熊谷千寿のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
小説でありながらリアリティ・臨場感が高すぎて非常に刺激的。震えながら読んだ。
米中お互いが戦争を避けたいと思いながらも、偶発的なきっかけから徐々に規模が大きくなり、報復合戦による原爆で都市が次々と消えていく様があまりにも恐ろしい。
人間の競争心や安全欲求というものが肥大して覇権競争となり、退くに退けない状況となっていく。そして組織である以上、命令されれば実行せざるを得ない。
不利になって更なる被害を受けるくらいであれば、味方の人命もためらわず消す。
ほんとに大事なのは何なのかをつくづく考えさせられる。
そしてこうした、不自由な選択の後に来る喜ばしからぬ結果、甚大な被害を出した上での共倒れの -
Posted by ブクログ
ロシアのウクライナ侵攻やイスラエルのガザ侵攻などに見られるように、覇権主義や宗教観の違いから、世界はいつのまにか危い均衡のもと、一触即発のリスクを抱え込んできてしまった。核の脅威に対して通常兵器の延長でしか考えられない鈍感なリーダーが台頭してきている。そんな現代に警鐘を鳴らすリアリティに富む小説である。作り話と放置できない深刻さが感じられる。著者二人は米海軍の重鎮であった経験から、地政学的知識にも造詣の深さが伺える。この小説の発端は、米海軍が中国を牽制するため、南シナ海で「航行の自由作戦」を遂行中に不審船の炎上に遭遇する。同じ頃、中東のホルムズ海峡で米国のステルス戦闘機が制御不能になり、イラン
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Posted by ブクログ
ネタバレ帯にビルゲイツの推薦文があって、「人々がスターウォーズの新作を待ち望むように、私は著者シュルツの新作を待つ。彼は徹底して数字を尊重し、すべてのトピックをデータで例証している。〝博識〟とはまさにシュミルのためにある言葉だ。」というので買ってしまいました。そして、確かに。何でこんなに詳しいんだと思えるほどに次から次に、それも様々な分野の数字を示し、解説する。「博識とは正にシュルツのためにある言葉だ」は本当にアグリー。テーマは「世界の人々」「世界の国々」「食」「環境」「エネルギー」「移動」「機械」。日本に対する記述も多い。改めて、日本はいい国なんだなと思ってしまった。もちろん、幸福度の高い国はほかに