みうらじゅんのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
信仰の対象ではなく、仏像を見る旅。そのスタンスに共感する。室生寺、薬師寺、新薬師寺、東大寺戒壇院、唐招提寺、興福寺、浄瑠璃寺、神護寺、平等院、広隆寺…行ったことあるところが結構重なって、思い出しながら読むとまた見に行きたくなる。
東北の仏像は、京都で見た仏像を記憶で再現するときに、下から見上げて拝んだ記憶で再現しているから遠近法的に頭が小さくなってしまっているんじゃないかとか、仏像をすっかり取り込んで自国の文化のようにしておきながら廃仏毀釈で放り出そうとするあたり、結局日本という国は外からの物を本当に受け入れる気はないんじゃないかとか、考察が結構鋭かった。
仏像に感じるエキゾティシズムとエロテ -
Posted by ブクログ
こういう雑談が延々とできる相手っていいよな〜と思ったところで、まず妹の顔が浮かんできた。
趣味を語り、得た知識を無駄に駆使し、妄想し、幾度も本題から外れ、ボケてはツッコみツッコんではボケて…。
妹との会話も終始こんな感じ。
お互い謎の習性やこだわり、奇行もクセも変態もそのままにしておける余裕と寛大さがある。
親しき中にも礼儀と配慮はあるが、遠慮はあんまりない。
これが可能な相手ってそうそういないのかもしれない。
小学時代からの友人もそんな感じ。
読みながら、「大学はみんなマトモでつまんない。お前みたいな変なのがいない。やっぱ落ち着く」と言われたのを思い出した。
私もそう思うことがある。
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Posted by ブクログ
おじさん二人が森羅万象について雑談するだけなのに、実に面白い。こんなに語り合える人がいれば恋人も配偶者もいなくてもよいのでなかかろうか。
いとう「ジョン・アーヴィングが原作の『ホテル・ニューハンプシャー』って映画見てない?実のお姉さんを好きになっちゃった弟が、あえてものすごい時間お姉さんとセックスしちゃんうんだよね。で、した挙句、お姉さんへの執着が解けるんだよ。それに似てない?愛しすぎるものから離すためには、大量に与えればいいんだっていう」
みうら「一度、嫌いになるほど満ち足りたほうがいいのかもね」
二人が語る「見仏記」も読みたくなった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「週刊文春」で連載されていた(現在進行形で連載されているかもしれない)みうらじゅん氏のエロネタエッセー。
「エロ」というトピックだけで、よくもまぁこれだけ毎週、違う話が出てくるもんだと半ば呆れもするが、自分の周囲のバカなエロ友達のネタに留まらず、自身の青年期の体験まで晒してくる、みうら氏の「エロ」に対する肝の据わり方というか、妙な凄味すらうっすら感じられたりする。
しかし、男はだいたい多かれ少なかれエロいこと考えて生きてると思ってたけど、この本を読むと、ある種の病気のような域にまで昇華すればエロで飯が食えるのね、ということが分かる。
これが男子のスタンダードだと思われると非常に語弊がある -
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人生相談としては星2つ
著者お二人のエッセイとして星4つです。人生相談本は色々読んでますが、読んだ瞬間は「感慨を受けた」「肝に銘じよう」と思った文章も、現実世界ではたいした武器にはならず、忘れ去るのみとなっています(私の場合)。それならば、この本のように、著者お二人が、楽しみながら人生相談ごっこをしてるのを読者も楽しんで読んだ方が、人生にプラスになるかもしれません。
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