ミヒャエル・エンデのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ原作を読むのをキッカケに、久々に映画を観た。
それで初めて、映画の題材になったのは上巻のみで、下巻のほとんどは知らないストーリーだと分かった。
上巻と下巻はガラリと印象が変わる。上巻がアトレーユの物語なら下巻はバスチアンの物語だ。
バスチアンがアウリンによって万能の力を手にし、望むものは何でも叶えられる代わりに、人間世界に居た頃の記憶を一つずつ失っていく。
自分の力に溺れ、次第に傲慢で気性が荒くなっていく。対して、本当に大切なものには盲目になっていく様は、なにもファンタジーの世界だからではなく、私達現実世界にも言える事だと思う。
バスチアンの様な人間の多くがやがて辿り着く、「元帝王たちの都」の -
Posted by ブクログ
文章にするのが難しい。とにかくすごい本でした。
まず、最初から最後までワクワクしっぱなしです。
ジム達が危機をどう乗り越えるのか、まるで一緒に冒険をしているかのように感じます。
次に、簡潔です。一つ一つの出来事が短くかかれているので、読んでいて飽きる間がありません。
登場人物も魅力的です。それぞれのイメージが持ちやすくて、どの人物にも愛着がもてます。
何よりも、書きぶりがすごいです。子供の心を取り戻せるような様々な表現。これは読まないと分からないと思います。
伏線をいくつか残したまま、終わりました。元々は上下巻の物語だそうです。もう1冊も楽しみです。 -
購入済み
何度読んでも素晴らしい
中学生の頃に読んで大好きになった本。
初めて読んだ時は、自分が物語の主人公になった気持ちでワクワクしながら読んだのを覚えています。
また大人になって改めて読んでみても、やはりワクワクは変わらない。そして、子供の頃と違った視点で読めるのも面白さの1つに加わりました。
物語を読み進めている内に映画も観たくなり合わせて観てみました。映画を観たあとに本を再開して読むと背景や登場人物が更にハッキリして読み進め安かったです。両方とも素晴らしい作品です。 -
-
Posted by ブクログ
立て!アクション!ファイト!ジムボタンのように― 勇ましい主題歌がいつまでも記憶に残っていて、この本のタイトルを見た途端、ぱあっと小学生のころに見たアニメを思い出した。
でも1枚目のさし絵を見てびっくり。アニメで見たジムボタンと全然イメージが違う。
読み進めたら、さらに違いは歴然に。ジムボタンは黒人の男の子で、ジムのズボンが何回縫っても同じ所に穴があくので大きなボタンを縫いつけたのが名前の由来だって。ボタンパンチのボタンじゃないんだ(笑い)
でも、そんな違いなんかすぐ忘れるほど、ストーリーに入り込んでしまった。最大の理由は、ジムや機関士ルーカスといった登場人物が、すごくいいやつだってこと。 -
Posted by ブクログ
実はまだ読んでいなかった名作。やっと読みました。
昔、映画で見た時中盤までは面白くわくわくしながら見たのですが、ラストがどうしても納得できずモヤモヤ感が残ったのです。バスチアンの役割が腑に落ちなかったんですね。
そうしたらば、映画は原作の序盤部分しか映像化せず無理矢理終らせていたことが判明。なるほど本当の物語、バスチアンの物語はこれから始まるところだったのかと納得。
壮大な物語の中で主人公が出会う人々にもまた物語があることを示唆する「けれどもこれはまた別の物語」という一文に、物語世界のはてしない広がりを感じます。そのことが最終段階で意味を帯びてくることにも驚嘆させられます。いやもう本当に物