レイモンドチャンドラーのレビュー一覧

  • ロング・グッドバイ
    美しい話だった。そして題名の意味が最後の最後にわかるそのまとめ上げ方が最高だった。話の途中に、男同士の友情として描かれる一節がまさにハードボイルドで…そしてその場面があるからこその最後の最後に題名が効いてくる…染み渡る話でした。
  • ロング・グッドバイ
    10代に挫折して本棚の肥やしになっていたものを引っ張り出して再読。

    何を感想として残せばいいか分からないくらい、読んだ後に寂寥感に苛まれる。
    人生を象徴するような出会い、別れ、非情さ、優しさが詰まっていた。マーロウに共感しながらも、同時に、役者あとがきにもあるようにその実何光年も離れたところにいる...続きを読む
  • 水底【みなそこ】の女
    レイモンド・チャンドラー屈指の作品だと思います。
    『長いお別れ』『大いなる眠り』などの作品の影に隠れていますが…。
    ストーリー、魅力あるキャラなどは『長いお別れ』に匹敵すると思います。
    70年近く前に書かれたミステリとは思えぬ完成度、表現力、文体です。

    罪を重ねる美しい女、愛しい女にこれ以上罪を犯...続きを読む
  • 長いお別れ
    ボリューミーな物語とマーロウの格好良さ全開の一冊だった。
    あの名言の元ネタが本書とは…
    自分の無知が恥ずかしいと思った。
    春樹さんが翻訳した版も読んでみたいな~♪
  • 長いお別れ
    翻訳本の中では、わたしの最も好きな本。

    レイモンドチャンドラーの魅力は、その個性的な登場人物と味わい深い会話。どのページから開いても独特な空気感を味わうことができ、何度読んでも飽きません。
    村上春樹訳も清水俊二訳好きですが、装丁は古くからある清水さんの方が好きです。
    物語終盤の「ギムレットには早す...続きを読む
  • ロング・グッドバイ
    私立探偵、フィリップ・マーロウのどこまでも冷静で、どんな事態におちいっても、ユーモアを忘れない、いわば超人的なナイス・ガイさにやられた。

    事件も、網をくぐって、くぐったすえに、複雑な様相を呈している全体像に驚き、終わりも予想外だった。

    会話も面白く、人物、一人一人に魅力があるので、読む者を飽きさ...続きを読む
  • ロング・グッドバイ
    村上春樹版の『長いお別れ』
    こちらも大好きな本です。
    とりあえず解説を堪能して、清水俊二訳と比較するといった楽しみもありますよね。
    装丁のデザインは、なぜこんなにも簡素なのでしょう。
  • ロング・グッドバイ
    古典的な名作を読んでみた。
    まず当時の1ドルは現在のどれくらいになるのかと下世話な疑問から入ってしまった。村上春樹さんとしてはどうでも良いのかもしれないが。
    翻訳を直すならもう少し分かりやすくして欲しかった。
    こんな時代から道徳心のない女性、金持ちが描かれていたとは知らなかった。
    事件の解決方法は今...続きを読む
  • 水底【みなそこ】の女
    チャンドラー3冊目。
    どんでん返しに次ぐどんでん返しでハラハラドキドキさせられ、特にキーとなる登場人物の一人が全然関係ないと思われた事件とつながった場面では、本当に声をあげそうになった。
    結末はちょっと強引なような感じがしたが、まあ納得のいく終わり方だった。
    訳者あとがきに書かれていたが、この本はチ...続きを読む
  • 長いお別れ
    ハードボイルド小説の金字塔的作品。初読は30年以上前ですが、何年か毎に定期的に読んでいる私の愛読書。男の友情の全てがここにあります。
  • 水底【みなそこ】の女
    ちょっといつもとテンポが違うなぁ~とは思ったが、最後に名探偵の推理にカタルシスを得るという本格ミステリーっぽくなっててそれはそれで良かった。
  • 長いお別れ
    私にとっての初チャンドラー作品だったが、
    渋い。深みが段違い。旨味も凄い。
    10代からの全ての世代が楽しめると思う。
    といっても、10代辺りの人にとっては、少し想像しづらい部分もあるかもしれないから、何度か読んだり、少し経ってから読み直しても良いかもしれない。

    内容について少し触れると、
    フィリッ...続きを読む
  • 長いお別れ
    ちょっとした言い回しの一つ一つに痺れます。
    チャンドラーの本を読んだのはこれが初めてですが、他の作品も読みたくなりました。
    最後の一文まで渋みがあります。
  • 長いお別れ
    私立探偵フィリップ・マーロウは友の無実を信じて事件の渦中に飛び込んで行く。
    「ギムレットにはまだ早すぎるね」
    かっこいいなぁ。おれ、酒好きじゃないけど、こういうハードボイルド作品は大好物。
  • 長いお別れ
    映画「あの頃 君を追いかけた」日本版の主演山田裕貴くんが齋藤飛鳥ちゃんの帰省を駅のホームで心待ちにしているときに、読んでた本ということで気になって手に取ってみました、理由が突飛。だけど、知らなかっただけでいわゆるハードボイルドものの超名作だったのね。

    ハードボイルドってなんかキザで男臭い感じがして...続きを読む
  • 高い窓
    メモ
    他の作品とは違ったヒロイン?が印象的。(他の作品も含め、そもそもヒロインというくくりでいいのかは謎。)
  • 長いお別れ
    清水訳にしてよかったと思います、言い回しは年代もあってか古く小難しいですが慣れたらそれすら味があります…。粋な台詞や皮肉がずっしり効いていて素晴らしいです。マーロウの乾いた面とたまに滲む色気のバランスが素敵でした。何より私はロジャーがどうしようもなく愛しく感じてしまいました。それゆえにもう歯痒く悔し...続きを読む
  • リトル・シスター
    女は怖いと思ったけど…思い違いだった。
    男と女その間には埋まらない溝があるのかもしれない…
    そして、それはそれでいい。
  • さよなら、愛しい人
    今フィリップマーロウにハマってるのも資本制社会が見えて俺が生き方を模索してるからだろうな。それにしても男もなかなか辛い...(苦笑)
  • ロング・グッドバイ
    "ミステリアスで終わらない、ちゃんとオチのある村上春樹"。めちゃくちゃ村上春樹なのに全然村上春樹じゃない不思議な感覚。ストーリーは特筆するようなところはない王道ミステリーでしたが、面白かったです。一気に読みました。