリー・クイーンにハマってました。でも、レイモンド・チャンドラーの作品に出て来るフィリップ・マーロウを楽しめるのは、もしかしたら還暦を過ぎたこの歳になったからかも知れません。

    0
    2026年01月19日
  • ロング・グッドバイ

    Posted by ブクログ

    昔読んだ気もしていたが、多分読んでいなかったんだと思う。感情の機微をところどころに感じ、人間の根本というのはあまり変わらんのだなと思う一方、戦争がもたらす変化や、タバコ、酒などの使われ方の変化に時代を感じました。村上春樹ではないですが、また読み返すのではと思います。

    0
    2025年12月29日
  • 高い窓

    Posted by ブクログ

    チャンドラーの乙な文体がたまらない。

    お話としては刮目すべき大きな唸りはない。
    ハードボイルドだからこその優しさを発見できた気がした。

    0
    2025年12月02日
  • ロング・グッドバイ

    Posted by ブクログ

    村上春樹味”をどう感じるかで好みが大きく分かれそう。
    最初あまりハマらずにいたけど、この本は最後まで読み切る事で良さを感じる!^_^!


    0
    2025年11月25日
  • ロング・グッドバイ

    Posted by ブクログ

    訳者村上春樹が影響を受けたというレイモンド・チャンドラーのミステリー小説で、ハードボイルド系ということもあって、酒や喧嘩が目立つ描写が多い。分量が多い作品だが、現代の人びとが読んでも分かりやすい語彙で翻訳され、また一文自体が短いので、すらすらと読める構成となっている。あとがきでは、訳者本人がチャンドラーの生い立ちやかれの作品の優れた点と魅力を語っている。

    0
    2025年09月28日