熊谷千寿のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
世界最大級の諜報機関「アメリカ国家安全保障局(NSA)」に努めるスーザンは、上司のストラスモアから突然の呼び出しを受ける。
かつてNSA局員だった日本人エンセイ・タンカドが、解読不可能な暗号化技術を開発し、それを世界に公開しようとしているというのだ。これが本当に世界に公開されてしまうと、今後NSAはテロリストや敵国から傍受するEmail等の内容を一切解読できなくなる。スーザンと、彼女の恋人にして語学堪能な大学教授のデイヴィッドは、この暗号化技術を解くためのパス・キーを入手すべく奔走することになる…。
「ダ・ヴィンチ・コード」の作者ダン・ブラウンの処女作。
彼お得意の「理系アカデミック007」の典型例とも言うべき作品。「ダ・ヴィンチ・コード」「天使と悪魔」「デセプション・ポイント」と三作品を読んでから本作を読むと、冒頭の数十ページを読んだだけで誰が味方で誰が敵(黒幕)なのかが概ね予想がつく。そしてその予想は最終的にはやっぱり外れていなかった。
プロットは知的で面白いとは思うし、スピード感もある展開なんだけど、いかんせんご都合主義&毎回ワンパターンすぎるので、もうこの人の次の作品は読まないかもしれない。
ついでに言うと、日本でいうところのトレンディドラマっぽい登場人物造詣(やたら美男美女で出来過ぎてるんだけど、妙に昔っぽさが漂う感じ)も全作品共通。
ただ、こういう要素全てがハリウッドが映画化したがる所以なのだと思う。それにしてもラングドン教授がトム・ハンクスだったのはどうかと思う。最近ならサイモン・ベーカーあたりが良かったなぁ。。。
閑話休題。
作品の鍵(色んな意味で文字通りの「鍵」)を握る人物が日本人の「エンセイ・タンカド」氏だが、このネーミングからも、作者の日本や日本人に対する理解は、ハリウッドに頻出する「ジャパン」程度でしかないことは明らか。当然、その偏見や無教養は作品中の日本描写に如実に反映されている。こういうのに辟易したり怒りを覚える人は、この作品は読まない方が良い。 -
Posted by ブクログ
でもこうやって続けざまに読み比べてみると、この方の作品っていうのは「謎解き」部分のテーマの調査に感銘を受けなくはないんだけれど、それ以外の部分は常に同じような人物配置、時限爆弾みたいな「時間との勝負!」による緊迫感、最後のどんでん返し・・・・・・とワン・パターンですねぇ。 ついでに言えばこの作品に登場させた日本人の取扱いに関しては苦笑せざるをえない・・・・・。 いえね、わかるんですよ。 ノース・ダコタのアナグラムになりそうな名前をつけた結果としてタンカドになったというのはね。 でも、日本人読者の多くが「へ?? それ、どんな字書くの??? だいたいそんな名前の友達は自分の人生の中で出会ったことないし・・・・・ ^^;」と感じちゃったのではないかしら??
広島原爆の話が出てくるけれど、この話もねぇ・・・・。 被爆国の国民としてはどうにもこうにも腑に落ちないというか、居心地が悪いというか・・・・・。 原爆投爆国の人が被爆国のことを扱って作品を書くとこうなるのか・・・・・(ため息)っていう感じ(?)でしょうか。
(全文はブログにて) -
Posted by ブクログ
たまたまこの前に読んだ作品が「ロスト・シンボル」で、あちらで「アメリカ」という国と「古の~」という謎の本質がアンマッチだと感じ続けていたのに比べると、この作品で扱っている題材はかなりアメリカ的だし、ブラウン氏が本国でこの作品を書かれた直後(1998年)に読んでいれば、「ヘェ!指数」も「ハラハラドキドキ指数」も、もっともっと強かっただろうなと思います。 もっとも「ラングドン・シリーズ」の特徴の1つである「走る!大学教授」という路線はしっかりとそのままで、その大学教授がアマチュアの割には暗殺のプロから見事に乗り切る・・・・・というご都合主義は著者の処女作にして健在というのが結構笑えますが・・・・・。
(全文はブログにて)