小川一水のレビュー一覧

  • 青い星まで飛んでいけ

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    「青い星まで飛んでいけ」小川一水
    SF中編集。漆黒・シルバーホワイト。

    この人は本当にストレートなSFの流れを汲んでいる気がして、とにかくすんなり読める。
    長編だと若干飽きるというか、ダレてしまう印象があったんですけど、これくらいの中編だといいですね!

    ハードSF、美少女、宇宙、メタ世界、ラノベ風味、アドベンチャー、ファーストコンタクト、未来人類、スペースコロニー、などなど
    まさにSFオタクの王道的な。
    たまにはこういうので息抜きも必要です。(4)

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    2011年06月18日
  • 天涯の砦

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    ネタバレ

    久々にストレートなSFを読んだ。このド直球さに、冒頭からクラクラしっぱなし。軌道ステーションの土産物屋ではきれいにラッピングされたデブリの小片が「星のかけら(スターチップ)」と称して売られている、なんてディテールも楽しい。
    あと興味深かったのが、真空・0気圧中に曝露した人体の挙動。15年くらい前にniftyのfsfでいろいろ議論されていた当時は、「一瞬で血液が沸騰して死ぬ」とか「あっという間に全ての水分が蒸発して干からびる」なんていう考え方が主流だったけど、いまではこういう風に考えられてるのか。私がそれだけ長い間SFから遠ざかっていたんだなぁと、愕然とした。

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    2011年06月11日
  • 妙なる技の乙女たち

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    起動エレベーターのあるインドネシアのとある島で様々な仕事を行う女性たちのエピソード集。背景はかなりSFしているけど、話の内容はそーでもない。
    すべてのお話で主人公は女性なので、当然ながら女性の感じ方、考え方を描いているんだけど、著者の小川一水さんはとてもリリアルに描いているように男の自分としては感じました。この本、女性が読むとどうなんですかね?感想を聞いてみたいところです。
    どの話も面白いですが、個人的に第6話「あなたに捧げる、この腕を」が好みです。

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    2011年06月09日
  • 妙なる技の乙女たち

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    がんばっている女の子たちを描いた短編集。
    そちらがテーマなのですが舞台設定が近未来のSF仕立てになっていて
    SFファンにも楽しめる内容となっています。

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    2011年06月08日
  • 妙なる技の乙女たち

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    ネタバレ

    『天冥の標』シリーズが好きな人は、この本に収録された短編「セハット・デイケア保育日誌」を読んどくと良いよ。
     以下、ネタバレ→                    
                                 
                                 
                                 
                                 
    アウレーリア一統始祖のキンダー時代のお話なのです。

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    2011年06月05日
  • 妙なる技の乙女たち

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    ネタバレ

    宇宙に行くためのエレベーター。
    そんな設定を新聞の新刊広告で読んで、ときめきました。
    内容としてはオムニバスの短編集。
    さらっと読める雰囲気です。

    全部の話がすきだけど一番すきなのは『第三話 楽園の島、売ります』
    放射化してきらきら輝く昆虫とか。
    力まかせに船、ぶっこわしちゃうとか。

    SFとハッピーエンドが好きな方におすすめです。

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    2011年05月04日
  • 妙なる技の乙女たち

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     2050年、静止衛星軌道までの軌道エレベーターが実用化されていて資源採掘の惑星間航行も行われている割に、月面施設ですら採掘や研究拠点が点在する程で、恒常的な「宇宙空間での生活」とまでは全然至っていない微妙な時代。そんな中で奮闘する、働く女性たちの物語。
     宇宙時代を舞台にしつつ、宇宙とは直接的に関わらないエピソードもあったりで、それがいいアクセントになってます。
     もちょっと各エピソードでキャラクター同士に関連性があればよかったなと、そこだけ惜しいかな。
     映像化しても面白いと思いますが、描写が絵を描くように詳細なので、脳内ビジュアル化で充分楽しめます。巻末に公式設定画とかあると一助になるんだけど。
     
     装丁が綺麗だったので、思わず手にとりました。ポプラ文庫、一般の割にラノベ並みの丁寧な製本に好感が持てます。

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    2011年05月01日
  • 妙なる技の乙女たち

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    リンガ島という軌道エレベーターがある島で働く女性たちを描いたSF短編小説。夢が広がる。面白かった!微妙に短編同士の繋がりとかがあってよかった。

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    2011年04月29日
  • 第六大陸1

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    一見して非現実とも思える話だけど、現実味のある内容とそれに挑む人々の姿がなかなか面白い。この手の話が好きな人にはたまらないかも。続きが楽しみ。

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    2011年04月14日
  • 第六大陸1

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    未来が見えない…携帯やインターネット、ロボット開発など科学技術の革新は日々進んでいるのに、我々はその先にある未来のあり方を捉えている訳ではない。(鈴木力さんのあとがきを参考にさせてもらっています)そんな私達にひとつの道を示す小説です。
    民間企業が、月面開発して第六大陸という施設を作る途方もない目標に向かう話です。主人公たちが、経済、政治、宗教、国家などあらゆる困難を乗り越えていく過程に強く惹かれます。
    さすが小川一水さんだけあって、綿密な取材による裏付も上手く織り込んでいるので、科学技術小説としても一級品です。かと言って
    カチンコチンのハードSFではないところも好感が持てます。
    とにかく、人間は目的があってこそパワーを発揮する生き物だと痛感。何の目標も示せない今の政治家や官僚に文句を言うばかりではなく、自分で目標を作って努力しようと!という気持ちにさせられる作品でした。

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    2011年04月11日
  • フリーランチの時代

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    面白かった。小川一水さん、間違いなく短編が超生きる人。
    あんまりドギツく無いSFでありながら、これまでのSFへの憧憬を同時に感じられるのがステキ。

    サクッと1stコンタクトをした「フリーランチの時代」、
    現代風接続された女とでも言うべき「Live me Me.」、
    事実はSFより奇なりな「Slowlife in Starship」、
    ハーモニーっぽさを感じる(勿論こちらが先)「千歳の坂も」、

    どれもナイスでした。
    00年代の日本っぽさが現れていると言うか何というか。
    時砂の王も読まないといけないらしい。

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    2011年02月22日
  • 妙なる技の乙女たち

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    センス オブ ワンダーはないけれど、
    安心して読める。うん、SFだって意識しなくてもいいストーリー。上手く短編に収まってて一番気にいったのは、第三話。逆に短編に無理して縮めた感があるのが、第七話。これって、第六大陸に匹敵するネタだよなぁ。

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    2012年05月17日
  • 疾走! 千マイル急行(上)

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    読むならば、甘いと言われ様が、やっぱり最後には希望に溢れたものが良い。
    それがどんなに夢物語だろうが、その夢物語があるから最後にほっとできる。
    頑張る男の子がいて、頑張る女の子がいる。
    頑張る男がいて、頑張る女がいる。
    どんなに苦難があっても、手を取り合える仲間がいる。
    黙々と努力する姿に、付いてきてくれる人はいる。
    裏切りがあっても、それ以上に強い絆もある。
    小川一水氏の本には、何時もそれがある。
    彼の題材とする世界は、どこか状況が硬質な世界なのに甘い。最終的には、甘っちょろいぜっ!って言われてしまうかもしれないけど、経緯がかなり硬質なのだ。
    だから私は彼の描く硬質な長い世界を、安心して歩いていける。希望を見据えながら、一ページ一ページじっくりと読んで行けるのだ。

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    2011年02月16日
  • 疾走! 千マイル急行(下)

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    読むならば、甘いと言われ様が、やっぱり最後には希望に溢れたものが良い。
    それがどんなに夢物語だろうが、その夢物語があるから最後にほっとできる。
    頑張る男の子がいて、頑張る女の子がいる。
    頑張る男がいて、頑張る女がいる。
    どんなに苦難があっても、手を取り合える仲間がいる。
    黙々と努力する姿に、付いてきてくれる人はいる。
    裏切りがあっても、それ以上に強い絆もある。
    小川一水氏の本には、何時もそれがある。
    彼の題材とする世界は、どこか状況が硬質な世界なのに甘い。最終的には、甘っちょろいぜっ!って言われてしまうかもしれないけど、経緯がかなり硬質なのだ。
    だから私は彼の描く硬質な長い世界を、安心して歩いていける。希望を見据えながら、一ページ一ページじっくりと読んで行けるのだ。

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    2011年02月16日
  • 第六大陸1

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    55年間の停滞を脱し、月面を目指し、そこに建造物を建てる企て。
    しかも、国家プロジェクトではなく、私企業としての試み。
    そんな道具立てで描かれる群像劇。
    個性豊かな登場人物達が魅力的。
    特に、企業のトップに立つおっさんたちがかっこいい!
    ヒロインがやや魅力に欠けていたのが残念。

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    2011年01月24日
  • 第六大陸1

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    「第六大陸(1)(2)」小川一水
    宇宙もの近未来SF。ハヤカワ(JA)文庫。メタリック。

    非常に綿密な裏付けと情報量にややとっつきにくさはあるものの、斬新かつ身近な物語として読めるSF。適度に壮大で適度にリアリティがある内容が好印象。
    いやあ、とにかくこの人は理系だろうなぁ。とても硬質なストーリーです。良い意味で。

    人類は自らが進化するより早く、自分達の生きている環境を変化させることによって生きながらえてきた生き物、なんだそうです。どこかでみたことの受け売りなんですが。
    そのフロンティア精神に支えられて過酷な月面環境に挑む日本の技術者達と、彼らの中心にいる天才少女の奔走が読ませどころ。
    この作品、作者は現代の宇宙開発技術が「ちょっと背を伸ばせば届く物語」と書いています。その絶妙なバランスが読者の心をくすぐるのでしょう。

    実は本作、僕が所属している研究室の先生に教えてもらった作品なんです。宇宙物理の助教授ですよ。だから多分プロの視点からみてもなかなか面白いSFなんだと思います。
    宇宙開発好きにはおすすめ。ちなみにカバーは「プラネテス」の幸村さんです。(4)

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    2019年01月16日
  • 天涯の砦

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    これはSFでありながらもサバイバル小説と思って読んだほうが楽しい一冊。それとアレですね、地球からちょっとだけ宇宙にある「軌道ステーション」という設定がいい。何万光年も離れた他所の銀河の手足が何本もあるようなキャラクターも出てこず、舞台も日本企業の持ち物なので、キャラがオール日本人のみというのも自然。
    何万光年離れてても、手足が何本あっても、面白ければ良いけど、こういったサバイバルストーリーでその設定をやられると、その世界観を理解し、飲み込むだけでしんどい。でも、この作品はそうした手順を必要としないので展開もスピーディー。とはいえ、SFには必須の「この物語世界(背景)を知る」という手続きも、登場人物がそれぞれダイアログやモノログで語る個人史に絡めて地球史・宇宙史が付加されていくので、キャラを深めながら無理なく浸透していく。
    またそのキャラも、誰かが極端に突出しているわけでなく、誰もが突然の災害に怯え疲弊し疑心暗鬼になる普通の人間たち。なので全員死亡フラグが立ってるともいえ、誰が助かる?誰が死ぬ?それとも全滅?といったスリルとともに、事故原因に絡んだミステリ要素も加わり、なかなかのリーダビリティ。☆4つ。

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    2019年01月16日
  • 天冥の標 III アウレーリア一統

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    天冥の標第3章。
    2章は現代アウトブレイク小説で、3章は太陽系開拓期になっている。
    だんだんと1章に到る路は整備されていくようで、どう路を整えるか興味深い。
    この時点だと救世群が冥い状態のままで、読者的に2章の後を引いて可哀想な感じが強いです。

    小川さんは、私がSFに望む「何か変化のあった環境での人の営み」を構成して書くことに長けていて、毎度とても面白い。
    今回一番端的なのはアンチ・オックスの一統の生活だが、何故そうなったかというエピソードも小川さんらしく、いくつかのサバイバル系の短編を思い出す。

    最終的にはダダーとミスチフの戦いに収斂しそうな感じではあるが、そこに乗っかる人々の歴史の積み重ねは、甚大なものになることだろう。
    とりあえず半分ぐらいまでは早々に進まないかと、楽しみにしています。

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    2019年01月16日
  • 天冥の標 III アウレーリア一統

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    IとIIの中間に位置する時代の話である。今回の内容で以前のシリーズの話のつながりがおぼろげながらわかって来た気がする。
    IIに較べて悲壮感のようなものが感じられないのは、未来を舞台にしているからだろうか、瀬秋のキャラクターが影響しているからだろうか。結構重要人物が死んでいるのであるが、どちらかというと戦闘ものという感じで楽しめる話だった。登場人物にそれぞれ個性があって興味深い。

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    2019年01月16日
  • 第六大陸1

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    建設会社が月面開発と、それだけ聞くとかなり突飛な内容。
    でも読んでみるとしっかり考えられた設定でなるほどなーという感じ。

    ちょっとヒロインのキャラクターが安易すぎる設定な気はするけど、面白かった。

    月面試料採集のシーンでちょっとハヤブサ思い出した・・。

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    2010年11月29日