赤神諒のレビュー一覧

  • 読んで旅する鎌倉時代

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    それぞれの作者によって書かれた短編作品なので、色んな視点と手法で新鮮な気持ちで読むことが出来る。歴史的解釈はそれぞれなので、大河ドラマ鎌倉殿の13人とセットで見るための付録的な立ち位置で読むと面白い。

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    2023年07月12日
  • 妙麟(みょうりん)

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    滅亡寸前の大友家の家中吉岡家の娘妙は一目惚れし恋仲となった右京亮、夫覚之進を島津との戦で失う。上方からの援軍が迫る中、島津兵に一矢報いるべく、城兵と共に籠城戦を行う。吉岡の家名に保ち、愛する者達を奪った島津との戦いが始まる。歴史物でありながら現代ドラマ的な要素を感じる作品で、どなたでも楽しめると思います。

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    2022年11月12日
  • 読んで旅する鎌倉時代

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    大河ドラマに合わせて書かれた短編小説
    ドラマも終盤になった今、逸話の違いが面白い。歴史上の事実だけは変えず、具体的な物語にするなら同じ逸話も印象が真逆な話にもなる。大河ドラマと小説とのコラボ、面白かったです

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    2022年10月19日
  • 太陽の門

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    カサブランカの前日譚としてのスペイン内戦を描いた日経新聞の連載小説の加筆修正版。元が新聞小説なだけあって文体は読みやすい。キザだけで形作られた登場人物たちが小気味良く話を進めてくれる。エンタメ小説とはいえ、歴史的事実に基づいており、このご時世、歴史は繰り返しがちであることや、歴史から学ぶことの重要性を感じさせる。

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    2022年10月09日
  • 立花三将伝

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    主君への義、友人との信。
    どちらも貫かれるが、信が美しい。
    三将の最後の会話で涙腺決壊。

    赤神先生、今回も素晴らしい作品ありがとうございました。

    ※評価はすべて3にしています

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    2022年10月03日
  • 読んで旅する鎌倉時代

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    大河ドラマと合わせて読みました。
    歴史は勝者が作るとはよく聞く話ですが、正史はそうなのだろうなとつくづく思います。そして、それだけではなく、歴史とは解釈なのだなと深く思います。特に歴史小説を読んだ後には。そして、このようなアンソロジーを読むと、一編ごとに少しずつ変わっていく(あるいは観点を変えていく、ずれていく)解釈が実に面白いものです。
    一冊の長編を読み通すのも面白いのですが、これはある観点からの物語を深くしていくことだと思います。アンソロジーには多観点から読み解いていく、そして、一編ずつを積み重ねて一冊の流れを読み解いていく楽しみがあります。
    私は背表紙に「高田崇文ほか」とあったので購入し

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    2022年05月01日
  • 太陽の門

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    日経新聞の新聞小説です。
    第二次世界大戦前夜、スペイン内戦(1936~39年)が舞台の物語。。

    歴史の流れもよく知らなかったし、映画「カサブランカ」の前日譚との設定だそうだけど、そのカサブランカも観たことがなかったので、著者の意図する読み方は出来なかったけれど、悲惨で不毛な戦争の悲劇はしっかり受け止めました。

    主人公が一見不愛想な皮肉屋でありながら弱い者の味方でとても優しく、更に時代がかった気障なお方でモテモテなのですが、ステレオタイプかもしれないけどやっぱりそういう彼はかっこよかったです。

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    2021年09月30日
  • 酔象の流儀 朝倉盛衰記

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    先々月、山形の天童に行った際に将棋記念館で将棋の歴史を知り、中将棋に出てくる酔象を知った直後、本作に出会ったので非常に興奮した状況で物語に入った。『麒麟がくる』でも少ししか出てこないが魅力的だった山崎吉家が主人公とあって非常に期待は高かった。

    感想は小説としての完成度が高いのは分かるがあまり楽しめなかった、没頭できなかった。原因は2つ。
     1つは小説の全体の軸がブレブレに感じられたところ。初めの方、ページが進まなかった理由は戦国時代を舞台としていながらも日常の場面が多く、静かに物語が進んでいったからだった。これは『大友二階崩れ』でも同じ作者の小説の特徴であり、そこにあまり文句はない。ただ後半

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    2021年06月02日
  • 大友二階崩れ

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    ネタバレ

    「義」と「愛」で乱世を乗り越えることはできるのか?

    大友二階崩れという九州の雄・大友家の内紛を題材に本テーマを描く。最後の吉弘家の改易沙汰にクライマックスを迎えるものの、物語自体に起伏はなく、鑑理と鑑広の人となりの描写がほとんどを占める。義を重んじる武士は大好きだが、鑑理の義は少しずれており、泣き虫で後悔ばかりのこの優男をどうしても好きになれなかった。「義」と「愛」は長い目で見れば「信用」や「同情」を生むものとして必要なものなのだろうが、やはり極論過ぎる感じがして、少しモヤモヤした結末だった。

    ただ、赤神諒氏の書く文章、特に本作の動物や植物の情景描写はとても好きになった。P133「いく枚か

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    2019年07月21日
  • 大友落月記

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    大分豊後の戦国大名、大友宗麟の元、他紋衆である小原鑑之と同紋衆の実力者である田原宗亀の争いを吉弘賀兵衛(鎮信)の目から描く歴史小説

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    2019年06月29日
  • 決戦!設楽原 武田軍vs.織田・徳川軍

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    さくっと読める決戦シリーズの設楽原編。武田家滅亡のきっかけとなった織田・徳川連合軍との設楽原の闘いを7人の作家がそれぞれの時点で描いています。私的に気に入ったのは、赤神諒氏の真田昌輝を描いた「表裏比興の者たち」。

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    2019年01月15日
  • 決戦!設楽原 武田軍vs.織田・徳川軍

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    決戦シリーズ第7弾。今回の舞台は「長篠の戦い」。
    主戦場が設楽原だったということでタイトルになってます。鉄砲三段撃ちで有名なあの戦いです。

    武田側は信玄ありきだったのだなぁ、と改めて感じました。偉大な先代の影響から、勝頼も宿老たちも逃げられなかったのだなぁ、と。信玄の遺産で勝ち続け、この戦いで使いつくしてしまったわけか。
    そこから前を向く「ならば決戦を」。
    少しでも残そうとする「くれないの言」。
    敗北から這い上がろうとする話は、涙を憶えます。その後の武田の顛末を知っているだけに。

    「表裏比興の者」は、伊東潤の「天地雷動」との相似として面白いです。真田昌輝と釣閑齋の作戦は似たものだけど、導き

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    2018年10月29日
  • 大友二階崩れ

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    九州は豊後の大友家家臣、吉弘鑑理が、大友家内の内紛、二階崩れの変をきっかけに、義を貫く忠臣でありながら、権謀術数に絡め取られて、凋落の一途を辿るなかでの物語。正直、前半は面白い。だけど後半は、頑なに主家への義を貫こうとする鑑理が、周りが何をいおうが、義、義、義って、バカのひとつおぼえのようにいうだけで、そのせいで周りがバンバン死んでいくとか、もはや老害の話しとしか思えなかった。義を貫いて、つらいけれどもハッピーエンドとか、ちょっとあり得ないし腹立たしいけど、そこ以外は良かったので3。

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    2018年06月29日
  • 神遊の城

    購入済み

    前作までは面白かったんだがなあ

    半ばほどで読み進めるのが苦痛になってしまいました。このサカリのついた忍者たちはなんなの。非情な忍びの世界にあって、命を賭したお役目の最中でさえ愛だの恋だの緊迫感のかけらもありません。バックグラウンドとして挟まる史実パートが唯一の救いです。こっから面白くなるのかなあ。

    読了後
    ちょっと思い違いをしていました。この作品は忍者を題材にした歴史小説(もしくは時代小説)ではなくて、歴史エンターテイメント小説です。ちょっとピンとこない年代にわかりやすく言うと、山田風太郎から脈々と受け継がれる忍者小説の流れで、いわゆる「伝奇小説」にあたります。突飛なしかけが沢山あって、構えていないと面食らうことにな

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    2019年01月09日