あらすじ
惑星国家レンカの首都を襲った大災厄は、一瞬にして政府中枢機能を破壊、市民数十万の生命を奪った。生き延びた官僚のセイオは上司の遺志に従って緊急対策に奔走するが、帝都庁との軋轢、陸軍の不気味な動向のなかで強力な復興組織の必要性を痛感する……崩壊した国家の再生を描く壮大なる群像劇、全3巻開幕!
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Posted by ブクログ
物語の初っ端から目を覆いたくなるような悲劇が続く。これは小説で良かった。映像だと刺激が強すぎるから。
災害が続く昨今、大地震がいつ起きてもおかしくないし、この話の中のような状況もあり得るかもしれない。人はこんなふうに行動するのかもしれない。
でも何より主人公が格好いいなぁと惚れ惚れしながら読みました。
自分を使い潰すように働くのに報われず、思うように動いてくれない人々に苛立って、理不尽な不平不満や恨み言をぶつけられて、邪魔されて、利用されて。
なんでこんな人間達を自分が救わないといけないんだなんて怒りながら、結局は汚れ役、憎まれ役を果たして献身する姿がもう本当に格好いい。
願わくば、さらっと流されてしまった多くの登場人物達のエピソードを丁寧に膨らませていったら、もっと血の通った物語になったんじゃないかな。
とはいえ、非常に面白かったです。読めたことに感謝!
Posted by ブクログ
大震災の中から立ち上がる人々、支える官僚の姿を描いたSFっぽいのに違う話。全3巻。
震災後この本の内容を思い出すと勇気が貰えた。日本と比べて悲しくなることも……。
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全3巻、未曾有の大災害との戦いと壮絶な政治的ドラマの両方をSF設定で楽しめる骨太エンターテインメント。主人公、ほんとストイックだよなあ・・・そのへんの朴念仁ぶりもあわせてどうぞ。
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惑星統一を果たした若き国家を襲った未曾有の大震災に人々はどのように対処したのか。第六大陸が好きな人なら、きっとこれもはまるでしょう。プロジェクトX地震編です。
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惑星を襲う震災を描いた1巻。スケールの大きさもさることながら、民衆の行動や政治の様子などがリアルで、作り込みのすごさを感じました。
まとまった感想は最終巻の3で。
Posted by ブクログ
久々に日本作家のSF(と言っていいのか?まぁSFだけど)!
惑星レンカの首都トレンカを未曾有の大地震が襲った!
政府も、行政組織も壊滅した混乱の中、若き官僚セイオが帝国再興に向け奮闘する!
1巻は大地震とその後の混乱、救援、登場人物たちの配置がメイン。
これからそれぞれの思惑で対立、共闘していくんでしょう。
小川一水は初めて読んだけど、もともとライトノベル系の作者さんだったようで大変読みやすく、するするいける。
ドロドロした情念とかはないけど、そういうのを求めなければおすすめ!
あ、SF部分もこの舞台設定のためって気がするので、ハードSFとか求めるのも×。
(地震もただの地震じゃなさそう・・・って前フリはあるけれど)
さぁ2巻買ってこよう!!
Posted by ブクログ
第六大陸が期待はずれだったのであまり期待はしていなかったけど、これは良いね。びっくりした。
ちょっと現実世界のあれこれを強く喚起させすぎている部分もあるけど、面白い小説だった。
ただ、災害の場面でモブの描写が多すぎるところは個人的にはマイナス。
キャラはどれも魅力的でもっと見てみたいと思う。
続きにも期待。
Posted by ブクログ
■内容(ハヤカワ・オンラインより)
惑星国家レンカの首都を襲った大災厄は、一瞬にして政府中枢機能を破壊、市民数十万の生命を奪った。生き延びた官僚のセイオは上司の遺志に従って緊急対策に奔走するが、帝都庁との軋轢、陸軍の不気味な動向のなかで強力な復興組織の必要性を痛感する……崩壊した国家の再生を描く壮大なる群像劇、全3巻開幕!
■感想
一番最初に思ったことは、あれ、これって冴木忍の星の大地なんじゃ…てのでした。
もちろん詳細は違うけれど、軸はものすごく似ていて、ひとつの事件をそれぞれ違う視点で書いているように見えて、興味深かったです。
復活の地は政治と人の感情が絡んでいて面白かったなぁ。
セイオが完璧超人の話かと思ったらそうじゃなかったし。
しかし例にもれずここにもボーイミーツガール…orz
スミルがなんでセイオに惹かれるのかがわからんのです。逆になるのもわからんのです。
単に小川一水と恋愛感があわないだけなのかしら。
Posted by ブクログ
久々のヒット作。SF……というカテゴリで良いのかな? ヤングアダルトというには、少し趣を異にしているかもしれない。凄まじい破壊力をもった地震により、レンカ帝国の帝都は崩壊した。地方にいたためただ一人生き残った皇族スミル、植民地総督府の若き参事セイオ・ランカベリーを中心に、人々の奮闘を描く。震災直後の混乱、救助、その後の復興に対する人々の思惑、政治、陰謀。そして再び予測される大規模な災害。その全てを本作は書ききっている。ラストも良かった。こういうラストは見事に私のツボである。一読の価値あり。
Posted by ブクログ
大災害からの復興を描く三部作の一作目。関東大震災から戦前までの日本がモデル? 惑星間移動が可能な高い文明レベルに対し、社会インフラやメンタリティの低さのギャップなどモヤモヤする1巻目。
Posted by ブクログ
この本を一番先に読んでいたら他の本に手をださなかった気がします。震災・復興・立場を違えた色々な人間の思惑と行動が交差し、果ては外宇宙の他国の政治が絡んできてう~ん、と言う感じです。この作者のディテールの細かさにはいつも痛み入るのですが今回はちょっと色々とエピソードが絡みすぎて分かりづらく、本筋を追うのに苦労しました… 自分の頭の中で地球ではない宇宙のどこかの惑星、と言うのが一番先に頭にあったからかも知れないのですけれども。
後もうひとつ気になったのが挿絵です。今まで挿絵の無い文庫だったのでちょっと戸惑いました。絵が良いとか悪いとかではなく… 絵で表現されると良くも悪くもその表現の範疇に収まってしまうなあと…
Posted by ブクログ
導きの星を読んでいたら、旦那が「それはいまいち。こっちの方がおもしろい」とこの本を薦めてくれたのですが、読み始めて最初は「なに、どこが?」と思っておりました。
3巻まで読み終わった時に感動しました。
一応、SFの部類なのかも知れませんが、この本の真のストーリーは災害対策です。考えさせられます。多くの人に読まれればいい、と思います。