熊谷千寿のレビュー一覧
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"Numbers Don't Lie"、つまり「数字は嘘つかない」ということで、7つの分野別に各テーマ数ページのコラム形式で具体的数字と科学的根拠を基に「世界の真の姿」を検証する。まあシュミル氏の見識豊かなこと。これほど幅広い分野をこういう切り口で捉えるとこういう事実になるととても刺激的。氏は経営電話を持っていないということで文明の利器と見識との相関性はそれほどないようだ。「世界の人々」の章はやや主観的かつ思想的に思うが、それもご愛嬌か。個人的お気に入りは以下トピック。
「ギザの大ピラミッドは何人でつくったのか?」
「食品ロスはグローバルな大問題」
「牛の惑星」
「航空機は車より安全なのか?」 -
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米海兵隊の特殊部隊に従軍していたアッカーマンとNATOの最高司令官も務めた元米海軍大将スタヴリディス提督が書いた米中戦争のシミュレーション。
戦争という国家間の危機においても、当たり前だけれどそこには判断、実行を重ねる個人がいて、その積み重ねが結果につながるのだと改めて感じた。
各登場人物の背景や考え立場が表現されていて、少しずつ思惑のボタンがかけちがうことでエスカレートしていくさまがリアルで、恐ろしくて、興味深かった。
国家間の歴史、関係性や地理、ホワイトハウスの高官や米海軍での役職などの分掌を理解して読むと、より面白さを感じられる気がする。
これからは国防においてはサイバー能力がいかに重要かということについても理解が進んだ。
日本の外務省が中国のサイバー攻撃を受け大規模な情報漏洩を起こしていたとのニュースを目にしたばかり(しかも米政府から警告までもらっている)で不安は募る
今後もサイバーセキュリティの観点でもニュースにアンテナをはろう
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スティーヴン・コンコリー『救出 下』扶桑社ミステリー。
元海兵隊員で人質救出を専門とする民間軍事組織ワールド・リカバリー・グループ(WRG)を創設したライアン・デッカー・シリーズの第1作。
よく解らぬ描写があったり、あの話はどうなったのかと疑問に感じるところやもあり、小説としてはかなり粗い感じの作品だ。こういうシリーズの場合、正義が勝つのは当たり前なので、もう少し捻りが欲しかった。
陰謀に巻き込まれ、妻子まで殺害されたライアン・デッカーの怒りが伝わらぬというのも全く腑に落ちない。
ライアン・デッカーが指揮したWRGによるマーガレット・スティール上院議員の娘メガン奪還作戦は大失敗に終わり、組織からの報復は苛烈を極めた。WRGの隊員らは家族までも殺されたのだ。私立探偵ハーロウ・マッケンジーがデッカーに告げた事件にまつわるある陰謀の存在。全てを奪った者への復讐のため、デッカーはハーロウと共に一世一代の闘いに身を投じていく。
定価1,100円
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スティーヴン・コンコリー『救出 上』扶桑社ミステリー。
元海兵隊員で人質救出を専門とする民間軍事組織ワールド・リカバリー・グループ(WRG)を創設したライアン・デッカー・シリーズの第1作。
描写が粗く、読むのに手こずる。あれよという間にストーリーは展開し、主人公であるライアン・デッカーの復讐劇が描かれるのかと思われるが、ストーリーはなかなか前に進まない。
マーガレット・スティール上院議員の娘メガンが誘拐され、救出依頼を受けたWRGは事件に人身売買に手を染めているロシアの犯罪組織ソルツェフスカヤ・ブラトヴァが関わっていることを突き止める。
メガンを含む子供たちがブラトヴァの所有する隠れ家に監禁されているという情報を入手したWRGは急襲チームを派遣するが、突入と同時に隠れ家を爆破され、作戦は失敗する。結果、チームと子供たちは爆死し、救出作戦の指揮を執っていたデッカーはFBIに逮捕され、投獄される。
2年後、ブラトヴァの幹部ヴィクトル・ペンキンを訴追する裁判の証言のため、出廷予定だったデッカーは裁判の突然の閉廷により、何故か自由の身となる。これはブラトヴァが刺客を差し向ける前兆と身構えるデッカーの前に私立探偵を名乗るハーロウ・マッケンジーが現れる。
定価1,100円
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著者はエネルギーの学際的な研究の第一人者。カナダ王立協会フェローで、2010年にはアメリカの『フォーリン・ポリシー』誌により、「世界の思想家トップ100」に選ばれ、2013年にはカナダ勲章を受勲。2015年にはエネルギー研究に対して0PEC研究賞を授与されている。
幸福度、人口問題、経済成長、食品、エネルギー、環境問題等、今我々を取り巻く課題71を取り上げ、数学を元に彼の思いを著す。
若干強引な決めつけもあるようにも思えるが、トリビア的な内容も多く、楽しんで読めた。
地球はある意味人間が支配する惑星だが、平均体重X頭数で言えば、人間に対して倍以上と言う。まさに牛の惑星だ。 -
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イギリスの作家「チャールズ・カミング」のスパイ小説『ケンブリッジ・シックス(原題:The Trinity Six)』を読みました。
「ディック・フランシス」と「フェリックス・フランシス」の父子共著作品に続き、イギリス作家の作品です。
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「キム・フィルビー」ら5人のケンブリッジ大学卒業生がソ連のスパイだったことが発覚し、英国は大打撃を受けた。
だが彼らのほかに、もうひとり同時期に暗躍していたスパイがいたという。
歴史学者の「ギャディス」は親友の女性ジャーナリストからこの人物に関する本の共同執筆を提案されるが、その女性が急死し、彼は後を継いで調査を開始する。
が、やがて国際情勢を左右する事実が明らかに!
巧妙に構築されたスパイ小説の力作。
「二人の巨匠ジョン・ル・カレとグレアム・グリーンに比肩する作家だ」(「ワシントン・ポスト」)
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スパイ小説は久しぶり… 長篇作品なので、やや中だるみする感じはあったものの、ハラハラドキドキの展開で愉しめました、、、
登場人物が多いうえに、諜報関係に携わっていた人物は複数の名前を使っており、名前が覚えにくかったのは、ちょっと辛かったですけどね。
イギリスの諜報機関には、「キム・フィルビー」、「アンソニー・ブラント」、「ガイ・バージェス」、「ドナルド・マクリーン」、「ジョン・ケアンクロス」がソ連のスパイが紛れ込んでいたことは有名ですが、彼らはケンブリッジ大学在学中にソ連にリクルートされたことから、「ケンブリッジ五人組」と呼ばれおり、本作品は、そこにもう一人のスパイがいたとしたら… という設定で描かれた作品、、、
ロシア史を研究する歴史学者の「サム・ギャディス」は、離婚した妻との間の娘の学資資金に困っていたところ、親友でジャーナリストの「シャーロット・バーグ」からの誘いで、共著でスパイのスクープに関する本を出して資金を稼ごうとしていた… 「シャーロット」は、いまだ世の中に知られていない第6のケンブリッジ卒業生のスパイである「エドワード・クレイン」というスパイを追っていたのだが、そんな矢先に「シャーロット」が心臓発作で突然、死んでしまう。
そんな「サム」のところに、女優志望の女性「ホリー・レヴェット」が現れる… 「ホリー」の母親はイギリスとロシアの諜報機関から送られた大量の資料を残して亡くなったばかりだった、、、
「サム」は「シャーロット」が生前に取材した関係者のひとりである病院の看護師「カルヴィン・サマーズ」と面会し、かつて働いていた病院で死亡が偽装された男がおり、それを首謀した人物が現在イギリス諜報機関の長官である「ブレナン」であることを知った。
さらに「サム」は、「シャーロット」と連絡を取っていた人物「トーマス・ニーム」と名乗る老人に会う… 「ニーム」は「クレイン」について詳しく知っている人物ということだった、、、
「クレイン」は当初イギリスの諜報機関の中でソ連のスパイとして活動していたが、独ソ不可侵条約でソ連がナチスと手を結んだことを納得することができず、その後はソ連のスパイであったことを上司に打ち明け、二重スパイとしてイギリスのために活動していたのだった… 死期が間近に迫っている中で、自らの存在を後世に残しておきたいという衝動から自らの業績を世に出そうとしたのだった。
「サム」がこの問題に関心を持った後、多くの関係者が命を落としていく… 何者かがこの案件を掘りかえされるのを防ごうとしていることは明らかだった、、、
「ブレナン」は部下の女性「ターニャ」に指示して「サム」を見張らせていた… 「サム」はベルリンに飛び、かつて「クレイン」の死亡偽装に関わっていた医師「マイスナー」に接触するが、その直後に「マイスナー」は殺害される。
「サム」は現場で危ういところで命拾いしたものの、暗殺者を銃で撃ってしまうが、「ターニャ」に助けられ、イギリスに戻ることができた… 「サム」は「マイスナー」と面会した際、「ニーム」が実は「クレイン」そのものであることを知ったのだった、、、
「サム」は、かつて「クレイン」がベルリンでロシアの現大統領「セルゲイ・プラトフ」と一緒に活動していたことを突き止め、かつてイギリス諜報機関のベルリン支部長を務めていた「ロバート(ボブ)・ウィルキンスン」がニュージーランドに住んでいることを知る… 「ウィルキンスン」は実は「ホリー」の母親と懇意な関係にあり、入手した資料は「ウィルキンスン」からもたらされたものだった。
「ウィルキンスン」が娘の結婚式でウィーンに来るとの情報を掴んだ「サム」はウィーンに飛び、「ウィルキンスン」と会うことに成功… そこで「ウィルキンスン」から聞き出した情報は衝撃的なものだった、、、
ロシアの現大統領「セルゲイ」がかつてソ連の諜報機関の諜報部員としてベルリンに勤務していた際、イギリス側に亡命を持ちかけていたというのだ… この情報を入手した直後、「ウィルキンスン」は何者かによって殺害される。
「サム」はまたしても「ターニャ」に助けられてロンドンに戻る… 「ウィルキンスン」がホリーの母親にもたらされた資料の中には、おそらくセルゲイが亡命を求めてた際の映像資料が含まれているに違いなかった、、、
「サム」はその映像を「ホリー」の家の地下室から見つけ出し、この情報を公開しないことを条件に大金を手にして、このテーマから手を引く… 「ニーム」は再び死亡したことになり、「ダグラス・カーサイド」と名前を変えて別の場所に移さる。
しかし、「クレイン」は再び自らの情報をマスコミに売ろうと試みるのであった、、、
またもや同じ惨禍が繰り返されるのでは… という予感を残した終わり方でしたね。
終わったと思った事件が、実はまだ続いているのかも… と予感させるエピローグは、個人的には好きですね、、、
たまにはスパイモノもイイなぁ… 面白かった。
ロシアの現大統領として登場する「セルゲイ・プラトフ」は、元KGBという経歴があり、柔道の達人となっているので… モデルは「ウラジーミル・プーチン大統領」なんでしょうね、、、
本書でのイギリスとロシアの関係は事実無根でしょうが… ホントだったら、パワーバランスが崩れてしまいそうで怖いですね。
以下、主な登場人物です。
「サム・ギャディス」
歴史学者
「ミン」
サムの幼い娘
「ホリー・レヴェット」
女優
「カーチャ」
ホリーの母
「シャーロット・バーグ」
ジャーナリスト。サムの親友
「ポール」
シャーロットの夫
「サー・ジョン・ブレナン」
SIS長官
「ターニャ・アコチェラ」
SIS部員
「"デス"」
ターニャの仲間
「エヴァ」
SISの協力者
「ミクロス」
SISの協力者
「ロバート(ボブ)・ウィルキンスン」
元SISベルリン支部長
「キャサリン」
ロバートの娘
「エドワード(エディー)・クレイン」
外交官
「カルヴィン・サマーズ」
聖メアリ病院の元看護師
「ベネディクト・マイスナー」
聖メアリ病院の元医師
「トーマス・ニーム」
ソ連のスパイに関する情報の持ち主
「ピーター」
ニームの警護員
「ジョセフィン・ワーナー」
国立公文書館の職員
「セルゲイ・プラトフ」
ロシア大統領
「マクシム・ケピツァ」
在英ロシア大使館二等書記官
「フョードル・トレティアック」
KGB将校
「ルドミラ」
フョードルの未亡人
「アレクサンドル・グレック」
警備会社の経営者
「ニコライ・ドローニン」
グレックの手下
「カール・シュティーリケ」
グレックの手下 -
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IQ1に引き続き兄マーカスを殺害した犯人探しを軸に、ジャニーンとベニーのギャンブル中毒カップルを助けたり相棒ドッドソンとシェリースの出会い話などのエピソードが絡んでいく。ドッドソンとシェリースが教会で出会いとジャーニンがアイゼイアの友人デロンダ宅で匿われている間の会話は最高に楽しいです。ドッドソンやデロンダなどの助演だけでなくジャニーン・ベニーのゲスト陣も強烈なキャラクターで読ませますが、主人公アイゼイアも一人でミステリーパートを受け持ち楽しませてくれます。どちらかだけでもつまらなくなるし良いバランスでは無いでしょうか。今回でマーカスの死について解明され、それによって尊敬する兄が聖人ではなかったことに気づいてしまいます。次回作からが本当のシリーズ開始になるような感じがします。がんばれアイゼイア‼