熊谷千寿のレビュー一覧
-
-
Posted by ブクログ
米海兵隊の特殊部隊に従軍していたアッカーマンとNATOの最高司令官も務めた元米海軍大将スタヴリディス提督が書いた米中戦争のシミュレーション。
戦争という国家間の危機においても、当たり前だけれどそこには判断、実行を重ねる個人がいて、その積み重ねが結果につながるのだと改めて感じた。
各登場人物の背景や考え立場が表現されていて、少しずつ思惑のボタンがかけちがうことでエスカレートしていくさまがリアルで、恐ろしくて、興味深かった。
国家間の歴史、関係性や地理、ホワイトハウスの高官や米海軍での役職などの分掌を理解して読むと、より面白さを感じられる気がする。
これからは国防においてはサイバー能力がいか -
Posted by ブクログ
スティーヴン・コンコリー『救出 下』扶桑社ミステリー。
元海兵隊員で人質救出を専門とする民間軍事組織ワールド・リカバリー・グループ(WRG)を創設したライアン・デッカー・シリーズの第1作。
よく解らぬ描写があったり、あの話はどうなったのかと疑問に感じるところやもあり、小説としてはかなり粗い感じの作品だ。こういうシリーズの場合、正義が勝つのは当たり前なので、もう少し捻りが欲しかった。
陰謀に巻き込まれ、妻子まで殺害されたライアン・デッカーの怒りが伝わらぬというのも全く腑に落ちない。
ライアン・デッカーが指揮したWRGによるマーガレット・スティール上院議員の娘メガン奪還作戦は大失敗に終わ -
Posted by ブクログ
スティーヴン・コンコリー『救出 上』扶桑社ミステリー。
元海兵隊員で人質救出を専門とする民間軍事組織ワールド・リカバリー・グループ(WRG)を創設したライアン・デッカー・シリーズの第1作。
描写が粗く、読むのに手こずる。あれよという間にストーリーは展開し、主人公であるライアン・デッカーの復讐劇が描かれるのかと思われるが、ストーリーはなかなか前に進まない。
マーガレット・スティール上院議員の娘メガンが誘拐され、救出依頼を受けたWRGは事件に人身売買に手を染めているロシアの犯罪組織ソルツェフスカヤ・ブラトヴァが関わっていることを突き止める。
メガンを含む子供たちがブラトヴァの所有する隠れ -
Posted by ブクログ
著者はエネルギーの学際的な研究の第一人者。カナダ王立協会フェローで、2010年にはアメリカの『フォーリン・ポリシー』誌により、「世界の思想家トップ100」に選ばれ、2013年にはカナダ勲章を受勲。2015年にはエネルギー研究に対して0PEC研究賞を授与されている。
幸福度、人口問題、経済成長、食品、エネルギー、環境問題等、今我々を取り巻く課題71を取り上げ、数学を元に彼の思いを著す。
若干強引な決めつけもあるようにも思えるが、トリビア的な内容も多く、楽しんで読めた。
地球はある意味人間が支配する惑星だが、平均体重X頭数で言えば、人間に対して倍以上と言う。まさに牛の惑星だ。 -
Posted by ブクログ
イギリスの作家「チャールズ・カミング」のスパイ小説『ケンブリッジ・シックス(原題:The Trinity Six)』を読みました。
「ディック・フランシス」と「フェリックス・フランシス」の父子共著作品に続き、イギリス作家の作品です。
-----story-------------
「キム・フィルビー」ら5人のケンブリッジ大学卒業生がソ連のスパイだったことが発覚し、英国は大打撃を受けた。
だが彼らのほかに、もうひとり同時期に暗躍していたスパイがいたという。
歴史学者の「ギャディス」は親友の女性ジャーナリストからこの人物に関する本の共同執筆を提案されるが、その女性が急死し、彼は後を継いで調査を -
Posted by ブクログ
IQ1に引き続き兄マーカスを殺害した犯人探しを軸に、ジャニーンとベニーのギャンブル中毒カップルを助けたり相棒ドッドソンとシェリースの出会い話などのエピソードが絡んでいく。ドッドソンとシェリースが教会で出会いとジャーニンがアイゼイアの友人デロンダ宅で匿われている間の会話は最高に楽しいです。ドッドソンやデロンダなどの助演だけでなくジャニーン・ベニーのゲスト陣も強烈なキャラクターで読ませますが、主人公アイゼイアも一人でミステリーパートを受け持ち楽しませてくれます。どちらかだけでもつまらなくなるし良いバランスでは無いでしょうか。今回でマーカスの死について解明され、それによって尊敬する兄が聖人ではなかっ
-
-
-