ミヒャエル・エンデのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ミヒャエル・エンデの作品で未読のものがあったなんて!
と思い、借りた物。
なんと、こちら、エンデの遺作だった。
つまり未完。
エンデを尊敬する何人かの小説家で、続きを合作したそうだけれど、
はっきりと継ぎはぎ部分が分かる。
クニルプスがラウバインと出会う辺りまではくすくす笑えておもしろかったけれど、その後のクニルプスの冒険行は、
「エンデならこう書くんじゃないか」
という、過去のミヒャエル・エンデ作品を踏襲したもので、ボリュームも少ないので、どうしても物足りなく感じた。
ただ、エンデへのリスペクトとオマージュは溢れている。
童話というよりも、エンデを偲ぶための本だった。 -
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Posted by ブクログ
『ロドリゴ・ラウバインと従者 クニルプス』は、ミヒャエル・エデンが晩年に残した未完の原稿を、その精神性をついでドイツの作家が完成させた長編小説
なのですが…、エデンさんすみませんm(_ _;)m
今回はjunaidaさんの絵が見たくて借りちゃいましたw
junaidaさんは今作に装画と約60点の挿絵を描いたそうです
そして、はじめて挑戦したという濃密なペン画はステキ(๑•̀ㅁ•́๑)✧
物語は暗黒の中世のとある夜、突然姿を消した少年クニルプス
彼が目指す先は、誰もが恐れる盗賊騎士の城だった・・・
物語の続き、junaidaさんの素敵な絵が気になる人はぜひ本作を見てみてください!
ロバな -
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Posted by ブクログ
長くて読めるかな、と不安に思っても、午後5時から真夜中の12時までの時間の経過を表す時計のイラストで細かく区切られているので、気がつくと読み終えてた、といった感じ。
登場人物の名前が複雑なことを除けば、魔女と魔術師のかけひきは面白く、カラスと猫の会話もかわいく楽しかったです。
ファンタジー好きの子におすすめ。
そして、人間社会が抱える問題を動物の視点から皮肉っている点から、大人にもおすすめ。
カラスのヤーコプの言葉
「これはおいらのてちゅがくなんだ。なにごとにも最悪の場合を覚悟しておくものさ。そして最悪のことがおこったら、それに対して精いっぱい善処するんだ。」
人生何が起こるかわか -
Posted by ブクログ
児童文学を読んでいると絶対にこの本の名前を聞きますが、ずっと読まずに10数年。。やっと読んでみました。
上はファンタジーの冒険譚、下は主人公の成長の話でした。上はファンタジーとしてすごく面白かったのですが、下は愚かな主人公が間違いを犯して更生するストーリー(簡略化しすぎですが)です。この下のパターンがとても私は好みでなかった。。一回間違いを犯さないと学べないのか。。とげんなりしてしまいます。このへんは宗教的なことも含まれているのかな。そのへんの知識のベースがないのでただひたすら主人公の愚行を読むのがしんどかったです。
ただ、本のタイトルの「物語」の枝の広がりにそうやってそれぞれの物語があるよ -
Posted by ブクログ
ネタバレミヒャエル・エンデの第3章までの遺稿に、ドイツの児童文学作家ヴィーラント・フロイントが続きを書き足して完成させた1冊。
junaidaの挿絵も、表紙の金文字もカバー下の装丁も美しく、豪華な本ではある。エンデの遺した物語の先が読めるというのも誠に贅沢、なのだけれど、やはり読後感としては物足りなさがある。
4章以降にも、エンデらしいフレーズやモチーフが散りばめられ、それらへのリスペクトも感じられる。物語の展開としても無理がないと納得することができる。
けれど、エンデの児童文学作品を(それが『魔法のカクテル』のようなスケールの小さなものでさえ)、読んだ後は必ずと言っていいほど訪れる感覚──いま、 -
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