小川一水のレビュー一覧
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今年はまっている作家。小川一水。SFの人だ。
SFってふと読みたくなることがある。
理科がどうしようもなく苦手だと気付いたのは最近なんだけど、そのお陰でSFもするする読めるのかもしれない。という気がする。
短篇集の本作には「SF?」というものも結構含まれている。
解説によれば、「未知との遭遇への憧れと探究」が全体のテーマだということなんだけど。
それというのは「恋愛」というのも含まれる概念だということで、なんだかしっくりくるような、発見があるような、感じ。
中でも「占職術師の希望」が良かったな。
サスペンスも書けるんだ!と思って。
知らなかった作家に出会って、既刊をひたすら読んでいく間 -
Posted by ブクログ
ネタバレSFというカテゴリーの中ではまぁ、ファーストコンタクトものなのですが、話の主軸は14世紀ドイツにおける「まちづくり」を巡るファンタジー。
まぁ、いうほど歴史は知らないんであまり名状できたものではありませんが、当時の「都市」はその他の村落(荘園)なんかとは支配体系とか制度とか、いわば世界が違う極めて特殊な空間であったはずで、そういう意味をおそらく含んだ「まちづくり」なるものを描いたこの作品は現代の、特にその境界さえ不明確でなんだかイマイチ特性も無い「都市もどき」みたいなのが延々と続く関東平野に住む人間には非常に刺激的に映るわけです。
あとは、要所要所で現れて(当時でいう)「奇蹟」を引き起す -
Posted by ブクログ
2巻とは違う意味で衝撃的。ほんとうに真面目に性と生を語るSF作品。性っていうか交わ…。
3巻の少し後の時代設定で、一巻でも登場した生体アンドロイド《恋人たち》の生まれた背景やその存在意義について描かれます。冥王斑患者の少年と《恋人たち》の交流や、《恋人たち》を排斥しようとする組織の暗躍。ストーリーは面白かったんですが、《恋人たち》が主役なので、とにかくそういう描写が多くて人には勧めづらい…。
とりあえずこの巻の存在によってシリーズの映像化は遠のきましたね。
救世群や恋人たち、ダダーのメニーメニーシープへと至るつながりが、少しだけ形を持ってきたような気がする。一巻を読み返さねば。 -
Posted by ブクログ
ネタバレここにきて地球人の外文明観察官は、宗教の勃興と共にとうとう神に祭りあげられてしまいますw ……まぁ、歴史上のターニングポイントに現れて、彼らから見れば「奇跡」のようなことをやってしまえばそれは当然「神」となるわけですが、この巻の終盤で近代科学が発達し、宗教の絶対性が打ち砕かれた後にどのように「神」の扱われ方が変化していくのかはなかなか見物です。
それに、黒皮族の住む北限列島のうち、唯一白猛族が手中に収めた島であるウハリルがまた政治地理学的に面白そうなところで是非行ってみたい!w 冷戦下の香港みたいな感じでしょうかね。
あと、外文明支援省の裏で動く様々な集団の様子もこの巻では垣間見え、い -
Posted by ブクログ
ネタバレ恒星間航行を実現した地球から、遅れた外惑星オセアノの文明を正しく導くべく派遣された「外文明観察官」の働きを描いた開発援助(?)ストーリー。……っていうと辣腕の観察官が活躍する話のようですが、この物語では狩猟採集段階の文明のただ中にシャトルを墜落させ、観察対象であるスワリスと期せずして接触してしまいます。
こういう「遅れた文明への介入」では小さな差違が後々の歴史に大きな影響を及ぼすことが(物語の設定上)よくある話で、今回の主人公もご多分に漏れず、良かれと思った介入がだいたい裏目に出てしまいます。果たしてこの惑星(オセアノ)の文明はどのような道程を辿るのか、第2巻以降に期待したいところです。
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Posted by ブクログ
単行本として販売された際、すごく読みたいと思いながら、文庫になるのを待っててを出さなかった。ようやく文庫化されたので、楽しみにすこしずつ読もうと思って、結局ググっと読んでしまった。
赤道下にリンガ島という舞台を設け、軌道エレベータを設置する。島は宇宙開発に関係する多国籍企業で埋め尽くされ、活況を見せる。その島で様々な仕事についた女性たちの、気持の良い生きっぷりをいかにも小川一水という一途さで書いた快作。
SFというジャンルにふってみたが、SF的なのは軌道エレベータがある、というくらいなもので、実際は普通の小説に近い…様な気もするが、シチュエーションもそうか、SFでしか描き得ない様なものかもしれ