レイモンドチャンドラーのレビュー一覧

  • リトル・シスター
    お気に入りの私立探偵フィリップ・マーロウシリーズ。
    今回のはとても登場人物が多く、話も込み入っていてシリーズの中でも分かりにくい作品でした。
    毎回マーロウは損な役回りをさせられていますが、今回も同様、それ以上かもしれないです。何とか探偵免許は剥奪されなかったのと別ルートで報酬もらえたのが救いかな。
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  • プレイバック
    チャンドラーの小説は、省略が多くて、途中でストーリーについていけなくなる事が多いんだけれど、これは話がそんなに長くないせいか、最後まで迷子にならずに済みました。しかしあの有名な台詞、角川春樹のせいで私たちの世代(アラフィフ)にはすっかりお馴染みなんですが、日本以外ではそんなに知られていなかったとは・...続きを読む
  • プレイバック
    いつも楽しみにしてるフィリップ・マーロウシリーズの村上春樹翻訳、6作目。ロング・グッドバイや高い窓には劣るけども、楽しめます。次の7作目で最後か。

    52
    「銃ではなにごとも解決しない」と私は言った。「銃というのは、出来の悪い第二幕を早く切り上げるためのカーテンのようなものだ」

    293
    「厳しい心...続きを読む
  • さらば愛しき女よ
    (108)比喩の訳わからなさにイヤにならなければ面白く読める。メガネさんに鍛えられていれば大丈夫。中国茶のように云々。
  • 湖中の女
    読んでいる最中、何度も中断が入ったため、いまひとつ話に熱中できなかった。決してつまらない話ではなかったのだが...。やはり一気に読まなければいけないと思った。
  • プレイバック
    同じ小説なのですが、清水さん訳とは全然違った印象で読ませていただきました。どちらかといえば、しっかりとした筋で、読みやすい印象でした。読後の感想としても、どこで何が起こったのかがよく分かりました。ただそれ故に、この作品の独特の分からなさ、不気味さが減ってしまっている印象があり残念でした。もちろん残っ...続きを読む
  • プレイバック
    私立探偵フィリップ・マーロウの七作目。

    違和感。
    マーロウはこんな男だったのか?

    尾行した女について行った街だからなのか。
    突然のヘリコプターの登場も、
    最後のプロポーズも違和感しかない。

    あの、有名なセリフを確認できたのは良かった。
  • 大いなる眠り
    村上春樹翻訳作品を読みたくなって手に取った一冊。割りと刑事ものは好きなんだけど、そこまで刺さらなかったなぁ。登場人物の姉妹がどうも好きになれないというか。新宿鮫的な話のほうが好きな自分はどうなんだろう。
  • プレイバック
    ミステリで最も印象的な文章は何?と訊かれた時に、真っ先に思いついたのはこの台詞、

    「しっかりしていなかったら、生きていられない。やさしくなれなかったら、生きている価値がない」

    だった。フィリップ・マーロウの代名詞とも云えるこの台詞が出てくるのはチャンドラー最後の長編である本作なのだ。

    マーロウ...続きを読む
  • 湖中の女
    フィリップ・マーロウは4作目の本作で初めてロスを離れる。化粧品会社の社長から頼まれた妻の失踪事件を追って、彼の別荘があるロス近郊の湖のある山岳地帯の村に入り込む。そこの湖から女性の死体が上がる。その女性こそが社長の妻だろうと思われたが、別の女性の死体だったことが解る。そしてマーロウは別の事件に巻き込...続きを読む
  • 大いなる眠り
    ストーリーが錯綜して読みにくいなと思ったら、解説でチャンドラーが以前書いた短編をまとめて長編にしたて直したと書いてあり納得した。
    謎解きを楽しむのではない、文体とストーリーの展開を楽しむ本。
  • さらば愛しき女よ
     これぞハードボイルド!黒人街のバー、謎の依頼人に謎の女、富豪、宝石泥棒、賭博の停泊船…あんまりミステリーを読んでなかったわたしでも、「ミステリーっぽいーー!」ってなる要素がそこかしらに散っている。
     マロイが切ない。なんとも言えぬ哀切な感情が胸に残る。
  • 大いなる眠り
    マーロウシリーズ2作目。こちらが先に書かれてものだったけど、後になってしまった。
    ロンググッドバイに続いて。
    そうか、こういう調子というか、書き方というか、雰囲気なのね。
    ふむ。
  • さよなら、愛しい人
    登場人物たちの交わす皮肉たっぷりの会話についていくのが大変。でも、海外小説を読む醍醐味はこういうことなのかもしれない。
  • 高い窓
    清水俊二訳を読んで以来の再読。何年振りか。

    私立探偵フィリップ・マーロウは資産家の老女に呼び出された。行方をくらませた義理の娘リンダを探してほしいとの依頼だ。極めて貴重な金貨をリンダが持ち逃げしたと老女は固く信じているのだが…。老女の息子や秘書の振る舞いからは、なにやら裏がありそうな気配が窺える。...続きを読む
  • 大いなる眠り
    フィリプ・マーロウは元警察官の私立探偵。ハリウッドに住むスターンウッド将軍に、とある脅迫事件について調査を依頼される。
    将軍には二人の娘ヴィヴィアンとカーメンがいるが、ヴィヴィアンの夫ラスティ・リーガンは1ヶ月前に行方不明になっている。将軍はその件についても気にしていた。
    マーロウが脅迫写真ガイガー...続きを読む
  • 高い窓
    村上春樹によるレイモンド・チャンドラー翻訳シリーズの第5弾。過去4作品も全て読んでいるが、やはり私立探偵フィリップ・マーロウのシニカルな語りと緊張感溢れる推理の構築の仕方は面白いし、村上春樹自身がチャンドラーから強い影響を受けていることもあり、翻訳された文章のリズムの綺麗さは言うまでもない。

    本作...続きを読む
  • さらば愛しき女よ
    時間がかかったけど何とか読めた。粗くざらついた文体にユーモアのある比喩がキラキラ散りばめられている。日本文学では得られない独特な雰囲気がありアメリカの風を感じたような読書体験だった。朴訥としていて哀れな大鹿マロイが気に入った。
  • さよなら、愛しい人
    レイモンド・チャンドラーが1940年に発表した第2作目の長編。
    原作は、長く清水俊二訳の『さらば愛しき女よ』(1956年刊行)で親しまれてきたが、本作品は2009年に村上春樹が新訳で発表(単行本。2011年に文庫化)したものである。(邦題は清水訳が優れていると思うが)
    本作品が発表後70年を経ても新...続きを読む
  • リトル・シスター
    いかにもなハードボイルド小説。
    雰囲気、文体を楽しむ。表現が回りくどいなんて言うだけ野暮だ。

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    memo:

    p58
    電話に出た彼の声はいささかいらだっていた。とても忙しく、今は診察の途中なのだと彼は言った。忙しく診察中でない医師に、私はいまだ出会ったことがない。

    p139
    カリフォルニ...続きを読む