小川一水のレビュー一覧
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「恋人(プロスティテュート)」の起源。
まだ呼び名はラバーズで、そう呼ばれるのはこの先の年月が必要か。メニーメニーシープで彼らのリーダーであった「ラゴス」が誕生した時から、「恋人」たちの歴史が始まったということか。
エランカがラゴスに子供を作ると言ったのは、崩壊を迎えるメニーメニーシープ。
あの一言を手に入れるための長い長い旅路は、キリアン・ゲルトレッド・アウローラ・ラゴスの4人が融合した時に始まりました。
生殖の為のSEX。
目的を失い、手段だけが加速・暴走していく中で、探し求めた「混爾(マージ)」という理。
達した先で手に入れたものは仮初であって、真実には決してとどかない。その煩悶があ -
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この長大な小説は「人間とは何か」を問うてきたんだと思っていたけど…そんな些細なことではなく、「生物とは何か。なぜそれが寿がれるべきか」だったのね!
物語はスペオペすら越えて、数多の形態をとる生命に満ちた宇宙樹のリングとか出てきて、ああもう『エンディミオン』のアウスター・バイオスフィアを思い出し、ロールが恋しくなるのですが、なんとなく収束が見えてきた…かも。
「今このようにあるのが当然だと思っていれば、かけらも気づくことができないが、このようになることができた、なってしまった何億年もの営みは、気が遠くなるほど貴重なものだった。その奇跡を表しているから、生き物が素晴らしいと言うんだな」
だから、人 -
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プラクティスと宇宙海賊とアウレーリア。地球外文明の遺産を巡る三つ巴の争奪戦。
真っ向勝負のスペースオペラ。
ドロテア上での最終決戦で明かされたダダーとミスチフの関係。2巻の冥王斑の曝露が物語の始まりかと思っていたけど、データに生きる彼らの誕生、生存理由が起源であり、伏流水のように地球人類の歴史と進化・未来と共に生きていくのだろうか。
彼らが表舞台に束の間現れたのが、ドロテアでの決闘か。
観察・共生のダダーと、そうでないミスチフ。
「オムニフロアと睦んでしまった」というのはどういうこたなのか?
断章で語られたダダーと羊飼いの接触。メニーメニーシープへの伏線がまた一つ。
断章のナンバリングが -
Posted by ブクログ
ここの作品紹介を読んで気付いたが、一水先生の短編集は『青い星まで飛んでいけ』を除いて全部読んでいることになるらしい。相変わらず、重厚かつ綿密な設定と軽い読み口の取り合わせが好感する。すごく読みやすかった。最初の作品からして少し意外性があって、最高じゃんこれ、ってなる。
表題作はオチがよかった。これは自分が電子計算機でご飯を食べているというのもあると思うが、本来的に過程に過ぎないはずのものが「目的」足り得るという逆転する価値観が好き。『星のみなとのオペレーター』がかわいかった。ご都合主義的ハッピーエンド、嫌いじゃないし、このままドタバタ劇を追加してアニメ化でもしてほしくなる可愛さ。『リグ・ライ