レイモンドチャンドラーのレビュー一覧
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清水俊二訳を読んで以来の再読。何年振りか。
私立探偵フィリップ・マーロウは資産家の老女に呼び出された。行方をくらませた義理の娘リンダを探してほしいとの依頼だ。極めて貴重な金貨をリンダが持ち逃げしたと老女は固く信じているのだが…。老女の息子や秘書の振る舞いからは、なにやら裏がありそうな気配が窺える。マーロウは調査を始めるが、その行く手に待ち受けていたのは、脅迫と嘘、そして死体―二度の映画化を果たしたシリーズ中期の傑作。待望の新訳。
とは言え、映画は二作とも観ることが困難なようです。素人から見ても「これは」という場面もありました(あとがきで指摘あり)が、全体的にはまずまずでした。 -
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村上春樹によるレイモンド・チャンドラー翻訳シリーズの第5弾。過去4作品も全て読んでいるが、やはり私立探偵フィリップ・マーロウのシニカルな語りと緊張感溢れる推理の構築の仕方は面白いし、村上春樹自身がチャンドラーから強い影響を受けていることもあり、翻訳された文章のリズムの綺麗さは言うまでもない。
本作はマーロウシリーズの中では確かにミステリーとしてのプロットの正確さが強く意識されており、「高い窓」というタイトルが意味するところが次第に見えてくる様子にはワクワクさせられる。
あとがきによると、チャンドラーの長編で村上春樹が未翻訳のものはあと2本残っているという。残り2本についても楽しみに待ちたい -
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村上春樹が準古典と位置付ける小説である。レイモンド・チャンドラーは推理小説のハードボイルドという分野を代表しているらしい。一方、本格ミステリーではアガサ・クリスティ、エラリー・クイーンが有名である。本格ミスとの違いは簡潔に言葉で表現すると「現実の犯罪捜査に近いかどうか」となる。近いのがハードボイルド小説で(wiki調べ)確かにアガサやエラリーってじゃんじゃん死人がでて、なぜかしら急に手ごろな証拠があらわれるってと・・・現実とのギャップが激しようなきがする。
日本のハードボイルド作家で有名な方は大沢在昌・北方謙三が二大巨塔かな。なにぶん推理小説ってあまり趣味じゃないんで読みこんでいません、『ロ -
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ネタバレ主な舞台はハリウッドなのだけど、この作品からは土地の愛を感じなかった。それは作者であるチャンドラーが、あるいは主人公であるマーロウが、その両方かがハリウッドを好きではない(むしろ嫌いに思える)からなのだろうが、それがこの作品全体の雰囲気を決定させているように思える。
読んでいて、マーロウがとても居心地が悪そうに感じ、持ち前の「タフさ」もここでは虚勢に思え、やはりこういった類の人間は慣れ親しんだ土地である種の「井の中の蛙」的に、伸び伸びと日々を送るほうが性に合っているのではないか。
この作品はどうも堅苦しく(小難しいとか格式ばっているとか、そういう意味ではなく)、迷いを感じた。しかしだからと