エドガー・アラン・ポーのレビュー一覧

  • ポー傑作選1 ゴシックホラー編 黒猫

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    青空文庫で読んだペスト王を、もっと新しい訳で読みたくて借りた。収録されてなかったけど。
    赤き死の仮面と黒猫とアッシャー家の崩壊は良かった。他は、好きな人は好きなんだろうけど、なんだか付き合いきれない感じがしてほとんど読み飛ばしてた。

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    2022年05月28日
  • モルグ街の殺人・黄金虫―ポー短編集II ミステリ編―

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    ネタバレ

    古い作品だから言い回しが難しくて読みにくい。お気に入りは黄金虫とホップフロッグ。黄金虫のちゃんと宝が出てくるかっていうドキドキ感がよかった。ホップフロッグは馬鹿な大臣たちに気持ちよく復讐しててよかった。デュパンはシャーロックに似てたからコナンドイルはだいぶ影響受けてたのかな。

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    2022年05月11日
  • ポー傑作選2 怪奇ミステリー編 モルグ街の殺人

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    世界初の推理小説『モルグ街の殺人』
    小学生のころの児童書で初めて読んだときは、意外な真相におおいに驚いたのを覚えています。今回改めて読んで、推理小説というもののかたちはこの時点ですでに完成していたのだと感じました。

    狂気的な殺人現場、バラバラの証言、消え失せた犯人……。それを解くのは理屈っぽい名探偵とその相棒。

    不気味で不可思議な事件に、キャラのたった名探偵が相棒とともに挑む。今なお続く探偵小説のフォーマット。それがこの時点で完成していたことがそう思った理由ではありません。奇怪な真相に至るまでのロジックの組み立てが、しっかりと本格ミステリらしく作り込まれているからです。

    不可能なものを排

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    2022年05月08日
  • ポー傑作選2 怪奇ミステリー編 モルグ街の殺人

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    新訳2冊連続刊行。先月の「黒猫」に続いて本書がその2冊目。「黒猫」がゴシックホラー編で、この「モルグ街」は怪奇ミステリー編というテーマ分け。
    このシリーズ、「作品解題」が丁寧なのに加えて、「ポーの用語」と「ポーの死の謎に迫る」というオマケボーナストラック的な読み物も充実(この部分だけで100ページ近くある)。
    この2冊を揃えれば、ポーの代表的な作品だけでなく、ポー自身の生い立ちやらの理解を深められてとても良い新訳企画でした。

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    2022年04月08日
  • ポー傑作選1 ゴシックホラー編 黒猫

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    今まで読んだどのポーの翻訳とも一味違った雰囲気で面白く読んだのですが、訳者の河合先生のあとがきで「ポーの文章に込められた〈技巧〉を訳出することを第一に目指した」というお話しに、なるほど、と。
    また、巻末についている作品解題とポーの生涯紹介に60ページ使っているだけあってとても丁寧。詩の押韻の型とか細かく触れて下さって、授業みたいな解題でした。これも面白かった。

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    2022年03月13日
  • 黒猫・アッシャー家の崩壊―ポー短編集I ゴシック編―

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    本書のタイトルにもなっている黒猫と言う作品を読んでの感想

    最初は読み終わって、ただ黒猫に踊らされた哀れな男の話という印象だったのが
    改めて振り返るとアルコール中毒であった語り手をどこまで信じるか、読者を疑心暗鬼にさせられる

    たった16ページにこんなにモヤモヤさせらせるなんて
    ポーさんぱねぇっす

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    2022年01月30日
  • 赤い死の舞踏会 付・覚書(マルジナリア)

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    収録作中9編は創元推理文庫『ポオ小説全集』で既読だが、
    訳が違うので新鮮な感動を味わう。
    吉田健一セレクトの短編集+
    ポオの覚え書き「マルジナリア」収録。

    ■ベレニイス(Berenice,1835)
     青年エギアスは従妹ベレニイスと共に育ち、
     長じて彼女を愛するようになったが、
     その美貌は病によって損なわれた。
     やがて……。

    ■影‐一つの譬え話‐(Shadow,1835)
     プトレマイスの屋敷に集ったオイノスたち
     七人だったが、部屋には若いゾイロスの遺体が。
     そこへ帳(とばり)の後ろから現れた影――。

    ■メッツェンガアシュタイン(Metzengerstein,1836)
     反目

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    2021年05月29日
  • 赤い死の舞踏会 付・覚書(マルジナリア)

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    短篇作品はもちろんどれも味わい深いですが、「覚書(マルジナリア)」が、ポーの随筆・文学論・人生論的断片が集められた感じで、芥川龍之介の「侏儒の言葉」に近いノリで楽しめました。

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    2021年05月25日
  • 黒猫・アッシャー家の崩壊―ポー短編集I ゴシック編―

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    はじめてポーの作品に触れた。
    私が愛してやまない夢水清志郎事件ノートシリーズの著者である はやみねかおる先生に影響を与えた作家。
    夢水清志郎事件ノートを読んでいると、ポーの作品を彷彿とさせる描写がいくつか見られ、今回そのルーツを辿ったわけである。漠然とした感想だが、幼い頃に訳もわからずとりあえず暗記をして望んだテストの、真の答え合わせをしている気分で楽しかった。

    さてポーの作品自体の感想にうつるが、非常に残虐でありながら美しく、非常に恐ろしいのに好奇心を刺激するような、私自身の心情の矛盾を肯定するようなものだった。
    収録作品の中に、矛盾を孕んだ加害者意識について触れているものがあったが、まさ

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    2021年04月06日
  • 大渦巻への落下・灯台―ポー短編集III SF&ファンタジー編―

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    ポーのSF物短編7作。他の短編集に比べ、SFだけ、好みの分かれるところ。一文が長く難解で、読みづらいものもあった。2020.11.17

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    2020年11月17日
  • モルグ街の殺人・黄金虫―ポー短編集II ミステリ編―

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    ミステリー物六篇。著名な「モルグ街の殺人」「黄金虫」が良かった。19世紀前半の作品であり、元奴隷の黒人従僕が登場したり当時の時代背景を窺える。今日ではさらに複雑な事件解決を図るものが出ているが、推理小説の端緒とみれば興味深い。2020.9.30

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    2020年09月30日
  • 黒猫・アッシャー家の崩壊―ポー短編集I ゴシック編―

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    「アッシャー家の崩壊」構成がすばらしい。精神錯乱の心的表現は真に迫って、自分で感覚を得たことがあるかのようだ。「ウィリアム・ウィルソン」ドッペルゲンガー。ドストエフスキーの「二重人格」を彷彿とさせるが、発表はこちらの方が先のようだ。「黒猫」黒猫で象徴される古くからの不気味なイメージが盛り込まれている。2020.9.15

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    2020年09月16日
  • モルグ街の殺人・黄金虫―ポー短編集II ミステリ編―

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     ポーの作品は、言わずと知れた推理小説の嚆矢。アッシャー家の崩壊や黒猫など恐怖小説の著作でも有名だが、本短編集は推理小説6作から成る。
     「モルグ街の殺人」は史上初の推理小説だとされているが、本文中に“わたしがひとつの超自然現象について詳述しているだとか、伝奇小説を執筆しているのだとか思ってもらっては困る(p18)”と断ってあるのが、当時はミステリーがどういうものか分からず誤解する人も恐らくいたのだろうなと想像すると面白い。真犯人は今や有名になってしまっているけれど、意外な謎解きで、いま読んでも十分楽しめる。
     「群衆の人」は不条理な雰囲気の作品で、今回が初読。解説に曰く「アンチミステリ」だそ

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    2020年04月12日
  • ポー詩集

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    以前、映画でポーが亡くなる前の数日間を画いた作品を観た。そのときからポーの謎の残る死と、ポーの心を現しているだろう詩に興味を持っていた。

    今回はポーの詩の中でも特に読んでみたかった、「大鴉」「アナベル・リイ」の含まれた本書を読んでみた。
    18篇の詩と、「詩の真の目的」という短い文章の載った一冊。

    全体として、暗く絶望を感じる作品が多かった。
    それでも美しい言葉の響きは見事で、暗くさみしい、閉塞感のある世界ではあるけれど、またひとつと読み進んでしまう。

    多くの詩の中では、特に「アナベル・リイ」が印象に残る。
    ポーが亡くした妻への思いを籠めたとされているだけに、今は亡き愛しい妻への思いに溢れ

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    2017年04月26日
  • 大渦巻への落下・灯台―ポー短編集III SF&ファンタジー編―

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    ◇ 大渦巻への落下
    地球空洞説を背景にして、極地でのアドベンチャー。

    ◇ 使い切った男
    あの人はね……っ、というところで毎回話題が変わって。
    実はサイボーグだった、というオチ。
    コメディみたい。

    ◇ タール博士とフェザー教授の療法
    精神病棟における、管理者と患者の交代劇。
    中井英夫みたいだなぁ。

    ◇ メルツェルのチェス・プレイヤー
    小説というよりは考察。

    ◇ メロンタ・タウタ
    未来から原題を皮肉る。これはよくわからなかった。

    ◇ アルンハイムの地所
    庭哲学。

    ◇ 灯台
    灯台守。

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    2017年03月25日
  • ポー詩集

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    大別してふたつ。
    死んだ恋人への哀惜。
    死と退廃。

    大鴉
    夢の夢
    ヘレンに
    海中の都市
    死美人
    レノア
    不安の谷間
    円形戯場
    ヅァンテ島の歌
    幽鬼の宮
    勝利のうじ虫
    幻の郷
    ユウラリイ
    ユラリウム
    ヘレンに贈る
    黄金郷
    アナベル・リイ
    鈴の歌
    詩の真の目的

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    2017年03月20日
  • モルグ街の殺人・黄金虫―ポー短編集II ミステリ編―

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    ネタバレ

    「モルグ街の殺人」
    小中学生だった私の脳裏に犯人は@@@@@@@という強烈な印象を叩き込んだ。
    いま読み返してみて、死体の陰惨な状況に驚く。好み。

     *「マリー・ロジェの謎」を敢えて省略する編集にはがっかり。

    「盗まれた手紙」
    真相は本当にしょうもない。
    が、そこに至るまでの迂遠や衒学や雰囲気づくりが小説を成り立たせている。
    その点が見本のような作品。
    ラカンが着目するのも頷ける。

    「群衆の人」
    異様な雰囲気だけで突っ走るような作品。
    解説では安部公房が例示されているが、現代文学としても、精神分析の対象としても、好例。(ヴァルター・ベンヤミン、流石)

    「おまえが犯人だ」
    真犯人を名指し

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    2017年03月15日
  • 大渦巻への落下・灯台―ポー短編集III SF&ファンタジー編―

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    ネタバレ

    19世紀アメリカの作家ポー(1809-1849)の短編集。ミステリやSFというジャンルの源流とされる彼の想像力は、その時代社会の中でどこから産まれどのように育っていったのか。扱われている素材は、大渦巻、美容整形・サイボーグ、精神病院、人工知能、未来予測、人工楽園・・・。

    「大渦巻への落下」

    十代前半の頃に初めて読んだポーの作品集にも含まれており、訳は別とはいえ25年振りくらいに読み返したことになる。当時読んだのは子ども向けに訳されたもので、「黒猫」と「モルグ街の殺人」との間に挟まれ「メールストームの大渦巻」という題で収められていたと記憶している。子ども心に、大渦巻に襲われる中で弟が掴んでい

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    2017年01月28日
  • 黒猫・アッシャー家の崩壊―ポー短編集I ゴシック編―

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    黒猫・アッシャー家の崩壊

    エドガーアランポーを初めて読んだが、ゴシック編というだけあって中世的であったり神話的であったりする作品が集まっているように思う。象徴物が人間の精神を蝕んでいく奇妙な話や、分身の話、永遠の美女の話、地獄の話などなど。ウィリアム・ウィルソンは古典的な分身の話であるが、まさに映画ファイト・クラブやビューティフル・マインドのような話である。統合失調症の症状として現れる自己の化身の幻想の話は、どことなくジキルとハイドを想起させる。ジキルとハイドは二重人格者の話であるが、ウィリアム・ウィルソンやファイト・クラブは自分の分身が見えてしまうという話である。古典的ながら楽しく読むこと

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    2016年09月29日
  • モルグ街の殺人・黄金虫―ポー短編集II ミステリ編―

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    ネタバレ

    エドガー・アラン・ポー 巽孝之訳
    ポー短編集Ⅱミステリー編
    モルグ街の殺人
    盗まれた手紙
    群衆の人
    おまえが犯人だ
    ホップフロッグ
    黄金虫
    古臭さを覚悟して読み始めたが、読みやすい本になっているが、光文社新訳文庫も読んで見たくなりました。

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    2016年06月04日