ミヒャエル・エンデのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ【真実を語るおとぎ話】
主人公の男の子クニルプスは、人形劇団の両親と一話のオウムと一緒に馬車で異動暮らしをしていたのだけれど、ある嵐の日にこっそり抜け出して、向かった先は、盗賊騎士としてもいちばんの悪党と恐れられるロドリゴ・ラウバインのお城。恐れを知らぬクニルプスは、従者になりたい、と、ゾクゾク森のトゲトゲ岳のオソロシ城に辿り着く。
そこから、いろいろなみんなの思い違いが物語を作って行く。だって、本当は、ロドリゴは悪党なんかではなく、見た目は「牙をむいた闘犬」のようにとりつくろわれていても、心根は「ひな菊のようにやさしい」、怖がりで孤独な海賊騎士の末裔だったから。
あった時からクニプルスがロ -
Posted by ブクログ
ネタバレなんと言うか思ってた物語とはちょっと違ったと言うのが正直なところ。
下巻はいよいよバスチアンが本の中のファンタージエンに入り込み女王と世界の危機を救う冒険が始まるのだと思っていた。
そのワクワクさは下巻冒頭の女王やライオンのグラオーグラマーンに出逢う辺りまでは世界に満ちていた…のだけど、そこから後はひたすらバスチアンが愚かになっていく過程を見せられていく事になってしまって苦しかった。
現代的な感覚で言うとちょっと道徳的と言うか、教訓話になってしまって物語としての楽しさは減じてしまった様に思う。
ストリー的には何かを失うことで成長すると言う王道の結論に落ち着くのだけど、もう少し主人公に魅力が欲 -
Posted by ブクログ
ネタバレ古典的ファンタジー作品
もちろん名前は知っていたし映画になったのも知っているけれど、ちゃんと読んだことはなかった。
読んでみて思ったのは文字通り実に古典的なファンタジーだなと言う感想(なんだそれ^^)
と言うのも今ではいろんなところで出会う定番のモチーフが散りばめられていて、例えば、読者が本の中に入り込む展開や、知るものがいなくなると滅んでしまう(消えてしまう)存在や、行方も分からない冒険者を待ち受ける試練の数々など。
そう言ったモチーフがこの物語由来なのかどうか僕には知識がないけれど、そう言った意味で始まりの物語ではないかと思うのだ。
上巻はラストで見事なタイトル回収からいよいよバスチアン -
Posted by ブクログ
ネタバレミヒャエルエンデ短編集。
・本を読むことに夢中になる大人、子供、動物たち。
・魔法の学校での様子。
本当の望む力がある子供たちだけが使える魔法。
自分の本当の望み。
ムークとマーリの兄妹が魔法で出した奇妙な動物のこと。
・両親の言うことを聞きたくないレンヒェンが、魔女に頼んで両親がレンヒェンに逆らうたびに小さくなる魔法によって、二人の大切さを知ったこと。
・威張ってばかりの乱暴なサイに逃げ惑う動物たち。
小さな鳥の知恵のある言葉によって、サイ自身がドウゾウとなってずっとずっとじっとしていた結果。
・気にしない気にしないと言いながら次々を大変なことをやらかすでかい子供。
・島で離れて -
-
-
-
購入済み
『ジム・ボタンの機関車大旅行』の続編。前作もキャラ達の描写が楽しかったですが、今回も増していろんな個性的なユニークキャラ達、ジムとルーカスの熱い信頼と友情も良い。
-
購入済み
冒険ファンタジー
アニメは放送されていたのが幼少の頃だったので見た記憶がなく中学生の頃、再放送でちらっと視聴したのが最後。ミハエル・エンデは「モモ」は読んだのですが、原作の世界観と違いかなりアニメは大幅なアレンジが加えられいてる事実を原作読んで実感しました。
-
Posted by ブクログ
ミヒャエル・エンデの新作メルヘン(といっても1989に書かれたものだが)。大晦日の夜、悪い魔法使いと悪い魔女が、魔法のカクテルを用いて自然破壊の邪な望みを叶えようとするが、飼い猫(?)と飼いカラス(?)が阻止すべく頑張る物語。猫とカラスの衝突と友情、自己を省みてそこからの成長と、定番ポイントを抑えつつ、しっかり読ませるのは流石エンデ。悪役の魔法使いと魔女もとんでもない悪党なのだが、どこか憎めない描写になっており、全編を通じてユーモアあふれる文体が心和ませる。色々なメッセージが散りばめられているがあえてそこは深読みせず素直に楽しむ作品だと思う。
-