レイモンドチャンドラーのレビュー一覧
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ネタバレ兄を探して欲しいという女の言動に「あれ?」と思ったマーロウ。結果として、それは正しかった訳だが。
絡んで複雑になっていく話に、どんどんのめり込んでいった。プロットが素晴らしいなこれは。シリーズで一番ミステリ色が強かったのは、水底の女だと思うが、これは女たちの心情が一番素晴らしかったと思う。
ここで漸く気付いたのだが…シリーズを通して、どんな形にせよ、女の愛がどの作品にも色濃く漂っていて、それが事件に大きな関わりを持っているのが、とても面白い。殺してしまえば、永遠に自分のものになるとか、愛した男でも自分の過去を知っていれば、口封じに殺してしまうとか、愛とは…
そして、美しいと思える表現の数々 -
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ネタバレ2021.4.6 ノートから転記
とにかく主人公のフィリップ・マーロウがちゃんと格好いい。この本は浅利がとくに大好きな本だが、正義への気持ち、許すこと許さないことにおいて、浅利が受け取ったであろうものが見えた気がした。感想が難しいのでここからさ思いついたことを脈絡なく書く。テリー・レノックスと昔恋仲だったアイリーン・ウェイドが久しぶりに会った彼を、変わってしまったくだらない男と言い、主人公もラストで会った整形した彼をもう別人だ、と言う。同じ人物に対しての認識の重なりが印象的だった。
ハードボイルド的というのか。警察を通じた、正義と社会の仕組みが必ずしも一致しないことへのもどかしい感情や、出 -
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村上春樹の翻訳順ではなく、シリーズの時系列順で読んでいる。ここに来て、ミステリ色が強くなった。今までで一番、謎解き要素があった。
なんというか…女に翻弄される男たちの話なのかな、と思った。水底の女だけでなく、今までの話も。
犯人の肩を持つとか、そういうことじゃないんだけど、女に騙されていたとか利用された(多分だけど、大方そういう表現でいいと思う)男が、行き場のない気持ちを抱えて、遂に、みたいな。でも、それって仕方のないことなんだろうな。好きで好きで愛していても、とうとう我慢が出来なくなってとかって、可愛さ余って憎さ100倍とか言うし、例え一時でも、そこまで誰かを愛することが出来るのは、ちょっ -
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ネタバレさよなら、愛しい人
著者:レイモンド・チャンドラー
訳者:村上春樹
発行:2011年6月15日(単行本は2009.4)
早川書房(ハヤカワ・ミステリ文庫)
村上訳で読み返すフィリップ・マーロウ。今回は「さらば愛しき女(ひと)よ」の邦題で知られる本作品。やはり昔読んだ文庫本は見つからなかったが、不思議に話は少し覚えていた。最後の真相究明までは無理だったが。
本作品は、マーロウシリーズの2作目。訳者あとがきにも書いてあるが、マーロウの代表作で、「長いお別れ」「大いなる眠り」とならんでベスト3に上げる人が多い。今回の訳でも470ページほどあり、とても長い。しかし、掛け値なしの傑作。きっかけが、