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Posted by ブクログ
確か実家にこのハードカバー版があって子どもの頃目にしたことはあったけど、はてしないという題名に途方もなさそうな感じを受けてページを開くこともなく敬遠してしまっていた。
大人になった今、文庫本を購入して読んでみたら、これは大人向けの児童書というか、私にとっては大人になった今だからこそ出逢えて良かったと思う内容だった。
下巻では、バスチアンの感情や望みが映し出された世界が美しくもあり、恐ろしくもあった。
バスチアンが万能感に酔いしれて段々記憶だけでなく大事なものを失っていく姿には、アトレーユやフッフールと一緒にヒヤヒヤしたり落胆したりしながら読み進めた。
バスチアンがずっと欲しかったもの、押し殺してきた感情、それらを見失ったまま冒険を続け、ファンタージェンで創造主になって賞賛を得ても満足することなく、代わりを求めて彷徨い続けた。
そんなバスチアンの心の穴が、アイゥオーラおばさんの家で過ごすうちに満たされていき、真に欲しかったものが浮き彫りになっていく場面は胸にくるものがあった。
物語の至るところにエンデからのメッセージを感じた。
Posted by ブクログ
バスチアンがファンタージエンの世界に入り込み、物語の中での冒険が始まる。
わくわくするような色んな風景や生き物が出てくるけど、ただ楽しいだけでは読めない。
ファンタージエンでバスチアンの望みが一つ叶うごとに、バスチアンは現実世界での記憶を一つずつ失くしていく。
記憶を失うごとに、何かを望み続けることが難しくなっていく。
力や権力を得るごとに、自分が本当は何者だったのか分からなくなっていく。
本当にものすごい設定だと思った。
最近流行りの異世界転生ものとは根本的に違う。強いメッセージ性を感じる。
物語の世界は、現実と対立するものではなく、現実をより豊かにする力を持っているはず。
想像力なくして人間の発展はないのだ。
手元に置いておいて、何度も読み返したくなる名作。
Posted by ブクログ
なんと初出は1979。私が読んだのは1988年13歳、以来の再読、きっかけをくれた息子に感謝の大感動でした。これは、、、、記憶は前半のアトレーユがバスチアンを探索するところまでしかなかったけど、後半のバスチアンの冒険こそが主題なんだなと。ダークサイドに落ちて支配者になろうとし、叛乱を起こされて(しかもアトレーユ軍との戦い!)とか本当にマジな話で驚きながらの後半でした。そしてラストは、、、大人、特に息子の父となって読めて本当に良かった、死ぬまでに再読出来て良かったと心から思いました。願わくば、本物の『はてしない物語』、ハードカバーで読みたかった!
Posted by ブクログ
いじめられっ子のバスチアンは、いじめっ子たちから逃げるために飛び込んだ古本屋で一冊の本と出会う。本の中では勇者アトレーユが国を救うために旅を続けていたが……→
子供の頃にテレビで見た「ネバーエンディングストーリー」の原作だろうな?という気軽な感じで手に取ったんだけど……全然ちがーう!!あの映画は上巻にオリジナルエンディングをつなげた感じ?みたいで、物語としては序章やんってなった。
たぶん、これは下巻が本番。上巻は王道の冒険ファンタジーで
下巻がガチのガチなんよ(何が?と言われるとわからんが笑)
私はもうね、アイゥオーラおばさまと出会えただけでね、この物語を読んでよかったって思えたよ。おばさまの言葉は泣く!!人生後半戦の大人に響くぅぅぅー!!
児童書なんだけど、大人が読むともっと良いよこの物語は。ヤバい。
Posted by ブクログ
本の中の世界、ファンタージエン国に飛び込んだバスチアン。彼は、望みが叶うメダル「アウリン」を用いることで大切なものを失いながら、やがて自分が真に欲することー「真の意志」ーを見つけていく。
だれかを愛することができるということが生きる悦びであり、それこそがこの世界をよくしていくものなのだというメッセージが伝わってくるクライマックスがすばらしかった。
だれかを愛することができたら、バスチアンのように、あるがままの自分でありたい、もうほかのものにはなりたくないと思えるようになる。生きていく悦びを感じることができる。自分はきっと、少し前までは「?」だったと思うけど、愛している妻や息子がいる今はなんとなくわかるような気がする。愛することができるということを、かけがえのないことだと噛みしめながら生きていくことができたらいいな。
バスチアンは、愛をうけたことで誰かを愛したいと思うようになった。だから、その誰かが愛をうけることで、また他のだれかを愛したいという思いが芽生えるというふうに、愛は果てしなくつながっていくんだと思う。
幼なごころの君のおしるし「アウリン」をもったことによって、バスチアンがさまざまな「望み」を叶えていく。人間は本当にさまざまな望みをもっているけど、それらの多くは表面的な望みで、叶えると何かが失われてしまうようなものだということに、バスチアンの姿を通して気づいていけるというところも面白かった。
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