小川一水のレビュー一覧
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ネタバレ脇道に逸れることができない鉄道網で繋がれた都市国家が立ち並ぶ大陸。やや語弊はあるかもしれませんがコレってかなりRPG的な世界。そんな世界で、とある事情より旅に出なければいけなくなった豪華列車、プラス装甲列車のお話。
装甲列車ってあまり物語の中で描写されたものを見たことがないのですが、互いに一直線に突っ込んで行かざるをえない装甲列車同士の戦闘シーンはなかなか興味深いもの。それに(著者もあとがきで述べていますが)長距離列車が持つハレの側面もうまく描かれているように思えます。
全体的な話の流れとして、「衰亡した強者」みたいなものがあって、でも最後にはそれを乗り越えて大団円(とまではいかないにし -
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ネタバレ赤道直下に建設された軌道エレベーターの島、リンガ島で働く(主に日本人の)女の子のお話。と書くと普通のワーキングウーマンみたいな感じですけど、軌道エレベーターが実用化されていて、世界中からいろんな人が集って半ば企業城下町化した島、なんて設定はまんまSFな訳です。その辺の混ざり具合が何とも絶妙。
あと、肝心の軌道エレベーターとか、それに乗って宇宙でバリバリ働く女性みたいなのは出てこないのですが、そこをあえて出さないのも何というか、「生活臭」みたいなのがあって好きですw
余談ですけど、こういう自分のやりたいこと、やるべきことに一途に立ち向かっていく女の子ってなんかステキですよね。とはいえ、 -
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この作者の作品を読むのはこの作品で2作目です。
月に人類が足を踏み入れたのは確かに自分が生まれる以前のことになります。
が21世紀はどんな未来?と言うフレーズで必ず描かれていた宇宙空間における人間の生活はまだ達成されてないですね。そう言われてみれば。
星新一さんのショートショートに自分の好きな短編があるのですがそれを思い出しました。
その短編は宇宙に出かけていった地球人が地球と同じような知的生命体を持つ惑星に到着し、その高度な文明に驚くと共になぜこれほどの文明を持ちながら宇宙へと進出しなかったのですか?と問うのです。するとその星の人は自分たちは自分たちの住む星の環境を整備することに -
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ネタバレ久々にストレートなSFを読んだ。このド直球さに、冒頭からクラクラしっぱなし。軌道ステーションの土産物屋ではきれいにラッピングされたデブリの小片が「星のかけら(スターチップ)」と称して売られている、なんてディテールも楽しい。
あと興味深かったのが、真空・0気圧中に曝露した人体の挙動。15年くらい前にniftyのfsfでいろいろ議論されていた当時は、「一瞬で血液が沸騰して死ぬ」とか「あっという間に全ての水分が蒸発して干からびる」なんていう考え方が主流だったけど、いまではこういう風に考えられてるのか。私がそれだけ長い間SFから遠ざかっていたんだなぁと、愕然とした。 -
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2050年、静止衛星軌道までの軌道エレベーターが実用化されていて資源採掘の惑星間航行も行われている割に、月面施設ですら採掘や研究拠点が点在する程で、恒常的な「宇宙空間での生活」とまでは全然至っていない微妙な時代。そんな中で奮闘する、働く女性たちの物語。
宇宙時代を舞台にしつつ、宇宙とは直接的に関わらないエピソードもあったりで、それがいいアクセントになってます。
もちょっと各エピソードでキャラクター同士に関連性があればよかったなと、そこだけ惜しいかな。
映像化しても面白いと思いますが、描写が絵を描くように詳細なので、脳内ビジュアル化で充分楽しめます。巻末に公式設定画とかあると一助になるん