小川一水のレビュー一覧
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徐々に各勢力の背景が語られて話が進んでいくが、本作では一番、人間とは異なる石工(メイスン)の正体が本作で明かされるが、第1作でダダーたるノルルスカンに従う意味合いが読み取れるものの、まだまだ全ては明かされていない。ロイズがミスチフ陣営であることが明かされ、ノルルスカンが未だ羊の言葉として警告を発するだけで、代理戦争的な様相を示しつつ、未だ話は終着点が見えないまま、突っ走る。特に後段の宣戦布告から不幸な連鎖により、更に不幸な結末が見えるだけに先が気になるが、パート2がパート3で終わることを期待しながら、次作を待ちたい。それにしても圧倒的な繁殖力で全てを一色に染め上げるミスチフが何故に太陽系では、
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Posted by ブクログ
人間とは、という線引きのお話なのだろうか?
肉体改造をして宇宙に適合した《酸素いらず》と、力を求めてカルミアンに縋った《救世群》。この戦争に勝ち残ったものが「人間」なのだ・・というのなら。それを考えるとなかなか興味深い物語である。
一体誰の意思でこの物語は動いているのか?
飛び立った恒星宇宙船とドロテア、戦いの終局が気になります・・・
ところで、羊飼いたちのつかう訛りのひどい言葉が可愛らしい。文章を方言で書き綴るということはとても面白いと感じさせてくれる、その言葉遣いがまた絶妙な小川節とでも言うのか。
小川先生の言葉の魔力にやられます!
あぁあとやっぱり酸素いらずの生き方は奔放でとても格好 -
Posted by ブクログ
シリーズ第三作目。全10巻の予定ということで刊行され続けている大作。
完結すれば日本SF史に残る作品になるだろう、と言われていますが、それは間違いないことを確信しています。最近では6巻目が刊行されたとか。この歴史的な瞬間に追いついておきたいため、また追いかけ始めました。
シリーズの内容は、色々なところで紹介されていますから、ここで繰り返すことはしませんが、一作目が異世界未来SF、二作目がいきなり現代のパニック作品、本作がスペースオペラ風と、時代と世界を飛び回りながら、一本スジの通った世界構成、謎がチラチラと現れているところに、SFファンは魅かれてしまう。
これから世界が広がりながらも、色々な謎