エドガー・アラン・ポーのレビュー一覧
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探偵小説の元祖たるデュパンものをちゃんと読もうと思って。むかーし簡易版で読んでいるので犯人などは知っていますが、やっぱりちゃんと読むと違いますね。現代感覚とは違った当時の社会の雰囲気とかが感じられます。
『モルグ街の殺人』
文学初の名探偵と言われるオーギュスト・デュパンの物語、のつもりで読み始めたら冒頭は論文でした・笑
語り手は、経済的に困窮する元名門出身のデュパンと知り合う。デュパンの読書量、鮮やかな想像力、そして趣味の一致から親交を結び、パリで同居することになった。
ある日デュパンは語り手の考えをズバリ読み取った。そして推理過程を説明する。デュパンは語り手の行動や表情を見て、語り手の思 -
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硝子の塔の殺人を読み終わった時に、元々ホームズやポアロといった古典海外ミステリ好きを自負しているが、最古のミステリは読んでいないことに気づき本作を読み始めた。
ネタバレはミステリにおいて禁忌であるので、最古といえどそこは守らせていただく。
短編集なので、一つ一つはすぐに読めてしまう。
この本の顔である、モルグ街の殺人について触れるとすると、残虐な殺人の犯人が余りに意外過ぎて「嘘やろ??」と声が出てしまった。
また、黄金虫についてはホームズシリーズの踊る人形を先に読んでいたので、黄金虫が起源になっていたのか!と驚かされた。
今日に至るまで、後世に多大な影響を与え、推理小説を確立したポーに最大の敬 -
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ちくま文庫のための訳し下ろし、編訳。黄金虫ヴァルドマール氏の死の真相赤き死の仮面告げ口心臓メールシュトレームの大渦アッシャー家の崩壊ウィリアム・ウィルソン以上の7篇。附された「エドガー・アラン・ポー小伝」「熱と虚無――エドガー・アラン・ポーとは何か」が、ありがたい。私は特に、『赤き死の仮面』(赤死病の仮面)を読み直したくなって。でも、ここに選ばれた7篇は、やっぱりどれも傑作ですね。手元にある他の翻訳も読み返してみます。それから、こういう短篇は(「大鴉」もだけれど)どうにも原文と対照させたいような気になってしまいます。ペーパーバックの簡易版でいいから探してみようかな。
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ネタバレThe Murders in the Rue Morgue(1841年、米)、
The Gold-Bug(1843年、米)。
ミステリの開祖エドガー・アラン・ポーの短編集。
ポーといえば『黒猫』『アッシャー家の崩壊』などの不条理で不気味な怪奇小説も有名だが、『モルグ街の殺人』『黄金虫』などの推理小説では、別人のようにロジカルで理知的な側面をみせてくれる。なかでも『モルグ街の殺人』は史上初の推理小説として有名である。あまりに頭が良すぎて変人の域に達している名探偵、語り手となる探偵の友人、ペダンティックな世界観など、ミステリのお約束である「型」の殆どが、この時点で既に完成しているのが興味深い。
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海賊の宝に暗号解読がからむ知的エンターテインメントから、象徴に満ちた幻想・怪奇・狂気まで、描かれるものも雰囲気も文体もさまざまである。あまりに違うので、これらをどれも同じように好む読者が果たしているのだろうかという気もするが、ポーの多彩さをあらわすセレクションではある。
もし私がポー・ベストを作るなら、ずっと偏ったものになるだろう。まずここに『黒猫』と『盗まれた手紙』、それに『アモンティリャードの樽』を加えたい。いっぽう、ゴシック趣味あふれる『赤き死の仮面』と『アッシャー家の崩壊』は抜いてしまう。単換字暗号の解読が煩雑な『黄金虫』もなくていい。するとほら、実に好みの感じだ!
…ポー好きの風上に -
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ポーの傑作選は岩波少年文庫から出ているものを読んだことがありますが、某有名カードゲームの元ネタである『早すぎた埋葬』が読みたくて購入。
既読の作品も多かったので、訳の違いも楽しみながら読み進めました。
うーん、やっぱり『赤き死の仮面』と『アッシャー家の崩壊』が大好きなんですよね〜。このゴリゴリのゴシック調の雰囲気、たまりません。
楽しみにしていた『早すぎた埋葬』はというと、本書の中で唯一(?)笑ってしまう話で、なんだか意外でした。いや本人は真剣だから笑っては悪いのですが……。
でも、当時普通にあった”早すぎた埋葬”を防ぐための「安全棺」や「生き埋め防止協会」が出てくると、どうしても、ね( ˊ -
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