レイモンドチャンドラーのレビュー一覧

  • 湖中の女

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    翻訳物は読み辛い…
    という苦手意識は忘れ、すっかりマーロウの虜に。
    何度ボコられても立ち上がり、自分の意思を曲げないマーロウには、「タフ」とか「意地っ張り」という言葉がピッタリ

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    2010年02月02日
  • 高い窓

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    チャンドラーの長編3作目。チャンドラー長編の日本語訳は、例えばハヤカワミステリでも書かれた順番に発行されていない。ということで、私のような時代順に読みたい人のために何作目かを書いています。

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    2009年10月04日
  • 湖中の女

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    早川でレイモンドチャンドラーで訳が清水俊二のフィリップマーロウはかっこいい
    特にこの湖中の女はプロローグが良い
    依頼人とマーロウの丁々発止のやり取りが良い マーロウの目線に写る描写も良い
     
    湖中の女の名言は「私の扱いをきちんとする依頼人は生きているようです」
    映画の台詞にしたら 「あんたの命は俺次第だぜ」と こんなところかな

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    2009年10月04日
  • リトル・シスター

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    レイモンド・チャンドラーのフィリップ・マーロウもののひとつ。村上春樹の翻訳は、やっぱりすごいなと思う。なかなか思いつかない表現が随所にあって、それがマーロウのイメージにハマりまくっているというか、それ以外を想像できない。

    この作品、プロットがめちゃくちゃややこしい。結局途中で正直よくわからなくなってきた。誰だったっけこれ、状態で最後まで読み切った。それでも読み進めてしまったのは、マーロウの毒舌が冴え渡っていたせいだ。こんなへらず口ばかり叩く奴がいたら、むかついてしょうがないと思うが、小説で読むと会話のテンポが気持ちいい。ダイレクトパスを自在に操るように、場の流れを読み切っている。

    村上春樹さんがあとがきで書いていたが、チャンドラーはこれを書いていた時期、ハリウッドのシナリオを手がけたりしていて、調子を狂わせていたそうだ。どんな状況でも作品は残り、評価を受ける。誰も人生は平坦ではなく、困難の時期を迎える。そんな時でも形を残して次に進むこと自体に意味がある。マーロウ作品の最傑作「ロンググッドバイ」は、この作品の後に生まれている。

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    2026年09月03日
  • ロング・グッドバイ

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    ネタバレ

    村上春樹氏が翻訳していなかったら、きっと読まなかっただろうな、という作品。でも、結果としてはなかなかよかった。

    ・・・
    もともと1958年発表の作品ということで、70年も前の作品。

    一言で言えば刑事もの、否探偵もので、探偵が何とも不思議な事件に巻き込まれつつ、最後は痛快な終わり方をするものです。

    殺人事件あり、暴力あり、さらにはその事件には大金持ち、美女らが絡んでくるので舞台装置としても絵になる設定だと思います。

    ただ、この主人公の探偵、フィリップ・マーロウなる人物、彼がひとからならぬ頑固さを持つ人で、なんというか、読んでいる読者でも『なぜ素直にならない!?』とイライラするのではないでしょうか。

    口汚く、節を曲げない、というより、普通素直に行くところを曲げてきて物事を紛糾させる。とはいえ、一本筋の通ったことをする人物。もう、食えない奴なんです。

    そして、そんなマーロウの世界を村上氏が『らしい』翻訳で演出してみます。

    村上氏の作品といえば、多くの作品にでてくる『僕』が感嘆するあのことば、『やれやれ』です。これも本作で結構出てきます。いったい原語は何なんでしょうね。

    その他、メモしなかったのですが、これは一体何を訳したらこういう訳になるのかなあという表現が幾つかありました。それだけ自然に読めたということでもあります。

    ・・・
    ということで、初めてのレイモンド・チャンドラーでした。

    ハチャメチャな探偵で、以前読んだ舞上王太郎のようなシュールさすら感じました。

    加えて時代の雰囲気を醸した村上節翻訳も面白かったです。こういう体験をすると、原書と翻訳を首っ引きで読んでみたくなりますね。

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    2026年07月26日
  • 高い窓

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    『大いなる眠り』に続き、村上訳チャンドラー五作目。内容はわりかし入り組んでて、ひとことで説明するのは難しい…。
    原書もこんな感じなんだろうか——というのも、村上氏の作品(ま、これも翻訳しているとはいえ村上作品と言えなくもないが…)を読んでる如し…なので。訳し方を通常の村上作品に寄せているのか、はたまた原書もこんな風なのか…気になるところ。
    何作かチャンドラー作品を読んできて感じるのは、物語を楽しむというか"マーロウ"の仕草、言動を楽しむ作品だということだ。そのために事件他、すべての物事が存在するのだ。これは彼自身の作品にも通づることだと思う。ひとつひとつの比喩表現を愉しむことに——。星三つ半。

    まあ、ひとことで言うのなら…ワインの香りを愉しむような作品だった——。

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    2026年05月24日
  • プレイバック

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    レイモンド・チャンドラー『プレイバック』 (創元推理文庫)清水俊二訳から2024年、表紙も新たにアメリカの画家エドワード・ホッパー作品、田口俊樹訳で出版されている。残念ながら読んだのは1977年発行本になる。因みに『ロング・グッドバイ』は 2010年の村上春樹訳で読んでいるのだが...印象が薄く覚えが悪い。1976年には『長いお別れ』で清水俊二訳、更に2022年にホッパー表紙の 田口俊樹訳で発行、機会があれば読み比べをしてみたい。

    『プレイバック』の私立探偵フィリップ・マーロウは相変わらず格好いい。薄汚れたコロンボ刑事やフケまみれの金田一耕助とは違い、いちいち立ち振る舞いが格好いいのだ。決め台詞は「タフでなければ生きていけない。優しくなければ生きている資格がない」人生で言ってみたい言葉NO.1~だがしかし、チャンドラー最後の作品『プレイバック』はなんやかんやで評価が分かれる作品らしい。

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    2025年11月22日
  • 大いなる眠り

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    マーロウが格好いい
    この疾走感、差し込まれるジョークなど独特の魅力を感じた
    確定させない部分(運転手を誰が殺したか等)はこれはこれで、と思える

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    2025年11月13日
  • プレイバック

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    特に印象に残った箇所は以下の通り
    ・「どこの誰かは知らないが、そういう台詞を思いつくには、うんと苦労したことだろう」と私は言った。「しかし苦労には才能の代理はつとまらない」(p.129)
    ・失敗の可能性なきところに成功はあり得ないし、凡庸なるものの抵抗なくして芸術はあり得ない(p.219〜220)
    ・「厳しい心を持たずには生きのびていけない。優しくなれないようなら、生きるには値しない」(p.293)

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    2025年09月24日
  • 大いなる眠り

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    フィリップ・マーロウのシリーズ。クライアントである老いた将軍への友情のようなもののために無理を通す。

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    2025年08月29日
  • 高い窓

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    ネタバレ

     金持ちの依頼人を訪れるところから始まる前半部の展開は、まさしくハードボイルドの典型だな。だけど、マールではなくてマードック夫人が夫を窓から突き落としていたという、なかなか悲惨なラストが用意されているにも関わらず、一度は解決したかに見えた事件の真相をマーロウが暴くことになる「大いなる眠り」や、煩雑に見えた展開が最後に見事に収束する「さらば愛しき女よ」ほどの完成度には達していない。よく書けた詩をなくしたうんぬんのところはちょっとよかったし、駄作というわけじゃないけどね。そういえばいい女も今回は出てこなかったな。
     コインを盗んだ理由が偽造のためというのは思いつかなかったけど、それにしてもパレルモとかルイス・モーニーとかエディー・プルーとか強面の奴らが妙にものわかりがよくて、事件をややこしくしているだけというのはちょっとつまらん。それにマーロウの名探偵ぶりにも拍車がかかって、運の良さだけで証拠を集め、最後にいきなり事件の真相を推理してしまうのもなんかなあ。まあここで推理をしてマールをマードック夫人の屋敷から連れ出すだけで、警察にそれを知らせないというところがハードボイルドなのかもしれないけど。しかしマーロウって警察をないがしろにするよな。
     今回の犠牲者は、マードック夫人の夫を別にして、フィリップ・アンスン、イライサ・モーニングスター、バニヤーの3人。いつもより少なめかな。

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    2025年08月17日
  • リトル・シスター

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    ハリウッドを舞台にした探偵小説。訳者あとがきでも触れられているが、プロットはかなり入り組んでいて判然としない。初めに登場する不思議な依頼人が怪しいというのは、あまりに古典的だが、むしろこの作品から始まりなのだろうか。

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    2025年06月08日
  • 長いお別れ

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    やっと、やっと読み終わった。ハードボイルドの中でもバリカタなのでは?と思うくらい、、文の癖が強く、人物の読み分けが難しく時間がかかった。こういう類のミステリ小説を読むのはある種筋トレに近い気がする。
    バーでギムレットを飲み、カクテル言葉が長いお別れだと知り、その由来は小説に紐付き、、という軽い気持ちで読み始めて、なかなか軽く終われるものではなかった
    もはや私がギムレットには早すぎた

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    2025年01月26日
  • ロング・グッドバイ

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    ハードボイルド小説の巨匠の代表作を村上春樹訳で読む。もうむちゃくちゃに有名で言い回しやセリフも有名なのが多い。プロットはシンプル(友人の死の真相を調べていく)だがマーロウのくたびれた皮肉が身にしみるように感じる。作品としてオッと思わせるシーンもなくはないが比較的淡々と進んでいくように思えるのは主人公目線だからだろうか。事件が解決してからの方が読み味としては面白く、そこからが本番な気がする。正直、長編もいいのだが短編が読んでみたい。

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    2025年01月18日
  • ロング・グッドバイ

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    いちいち言い回しがかっこいい!アメリカの風を少し浴びれた気がする。
    ラストにめちゃくちゃ感動したし、人間の心理描写が上手くてめっちゃ良かった
    いつかまた読みたい
    「ギムレットを飲むには少し早すぎるね」

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    2025年01月03日
  • ロング・グッドバイ

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    事件起きてから解決編に移るまでが長い!
    そこまで我慢できれば後半は展開が変わりまくりで飽きなく読めた。
    春樹さんぽさが万歳で洋書を読んでる感じは無かった。

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    2024年11月13日
  • リトル・シスター

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    映画ビジネスという日本であまりきかない題材のせいかわかりにくいところもあった。春樹は気に入っているようだが。

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    2024年11月09日
  • ロング・グッドバイ

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    ロマンチストで飲んだくれの少し話しただけの友人の濡れ衣を正してくれる正義感の塊の主人公すてきだったなー

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    2024年11月04日
  • プレイバック

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    「優しい心を持たずに生きのびてはいけない。優しくなれないようなら、生きるに値しない」あの有名なセリフの村上春樹訳である。「プレイバック」の小説そのものよりもこのセリフの方が有名である。


    「タフでなければ生きていけない。優しくなければ生きていく資格がない」という有名な訳は生島治郎によるもののようだ。


    田口俊樹訳だと「タフじゃなければここまで
    生きてはこられなかった。」になる。


    こんな話だ。朝の6時半、マーロウは知らない弁護士からの電話で起こされる。列車で到着する若い女性を尾行してくれという依頼だった。マーロウは駅へ行き、女性を見つけ尾行するが、彼女の周りにはおかしな男たちがまとわりつき…。前半は事件らしい事件は起こらない。依頼してきた弁護士は何者か?この女性は?彼女にまとわりつく男たちは?何が起きているのか、わからないことだらけである。


    途中で死体が出てくるがすぐ消えてしまい、今ひとつ盛り上がらない。最後にはすべてが明らかになるのだが、依頼主になるベティーにマーロウは言う。「私が求めているのは金なんかじゃない。自分がいったい何をしているのか、なぜそんなことをしなくちゃならないのか、それが知りたいだけだ」なんだこの理屈。何がしたいんだ?

    この作品では事件は派手には起きない。その点では地味だ。そして何よりいつものマーロウと違う点は、簡単に女性に言い寄られ、簡単に一緒に寝てしまう点だ。これまでのマーロウは悪漢から女性を守るなどの流れがあって女性から何か言われてもさらりと断るのだ。しかしこの話では女性は脈絡なくマーロウに惚れて、マーロウも今までの我慢の反動のように女性を受け入れる。あまりオススメしたくないマーロウである。

    翻訳では創元推理文庫の田口俊樹版も良いと言われるが、ハヤカワ文庫の村上春樹版が読みやすいのは確か。どうぞフィリップ・マーロウが崩れ始めるチャンドラー晩年の長編小説を愉しみましょう。









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    2024年12月19日
  • フィリップ・マーロウの教える生き方

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    123冊目『フィリップ・マーロウの教える生き方』(レイモンド・チャンドラー 著、マーティン・アッシャー 編、村上春樹 訳、2022年2月、早川書房)
    チャンドラーの生み出した傑作探偵小説『フィリップ・マーロウ』シリーズから名言を蒐集し、カテゴリごとに配置した語録。ついつい口に出して言いたくなるカッチョいい名文の数々が並ぶ。
    オタク趣味全開な一冊なのだが、これは村上自らが出版社に持ちかけ翻訳を行ったもの。大作家にも可愛らしいところがあるのね。

    〈時が足音を忍ばせ、唇に指を当てて、しずしずと過ぎていった〉

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    2024年09月21日