レイモンドチャンドラーのレビュー一覧

  • 水底【みなそこ】の女

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    チャンドラー3冊目。
    どんでん返しに次ぐどんでん返しでハラハラドキドキさせられ、特にキーとなる登場人物の一人が全然関係ないと思われた事件とつながった場面では、本当に声をあげそうになった。
    結末はちょっと強引なような感じがしたが、まあ納得のいく終わり方だった。
    訳者あとがきに書かれていたが、この本はチャンドラーの7作の長編の最後の一冊ということだ。
    あと4冊、楽しみに読んでいこうと思う。

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    2021年10月31日
  • 長いお別れ

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    ハードボイルド小説の金字塔的作品。初読は30年以上前ですが、何年か毎に定期的に読んでいる私の愛読書。男の友情の全てがここにあります。

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    2021年10月17日
  • 水底【みなそこ】の女

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    ちょっといつもとテンポが違うなぁ~とは思ったが、最後に名探偵の推理にカタルシスを得るという本格ミステリーっぽくなっててそれはそれで良かった。

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    2021年10月04日
  • 長いお別れ

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    私にとっての初チャンドラー作品だったが、
    渋い。深みが段違い。旨味も凄い。
    10代からの全ての世代が楽しめると思う。
    といっても、10代辺りの人にとっては、少し想像しづらい部分もあるかもしれないから、何度か読んだり、少し経ってから読み直しても良いかもしれない。

    内容について少し触れると、
    フィリップ・マーロウは、読む前は完璧な男のイメージがあったが、そうではなく、人間らしさも垣間見えて、その度にこちらから共感といった感情を掴んでくる。実に人を魅了してくる作風だと思う。

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    2021年10月01日
  • 長いお別れ

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    ちょっとした言い回しの一つ一つに痺れます。
    チャンドラーの本を読んだのはこれが初めてですが、他の作品も読みたくなりました。
    最後の一文まで渋みがあります。

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    2021年09月04日
  • 長いお別れ

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    私立探偵フィリップ・マーロウは友の無実を信じて事件の渦中に飛び込んで行く。
    「ギムレットにはまだ早すぎるね」
    かっこいいなぁ。おれ、酒好きじゃないけど、こういうハードボイルド作品は大好物。

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    2021年08月23日
  • 長いお別れ

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    映画「あの頃 君を追いかけた」日本版の主演山田裕貴くんが齋藤飛鳥ちゃんの帰省を駅のホームで心待ちにしているときに、読んでた本ということで気になって手に取ってみました、理由が突飛。だけど、知らなかっただけでいわゆるハードボイルドものの超名作だったのね。

    ハードボイルドってなんかキザで男臭い感じがして苦手意識あったけど、寧ろマーロウの何とも言えない皮肉屋なところとか、素直じゃないところとか、ダンディなところとかなんとも魅力的で一気に引き込まれました。漢の友情とは、上辺だけのなれあいんじゃないんだよ、じゃれあってなくても心で繋がっているんだベイベー、みたいな作品です。(個人的感想)

    一方、ミステ

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    2021年07月17日
  • 高い窓

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    メモ
    他の作品とは違ったヒロイン?が印象的。(他の作品も含め、そもそもヒロインというくくりでいいのかは謎。)

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    2021年06月14日
  • 長いお別れ

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    清水訳にしてよかったと思います、言い回しは年代もあってか古く小難しいですが慣れたらそれすら味があります…。粋な台詞や皮肉がずっしり効いていて素晴らしいです。マーロウの乾いた面とたまに滲む色気のバランスが素敵でした。何より私はロジャーがどうしようもなく愛しく感じてしまいました。それゆえにもう歯痒く悔しく切ない。その彼の家での出来事を読んでいる時、西加奈子さんの窓の魚を読んだ時に感じた歪みとどことなく似たものを感じました。これぞハードボイルドな重厚さがあるのですぐまた読みたいとはなりませんが、すこし忘れた頃にでも手に取りたいくらい好きです。

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    2021年06月06日
  • リトル・シスター

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    女は怖いと思ったけど…思い違いだった。
    男と女その間には埋まらない溝があるのかもしれない…
    そして、それはそれでいい。

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    2021年06月03日
  • さよなら、愛しい人

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    今フィリップマーロウにハマってるのも資本制社会が見えて俺が生き方を模索してるからだろうな。それにしても男もなかなか辛い...(苦笑)

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    2021年06月02日
  • 水底【みなそこ】の女

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    ネタバレ

    水底の女(みなそこのおんな)

    著者:レイモンド・チャンドラー
    訳者:村上春樹
    発行:2020年1月15日(単行本は2017.12)
    ハヤカワ・ミステリー文庫

    「湖中の女」(清水俊二訳)の邦題で知られてきた本作は、フィリップ・マーロウシリーズ第4作。読んでいるかなと思ったけど、記憶にない。初めて読んだ。そして、マーロウシリーズの中でも知名度がイマイチにもかかわらず、傑作であることが分かった。おそらく、推理小説のプロットとしては、シリーズ最高傑作だと思われる。最後の真相を明かすところでは、思わず「おうっ!」と声を上げてしまったほどだった。チャンドラーの作品は、あまりその面ではこったものはないだ

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    2021年03月30日
  • リトル・シスター

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    「誰かの夢が失われたようだね」そして身を屈め彼女の目を閉じてやった。好きだった割にはうろ覚えのチャンドラーを村上春樹版で読み直す。兄を探して欲しいという生真面目な小娘オーファメイの依頼を受け、兄の住んでいたアパートで見つけたアイスピックで首を刺された死体。そこに映画女優やギャング、裏通りの人たちが絡んでいく。チャンドラーが自作の中で最も嫌いと言明するリトルシスターは意外とファンが多い。モノクロ映画のようなゆったりとしたドキドキ感がある。フィリップマーロウの印象が他作品と少し違う。他の作品より登場人物が危険なくらい魅力的なのだ。村上春樹は女性の書き方が生き生きしてて他作と違うと言ってるがまあ、そ

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    2020年11月23日
  • リトル・シスター

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    リトル・シスター
    (和書)2011年02月02日 20:38
    レイモンド チャンドラー 早川書房 2010年12月


    村上春樹さんの翻訳しか読んでいないけどフィリップ・マーロウ作品で今まで一番良かった。

    読み易く、内容も比較的分かり易い。

    登場人物の描写も魅力的で、村上作品への影響も伺えると思う。

    本人が翻訳して種明かししているようにも見えて、そういう部分で誠実さも感じる。

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    2020年09月27日
  • 高い窓

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    妙な一家の妙な依頼。細かいパーツが組み合わされ、最期に明らかになる事実。ヒロインが珍しく悲惨な目に遭わないので良い。

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    2020年04月10日
  • さよなら、愛しい人

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    展開が全く読めない
    マーロウなんでそっち行くん?なんでそんなことするん?って思いながらずっと読み進めてました
    ドントシンクフィールって感じですね
    素晴らしい

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    2019年06月23日
  • さよなら、愛しい人

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    村上春樹訳のハードボイルドミステリであるフィリップ・マーロウものの2作目。旧訳のほうは荒々しく削り出した巌を撫でて温度を感じるようのな無駄のない文体だが、今作の新訳のほうは、岩の成分を一つ一つ手で探ってフィリップ・マーロウというキャラクターを浮かび上がらせるような作りになっている。ハードボイルド、という単語から連想するような気取った感じはなく「こういう生き方しかできない」どこまでも不器用でたった一つの美学のみで突き進んでいくマーロウには男として憧れるものを感じる。事件の流れから最後で明かされた真相の読後感もさることながら、マーロウの身に起こる一つ一つの出来事に対してのレスポンスが一番の魅力だろ

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    2019年05月25日
  • 大いなる眠り

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    探偵フィリップ・マーロウが石油富豪一家の闇に探り込んでいく話。はっとするような比喩表現が散りばめてあり、それだけでも読んでいて面白い。それにしてもこの姉妹は現代のパーティピープルな米国セレブを描いているようだ。こういう人ってこの時代からいるんだね。
    話の筋が時々分かりにくくなるけど、巻末の翻訳者・村上春樹の解説を読むとそれもOK!と思えてくる。

    いくつかの殺人が話に出てくるけど、お抱えの運転手を殺したのは誰なのか?それが最後まで分からなかったなあ、よく読めばどこかに伏線があったのかなあ…と思っていた。
    が、解説によると、当時チャンドラー氏に犯人を誰か聞いた人がいて、「私も知らない」と答えたそ

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    2018年12月23日
  • 長いお別れ

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    大筋ではミステリだが
    主人公フィリップ・マーロウの「ハードボイルド」を描くに多いに筆費やされる
    ミステリに対し私立探偵というその立場は
    現在なら「警察ものミステリ」に入るだろう名(超)探偵でない職場ものであるものの
    「ハードボイルド」なので安易に仲間はいない
    君の瞳に乾杯するのも至極慎重
    そういうハードボイルドとはなんなのかといえば一般に「大人の男の格好付け」で
    格好良いと老若男女をできるだけ問わず言ってもらえるかが価値高低
    それは時代と文明とに関わりなく人間として普遍のものであるはずで
    というのはハードボイルドは臨機応変格好良い理想なのだから

    小説としてこれを描く手法は「青春小説」が好適

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    2018年12月08日
  • プレイバック

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    If I wasn't hard, I wouldn't be alive.If I couldn't ever be gentle, I wouldn't deserve to be alive.


    誰からも何も求めないかたくなな気持ち

    娘はこの本を「葉っぱの絵本」と呼んで、筆ペンでたくさんの絵を描いて、そして私の膝の上に乗って、「読んで」って何度も言ってくれました。

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    2018年10月22日