赤神諒のレビュー一覧

  • 碧血の碑

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    恥ずかしながら、碧血碑というものがあることを初めて知った。
    歴史の敗者であるというだけで、葬られることもなく打ち捨てられた多くの遺体を大切に葬り碑まで立てた侠客がいたというだけでドラマになりそうだが、そこを敢えてエピローグとしてサラっと語っているところに味がある。

    沖田総司、橋本佐内、和宮親子女王、フランソワ・レオンス・ヴェルニーという4人の物語。
    歴史の敗者として退場した者もいれば、自身の運命と向き合い闘った者もいて、最後は日本の近代化に力を注いでくれた外国人の話で少し明るくなり、いろんな感情が湧いてくる読書となった。

    歴史にイフがないのは前提として、もし橋本佐内や小栗上野介のような有能な人たちが志半ばで亡くなることなく、その能力を発揮することが出来ていたら、日本の近代化や明治維新はもっと違った形になっていたのだろう。

    だが橋本佐内の志は多くの人たちに引き継がれ、福井藩が豊かになりつつあるように、小栗の意志もまたヴェルニーが引き継ぎ、ただ造船所を造るだけではなく、日本人が自分たちで引き継げるよう教育もした。
    そうした人たちの繋がりを感じ取れて感慨深かった。

    また和宮の話も、大河ドラマ「篤姫」を和宮の視点から読んだ感じで面白かった。
    わがままな皇女が徳川と日本を救うために逞しく成長する姿が心地よかった。

    久しぶりに赤神さんの作品を読んだが、やはりドラマチックで楽しい。

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    2025年10月01日
  • 碧血の碑

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    沖田総司、橋本左内、和宮......どの作品も読み応え十分。赤神さんは心理描写が上手で、登場人物と共に何度涙したことか涙

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    2025年05月13日
  • 仁王の本願

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    赤神諒さんの作品では、「大友の聖将」でも、自分の信じる「真理」に殉じて生涯を全うする人間を描いていて、感動したけれど、この作品にも、同様の世界が描かれている。この主人公が実在したかどうか?は、どうでもいい!こんな人がいて欲しい、と心から思った。

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    2025年04月16日
  • 誾(ぎん)

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    戦乱の世に存在した女城主 立花誾千代
    戦に出て命を懸けることを許されず、
    子供を授かり命を繋ぐことができなかった
    自分らしく生きることが許されない(理解されない)時代の中で「性」と「愛」に葛藤しながら、鮮烈に咲き誇る姿に胸が締め付けられた

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    2025年03月15日
  • 碧血の碑

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    明治時代は篤姫をテレビで観たぐらいの知識しかなかったが名前の知らない武士の生き様やイギリスから技師を呼んで製鉄所をゼロからつくり、人知れず苦労を見せなかった侍など短編ではあるが同じ年月を違う場所で活躍した人たちの生き様、興味無かった明治時代を引き込まれる背景で読むのをやめようとは思わない話だった。
    沖田総司の恋の話に篤姫や宮様の確執から徳川の名を残す結託までの話も短編じゃなく長編で読みたかった。

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    2025年01月30日
  • 読んで旅する鎌倉時代

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    鎌倉時代の鎌倉をテーマにして鶴岡八幡宮や銭洗弁天など場所に纏わる短編集。
    鎌倉はよく行っていたので全ての場所が分かって面白かった。しかし源頼朝は好きになれない。

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    2024年09月16日
  • 読んで旅する鎌倉時代

    購入済み

    鎌倉三代将軍家の時代の13篇の短編アンソロジー。
    タイトルは『旅する』だけど、旅自体を扱った作品はなかったような?(^_^;)各作品の冒頭に、作品にちなんだ名所の写真と説明がついています。
    前半は頼朝と政子の逸話が多く、後ろになるにしたがって時代があとになります。
    砂原浩太朗さんの「実朝の猫」が好きかも。鎌倉に行きたくなりました(^.^)

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    2024年02月09日
  • 誾(ぎん)

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    「わたしは、わたし。」

    立花誾千代の話。最後まで読んで、また「序」を読む。
    なかなかの新解釈だが、現代に引き寄せて考えても、とても大切な視点。読みながら、共に苦しみ、悩む。最後は淋しいけれど、胸に爽やかな風が吹き抜け、青い空と青い浪を見たくなる。

    カバーも、一度外して見て欲しい。

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    2023年12月30日
  • 立花三将伝

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    大友家傘下の立花家には武勇に優れた藤木和泉、知略に優れた薦野弥十郎、2人を慕い成長する米多比三左衛門の3将がいた。侵攻してくる毛利家も和を結び、大友家に叛旗を翻した立花鑑載と主席家老の安武右京は反対する弥十郎、三左衛門の父を謀殺してしまう。立花家から離反する弥十郎と三左衛門、立花家に忠節を尽くす和泉に別れた3将は戸次道雪が追討軍を指揮する立花山城の戦いで敵味方に別れて戦う。立花宗茂誕生前に2度滅んだ立花家黎明期について描かれた物語。

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    2023年05月11日
  • 読んで旅する鎌倉時代

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    NHK大河ドラマ、鎌倉殿と13人、を見ているので、それぞれの物語を読むたびに、役者の顔が浮かび、楽しんだ。

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    2022年07月16日
  • 空貝 村上水軍の神姫

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    赤神諒の村上水軍の神姫空貝を読みました。
    伝説的女武将・鶴姫が主人公です。
    鶴姫は男勝りの美少女。
    巫女であり総司令官になります。
    村上水軍を率いて西国最強の水軍を迎え撃つ話ですが、恋愛ありでロミオとジュリエットみたいで結構面白かったです。

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    2022年07月14日
  • 妙麟(みょうりん)

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    読み終わった後、何か爽快な感じがしたのは、なんでだろう?物語としては、かなり暗いものだけど。主人公が豪傑(女性に対しては不適切?)だからかな?

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    2022年07月04日
  • 空貝 村上水軍の神姫

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    久しぶりの小説、しかも初めての赤神諒さん作品。
    ぐんぐん引き込まれ一気に読み終えました。
    繰り返される戦、殺戮、数奇な運命、悲恋が、色の描写で豊かに表現されています。

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    2022年02月19日
  • 太陽の門

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    赤神さんの新聞連載小説。規定の文字数の中で、前回からを繋ぎ、盛り上げ、次を読みたいと思わせながら終わる。お上手でした!

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    2021年09月23日
  • 決戦!設楽原 武田軍vs.織田・徳川軍

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    一つの戦いを多方面からの目線で描く短編集で読み易い決戦シリーズ、今回は武田勝頼vs徳川家康&織田信長連合軍との設楽原の戦いで世に言われる長篠の戦いを描く。長篠の戦いで戦国一の武田軍が敗れ滅亡する事は知れているがその詳細はこの小説で良く理解出来面白く読めた。信玄亡き後親方として跡を継いだ諏訪家の血を引く四男勝頼、名だたる武将の上に立ち実績を積み上げたい葛藤で徳川攻めに活路を見出そうとする。長篠城を囲み戦略上有利な持久戦で徳川勢を待ち受ける戦略を説く重鎮の武将に対し、徳川&織田連合軍が陣を張る設楽原への交戦に出ると決めた勝頼。対し織田は設楽原で3,000丁の鉄砲を手に入れ待ち受ける、又長篠城の背後に別起動軍を回し戦略上有利に引き込む戦略で待ち受ける。其々の目線、勝頼の状況からの戦略判断からこの戦いを眺めると勝負の行方は明らか。その戦いの中で戦国一と名高い武田軍の重鎮武将(内藤・馬場・山県)の親方勝頼を生かして負けて死す戦いぶりは死して名を残す。

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    2019年02月27日
  • 大友二階崩れ

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     戦国時代の九州を舞台に、大友家の二十代当主である義鑑とその実子である義鎮の間で起こったお家騒動(大友二階崩れ)と、その結果として家臣である吉弘一族が辿ることになった熾烈な運命を描く。親子で殺しあったり、殺した敵の娘と結婚したり、兄弟同士で戦をしたりと、日本人も昔はかなり血なまぐさく、派手に刃物を振り回しながら激しい生き方をしていたのですね。

     さて、このお話の主人公である吉弘左近鑑理は、義を大切にする人間です。しかも鑑理は世渡りが下手で必要以上に義に篤く、馬鹿正直にどこまでも主君に尽くそうとし、そのことが一族にとっての危機を招きます。
     そもそも「義」などというものは武家社会において支配する側が自らの支配を正当化するために作り出した儒教思想のおためごかしに過ぎず、多くの家臣も「義」を誓うことで自らの立場を有利にしようとしているに過ぎない(いわば「義」は世渡りの術と心得ている)のだろうに、鑑理にとっては、その「義」が守るべき価値としていわば目的化してしまっているのです。いわば「義フリーク」ですね。家族への「愛」よりも主君への「義」を重んじるというのは、さながら家庭をかえりみずに仕事に没頭する高度経済成長時代の仕事人間そのもの。やめてもらいたいです。
     唯一救われる点は、鑑理が自らの行為によって招いてしまった結果に対して言い訳をせず、不幸にしてしまった人たちに対して心の底から詫びることです。詫びても死んでしまった人は戻らないのですが。
     そして鑑理のこの「義フリーク」ぶりが、結果的に報われた形で物語は終わります。でも、義をとことん大事にし、最後にそれが報われるっていうのは美談でしょうか? 仮に美談であるとしても、あくまで人間が人間らしく生きられなかった時代でのみ通用する美談ですね。そのこともちゃんとわきまえたうえで、時代に翻弄された戦国武将の過酷な運命の物語として読めば、この小説は大変面白いです。

     それにしても昔の武将は何のために戦ったのでしょうか。支配者になりたい、領土を広げたいという欲求ももちろんあったのだろうけれど、それよりもむしろ、互いが相手のことを自分の敵ではないかと疑心暗鬼になり、ちょっとした相手の動きを敵対行動だと勘違いし、相手を討たなければ自分がやられるかもしれないという不安に駆られ、望みもしない戦に追い込まれていくということが多かったのではないでしょうか。未だに「戦国時代」状態のソマリア辺りではいざ知らず、今日の日本ではさすがにそのような形で内戦が起こることはないでしょう。でも、近隣諸国との関係では、馬鹿げたボタンの掛け違いがエスカレートして争いに発展して行くこのような構図が今も残っているように思われて気懸かりです。

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    2019年02月18日
  • 決戦!設楽原 武田軍vs.織田・徳川軍

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    佐藤巖太郎さんの勝頼が良かった。文章もスッキリとしていて、読みやすい。

    赤神諒さんの、真田昌輝の「表裏比興」っぷりも良い。二度読むと、伏線の張り方が秀逸なのもより分かる。

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    2019年02月03日
  • 神遊の城

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    いわゆる「分身の術」の分身が意識を持ち始めるという話。そこにそれぞれの「物語」が生まれてくる。
    伏線や人物の設定、話の展開も面白く、違和感なく展開・回収されていく。

    読みながら感じたのは、人は自らの経験や思考パターンなどから、己自信を縛ってしまっているのではないかということ。本作の中で言えば、「過去」や「自分は影だから」という思い。それはそのまま自分自身にも当てはまる。未来はこれから自分次第でどれだけでも変えられるのに。

    前向きに、希望を持って生きていこうと思わせてくれた一冊であった。

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    2019年01月20日
  • 決戦!設楽原 武田軍vs.織田・徳川軍

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    表紙の煽り文句にまず突っ込みたくなる。鉄砲が空を飛びってなんだよ、銃弾ならわかるが(笑)
    淵瀬のなんとかと表裏卑怯の者が良かった。

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    2019年01月18日
  • 大友落月記

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    同作家さんの大友家にまつわる物語の3作目。正直前2作品にあまりピンと来なかったと言うか、文章も登場人物もいいのに、なんだかストーリーがこねくりまわされた挙句に、なんでそうなるって感じだった。でも今回は、こねくり回してることには違いはないんだけど、格段にストーリーが面白い。中盤ののどかな爽やかさから、一気に緊迫度を増す後半、そして直球勝負のラストまで、今回は最後まで惹きつけられながら読むことができた。おススメしたい。

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    2018年12月19日