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大晦日の夜,魔術師イルヴィツァーはあせっていた.真夜中までに自然を破壊しなければ,地獄の魔王との契約が果たせないのだ.そこへ魔女が現れて,どんな願いもかなう魔法のカクテルをつくることに.悪だくみを止めようと,猫のマウリツィオとカラスのヤーコプが大奮闘!たっぷりの遊び心と風刺がきいた長編ファンタジー.(巻末エッセイ=あさのあつこ)
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現実を考えるファンタジー
この作品を読んでいる途中,ファンタジーでありながら,何度も現実とリンクさせて考えてしまいました。強力な権力者や魔法使いであっても,何か(契約など)に縛られていることがあること。世界の破壊を仕事として遂行しなくてはいけなくなってしまっている人がいること。何にでも対抗する勢力はあるが,人(獣?)選という...続きを読むのが重要であること。そしてそれは実は特別な人である必要がないこと。エンデのファンタジーは好きでしたが,この作品はしらず,今回読めてよかったです。
#感動する #ドキドキハラハラ #深い
Posted by ブクログ
数十年ぶりに読んだ。カクテルが出来上がるまでの過程と途中で出てくる幻像、悪夢屋敷の精霊や妖怪たちの革命の様子が、ミヒャエルエンデのファンタジーを読んでるんだなあと思うわくわく感でいっぱいになりました。
よく翻訳できたなとびっくりするぐらい、いろんな不思議な言葉が出てきて、そのリズムと遊びに夢中になって読みました。子供のときにこの本に出会ってたら、もっと夢中になっただろうなと思います。 そして、単に猫好きなせいかもしれないけれど、マウリツィオが可愛くて可愛くて。ざひ、我が家の宮廷恋愛歌手になってほし...続きを読むい!
この本で岩波少年文庫から出ているエンデの本は全部読んでしまった。 再読も楽しいけれど、初読のワクワクって特別だから少し寂しい。 これからもエンデの本はずっと読んでいく。
「終わりよければ、すべてよし。」 とうか、綺麗に全てが良い方に終わって 読後すっきり。 面白い言葉のオンパレードで、 きっと子供の時に読んだらわくわくしただろうな。 声に出して唱えていたかもしれない。 魔術師と魔女の(本当は逆を願った)願いが深い。 マウリツィオとヤーコプの友情にほっこり。 ...続きを読む 自分の子供に読ませたい。 「飛ぼうとしたら、おいら、石みたいにストーンと落ちちゃうよ。」
ミヒャエル・エンデさんの童話ですね。 ミヒャエル・エンデさん(1929~1995) ドイツの児童文学作家。 訳は、川西芙沙さん(1939年、東京生まれ)翻訳家。 『モモ』『はてしない物語』で有名なミヒャエル・エンデさんの初読みです。 登場するのは、魔術師と魔女、猫とカラスの二人(?)と二匹だけ...続きを読むです。 地獄の魔王と契約した魔術師と魔女ですが、景気内容の履行期限が年末に迫り、契約の達成が(すべての悪事)出来ないので、焦ります。契約の達成が出来ないと命がありません! 一方、二人の悪巧みを見張るために、二人のペットとして近づいた猫とカラスは(じつは最高評議会のスパイ)、何が起きるか見届けようとするが………? ファンタジーいっぱいの楽しい物語です。 魔術師のベエルツェブーブ・イルヴィツァーと魔女のティラニアは、地球の自然を破壊する、どんな願いもかなう魔法のカクテルをつくります。 ふたりの悪事を止めようと、猫のマウリツィオとカラスのヤーコブが、初めは仲たがいをしますが、協力して大奮闘。 『ユーモア、風刺、皮肉、高揚、冒険、窮地、魔法、悪魔、信頼、希望、未来への危惧、悲哀、笑い、どんでん返しにハッピーエンド。ともかく、あらゆるものが混ざり合っている。なのに、濁りもせず黒く固まりもせず、この世のどこにもない色を持つ物語のカクテルができあがる。』と、解説であさのあつこさんが語られています。 まさに、ディズニー映画のような(物語に歌も出てきます)ワクワクドキドキにひたりました(=^ェ^=) (この童話は、メメさんのお薦めで読みました。 メメさん、高揚感が半端でない楽しい物語でした。 ありがとうございましたp(^-^)q)
久しぶりにミヒャエル・エンデを読みました。やはりメルヘンの国ドイツだから、すぐにファンタジーの世界に入れるのが素敵です。魔法のカクテルのできあがる時間に間に合わなかったらどうしようとハラハラしました。
ミヒャエル・エンデの新作メルヘン(といっても1989に書かれたものだが)。大晦日の夜、悪い魔法使いと悪い魔女が、魔法のカクテルを用いて自然破壊の邪な望みを叶えようとするが、飼い猫(?)と飼いカラス(?)が阻止すべく頑張る物語。猫とカラスの衝突と友情、自己を省みてそこからの成長と、定番ポイントを抑えつ...続きを読むつ、しっかり読ませるのは流石エンデ。悪役の魔法使いと魔女もとんでもない悪党なのだが、どこか憎めない描写になっており、全編を通じてユーモアあふれる文体が心和ませる。色々なメッセージが散りばめられているがあえてそこは深読みせず素直に楽しむ作品だと思う。
長くて読めるかな、と不安に思っても、午後5時から真夜中の12時までの時間の経過を表す時計のイラストで細かく区切られているので、気がつくと読み終えてた、といった感じ。 登場人物の名前が複雑なことを除けば、魔女と魔術師のかけひきは面白く、カラスと猫の会話もかわいく楽しかったです。 ファンタジー好きの...続きを読む子におすすめ。 そして、人間社会が抱える問題を動物の視点から皮肉っている点から、大人にもおすすめ。 カラスのヤーコプの言葉 「これはおいらのてちゅがくなんだ。なにごとにも最悪の場合を覚悟しておくものさ。そして最悪のことがおこったら、それに対して精いっぱい善処するんだ。」 人生何が起こるかわからない、と覚悟しているつもりでも、いざとなると冷静に行動できる気がしないので、この言葉をいつも頭の片隅に入れておきたいです。
再読。 ミヒャエル・エンデによる長編ファンタジー。 登場人物はたった4、5人、時間は12月31日午後5時から午前0時の間だけ、舞台は魔術師の屋敷と、少し離れた大聖堂の塔との行き来のみ、という限定された枠組みながら、冒険や友情、スリルや笑いをユーモアたっぷりに描き出す。 四半世紀越しに読み返したけれ...続きを読むど、やはりエンデはいつ読んでも面白い。
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ミヒャエル・エンデ
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