ミヒャエル・エンデのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
実はまだ読んでいなかった名作。やっと読みました。
昔、映画で見た時中盤までは面白くわくわくしながら見たのですが、ラストがどうしても納得できずモヤモヤ感が残ったのです。バスチアンの役割が腑に落ちなかったんですね。
そうしたらば、映画は原作の序盤部分しか映像化せず無理矢理終らせていたことが判明。なるほど本当の物語、バスチアンの物語はこれから始まるところだったのかと納得。
壮大な物語の中で主人公が出会う人々にもまた物語があることを示唆する「けれどもこれはまた別の物語」という一文に、物語世界のはてしない広がりを感じます。そのことが最終段階で意味を帯びてくることにも驚嘆させられます。いやもう本当に物 -
Posted by ブクログ
ネタバレ名作児童文学。
「時間どろぼう」なるキャラが出てくることは知っていたのですが、そのファンタジーな響きから、優しいヒゲの紳士が、モモと一緒に冒険をするものかとイメージしていました。
実際は真逆で、彼らは人々から豊かさを奪う、冷徹な存在として描かれます。
この灰色の男たちは、コスパ・タイパと呪文のように繰り返す(僕も含めた)現代人たちを象徴していますね、、。科学の進歩で生活は豊かになったはずなのに、仕事はどんどん複雑になって、情報は濁流のように増えて、心の豊かさは削られる一方です。
人間らしく生きることって何だろうと、改めて考えるきっかけになりました。そういう豊かな時間を、僕は、無駄だと切り捨 -
Posted by ブクログ
効率やお金が、自分の「時間」をむしろ奪っていく。
どこかで聞いたテーマ、、
春に読んだ『暇と退屈の倫理学』である。
その本から私は「この時間を、惰性として消費しているのか。それとも自分の生として選び取っているのか」という問いを持ち続けることの重要性に気づいたが、いつの間にか忘れていた。『モモ』はそれを完全に思い出させてくれた。
もう一つの大きな気づきは、ナラティブの力だ。
同じことを理論として理解するのと、物語の中で登場人物と一緒に経験するのとでは、心への残り方がまるで違う。
正直、小説から得られるものは少ないと思って読んだけれど、むしろ物語だからこそ深く残るものがあるのだ。
自分 -
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ネタバレ上巻で、バスチアンが「はてしない物語」の中に入って旅をするんだ、と予想を立てつつ下巻に。
概ね間違ってはなかった。バスチアンが「はてしない物語」の中に入り、幼ごころの君に新しい名前を与え、アウリンというおしるしをもらってファンタージエン国を旅していく。
その中で、アトレーユとも出会い……というところまでは王道的だった。
ただ、ここからが名著だと思うのが、バスチアンがどんどん独裁者化していく。
バスチアンに感情移入しながら読ませるような構造になっているので、ここで自分自身がどんどんエゴイスティックになっていくような感覚でかなり読むのが辛い。
美しくなりたい、強くなりたい、賢くなりたい、みんな -
Posted by ブクログ
ネタバレタイトルは知ってて、
いつか読みたいなーって思ってて
やっと読めました!
あらすじなどなど読まずに
先入観なく読み始めるのが好きなんですが
思ってた雰囲気とだいぶ違ったー(笑)
モモという女の子が街の人たちと交流する
ハートフルなお話だと思ってました(笑)
時間って大事ですよね。
無駄な時間をなくすことって
大事なことだと思うんです。
現に無駄にSNS眺めて時間が過ぎてたりしますし(笑)
たしかにこういう時間は無駄なんだけど
大切な人とゆっくり話しをするとか
ちょっとホッと一息つく時間とか
内容のない無駄話ししちゃったけど
楽しかったからいっかー!とか、
少しだけ心を落ち着ける時間は
無 -
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児童文学ということで読み始めた『モモ』。最初は、ひらがなが多く、漢字の文章に慣れている大人の自分には、かえって少し読みづらく感じた。けれど、読み進めていくうちに、その内容が子ども向けとは思えないほど現代的で、むしろ今を生きる大人にこそ読んでほしい作品だと思った。
特に印象に残ったのが、「時間を効率的に使おう」とするほど、かえって時間に縛られてしまうということだ。
今の令和の時代も、タイパという言葉が当たり前のように使われ、ショート動画をはじめ、短い時間でいかに効率よく有益な情報を得るかが重視されている。『モモ』に登場する灰色の男たちは、そんな現代社会を風刺しているようにも感じた。
時間を -
Posted by ブクログ
存在はもちろん知っていたけどどんな話かも知らなかったモモ。
あらすじを見たら、時間泥棒の話であることを知って、興味が湧き読み始めた。
イメージと違い、児童書ということもあってかなり読みやすかった(海外文学のこういう系は読みにくいと勝手に思ってた)。
今の生活に限らず、不可逆な時間を無駄にせず過ごせているか、、は事あるごとに思い返していた(いつも反省する)ことが多いけど、留めておきたいフレーズがいくつかあって、その意味を咀嚼しながら後悔のないように時間を過ごしていきたいなと思えた一冊。
何度も繰り返し読んで、心に残ったフレーズを深く深く理解したいとも思った本。
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Posted by ブクログ
『モモ』を読み終えてまず感じたのは、これは「時間」の物語ではなく、「人生の豊かさとは何か」を問いかける物語なのだということだった。
物語の中で灰色の男たちは、人々に「時間を節約すれば人生はもっと豊かになる」と語りかける。その言葉を信じた人々は、家族との会話を減らし、友人と過ごす時間を惜しみ、遊びや趣味を切り捨てて働き続けるようになる。一見すると効率的で充実した生活に見えるが、町からは笑顔が消え、人々は心の余裕を失っていく。この展開は児童文学とは思えないほど現代社会を映し出していて、スマートフォンやSNS、仕事に追われる今の私たちにもそのまま当てはまるように感じた。
印象的だったのは、主人公 -
Posted by ブクログ
ネタバレ吉田篤弘さんのエッセイで紹介されていたので、読んだ作品。
児童文学としてかなり有名だが、これは本当に児童文学!?と驚くほど風刺が強く、70年代に書かれたとは思えないほど今の社会にぴったりと当てはまっていた。
時間を効率的に使おうと日々奔走し続けていると、心をすり減らして本来の豊かさを失ってしまう——という時間=心というメッセージがかなり深く響いた。
読んでいて「これは今の私たちの姿そのものでは?」と考えさせられる。
もう少し今この瞬間を生きてみよう、と自分の生き方を見つめ直すきっかけにもなった。
翻訳家のあとがきもとてもわかりやすく、作品のメタファーや想いを丁寧に解説してくれていて、もう一