【感想・ネタバレ】モルグ街の殺人・黄金虫―ポー短編集II ミステリ編―のレビュー

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硝子の塔の殺人を読み終わった時に、元々ホームズやポアロといった古典海外ミステリ好きを自負しているが、最古のミステリは読んでいないことに気づき本作を読み始めた。
ネタバレはミステリにおいて禁忌であるので、最古といえどそこは守らせていただく。
短編集なので、一つ一つはすぐに読めてしまう。
この本の顔である、モルグ街の殺人について触れるとすると、残虐な殺人の犯人が余りに意外過ぎて「嘘やろ??」と声が出てしまった。
また、黄金虫についてはホームズシリーズの踊る人形を先に読んでいたので、黄金虫が起源になっていたのか!と驚かされた。
今日に至るまで、後世に多大な影響を与え、推理小説を確立したポーに最大の敬意を込めて当評価をつけさせて頂きたい。

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2022年04月07日

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ネタバレ

もっと堅い話かと思っていたけどそんなことはなかった。おもしろかった!
某作品のtwentyは誤植…? やってみたらfortyだったのだけれど……

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2015年08月07日

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ネタバレ

The Murders in the Rue Morgue(1841年、米)、
The Gold-Bug(1843年、米)。
ミステリの開祖エドガー・アラン・ポーの短編集。

ポーといえば『黒猫』『アッシャー家の崩壊』などの不条理で不気味な怪奇小説も有名だが、『モルグ街の殺人』『黄金虫』などの推理小説では、別人のようにロジカルで理知的な側面をみせてくれる。なかでも『モルグ街の殺人』は史上初の推理小説として有名である。あまりに頭が良すぎて変人の域に達している名探偵、語り手となる探偵の友人、ペダンティックな世界観など、ミステリのお約束である「型」の殆どが、この時点で既に完成しているのが興味深い。

これらの作品の発表から約半世紀後、コナン・ドイルによる「シャーロック・ホームズ」シリーズがブレイクし、推理小説というジャンルが確立される。しかし、ホームズシリーズの第1作『緋色の研究』と比較しても、『モルグ街の殺人』の構成力や切れ味の良さは際立って高い。また、『黄金虫』に出てくる暗号解読法は、ドイルの『踊る人形』などに継承されて有名になり、いまやミステリの世界では初歩的な手法となっている。ひとつひとつは小品ながら、後世への影響力が大きい作品群であり、ミステリマニアを自認する人には必読の古典といえる。

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2014年04月21日

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ネタバレ

この書におさめられている、「モルグ街の殺人」は
私が小1の時にクラスの学級文庫(おそらく先生の私物)で最初に読んだ本。私のミステリ好きの原点かもしれない。
だから犯人はオランウータンって子供心に衝撃だったし、たぶん子供向きの本だったからマイルドだろうけどなかなかの惨劇。

改めて読んでみたけどデュパンの論理的思考は古臭くないし、新鮮だった。

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2023年11月22日

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モルグ街の殺人はどこかで読んだことあったが、ミステリ好きとしては読まないわけに行かない。
原点を感じる小説で、どれもミステリとして基本のような仕掛けがあり、しかし退屈ではなく、当時の読者の新鮮な驚きを追体験したような心地だった。
黄金虫が個人的には好き。面白かった。

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2023年07月09日

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推理小説を語るなら是非読んでおかないと、と思い手に取りました。推理小説の元祖と言われているので、内容も典型的なものなのかなという先入観を持っていましたが、最初に読んだ「モルグ街の殺人」から予想もしなかったオチに驚かされました。流石に名高い作者の作品だけあって一読の価値があったと思いました。

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2023年04月18日

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短編集だが、それぞれ似たりよったりの話ではなく個性があって良い。盗まれた手紙のデュパンのようなスマートな紳士は憧れる。
自分ならこうするという考えで大半の人間は動きがちだが、その人となりを理解してトレースすることが問題解決につながる例。ジャンルは全く違えど、先日読んだ「他者と働く亅と言ってることは同じ。

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2023年02月05日

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今までに読んだミステリー小説の中でも、圧倒的に奇怪な作品でした。
読み終わったあとは、余韻と共に背筋がゾクッとします。

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2022年09月26日

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史上初の推理小説。推理小説の父でもあるポーのモルグ街の殺人は、密室殺人、名探偵の登場、意外な犯人と現在受け継がれている推理小説の枠組みを確立したすばらしい作品であった。

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2022年03月29日

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モルグ街は100分テキストで、盗まれた手紙はアンソロで既読。印象的だったのは「おまえが犯人だ」かな。ポーらしい不気味さありつつコミカルで吉。ホップフロッグはなんとも言えん気持ちになる。黄金虫は英語が母語ならさらに楽しそう

(黄金虫が暗号解読の話だと知らず、「いつ、誰が死ぬの?」とハラハラ読んでいたのはここだけの話。暗号文出てきた時、キョトンとした笑)

ポーはまさに「マガジニスト」なんだなーとしみじみと思う。この人ほんまになんでも書けるんだな(全部読んでないから知らんが)ミステリに関しては、今出ている基礎は全部ポーが作ったんじゃね?と乱暴なことも考える。私の大好きなクリスティーのアレ、たぶんポーのコレに影響受けてると思われ。

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2022年03月09日

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世界初の探偵小説は楽しかった。江戸川乱歩ばかりでポーの存在すら知らなかった私だが、真犯人の以外さが何年たってもなお新鮮で胸が踊ったのは作者のチカラそのもので驚嘆。色せずびっくり。黄金虫も暗号ということでかなり頭を使ったが良い作品でした

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2018年08月21日

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ミステリ
かかった時間150分くらい?

「モルグ街の殺人」をはじめとした、ポーのミステリ短編集。「盗まれた手紙」は知っていたが、未読の短編がかなり魅力的でよかった。
ミステリではあるが思索的で詩的で、そりゃ江戸川乱歩も憧れるわな、という感じである。なぜか「短編集II」から読んでしまったが、「I」も読んでみたい。

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2018年07月23日

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ネタバレ

モルグ街の殺人と黄金虫について記す。
パリのモルグ街でレスパネー母娘が殺害された。現場の部屋では、家具は壊され、タンスや金庫は開け放たれ、そこら中に金貨が散乱している状態であった。数人の証言者からは、フランス人男性の叫び声ともう一人の声が聞こえたということのみしか判明しなかった。しかし、比類なき分析力を有するデュパンは、殺害方法、現場の様子、証言者の内容の食い違いなどから、フランス人男性から脱走したオランウータンがレスパネー夫人宅に入り、母娘を殺害したと導くのであった。
サリバン島に住むルグランは、新種らしき黄金虫を捕獲する。羊皮紙に包んで持ち帰ったルグランは、その羊皮紙には熱すると文字が浮かび上がるという化学的仕掛けがあると知る。彼は浮かび上がった髑髏と山羊のマークから、キャプテン・キッドが残した暗号であると推察し、何日間も解読に没頭した。登場回数から「8」が「e」であると突き止めたことを皮切りに解読に成功し、財宝を手にするのであった。


モルグ街の殺人では、数人の証言がまとめられており、読者にとって配慮のある書き方になっている。現代の科学技術を用いれば、動物が犯行を行ったことを導くことは困難ではないと思われるが、あまりにも斬新な結末で驚かさせた。文章の中に登場していない者が犯人であり、トリックも存在していないことから、本格ミステリーではないが、デュパンという端倪すべからざる分析力と論理的思考力を持ち合わせた名探偵がものの見事に事件を解決するさまは誰もが魅了されるであろう。
黄金虫は、初の暗号解読小説と言われている。英文書で「e」が最頻出であること、そこから「the」を特定し、暗号解読に繋げていくことなど、初心者にも丁寧に暗号解読の基礎を記しており、現在でも読み継がれるベストセラーである理由に納得のできる書である。

その他、警視総監を小馬鹿にし、デュパンが手紙の在り方を突き止める『盗まれた手紙』、浮浪人の老人の追跡を描いた『群衆の人』、勧善懲悪を描いた『お前が犯人だ』、道化師が暴君を懲らしめる『ホップフロッグ』が収録されている。『群衆の人』は老人を追跡しても無駄であるという結論に、だから何?というような釈然としない気分になるため、理解の難しい作品なのかもしれない。

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2018年04月07日

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「盗まれた手紙」はラカンをやるのにあらすじを知ってしまっていたが、それでも面白く読めた。
「モルグ街の殺人」もいろんな前知識があるとさすがに犯人がわかってしまうが、それでも死体がなかなか陰惨な状況であるのに驚いたり、これが探偵小説のはじまりかぁという感慨があったりで、たのしめた。

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2017年12月03日

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西澤くんに貸してもらった本☺︎
最初むずかしすぎたけど、おもしろかった
は?って思っても解説をきいていたら納得できることばかりだった
一番の驚きは、これが1800年代に書かれた最初のミステリー小説だってこと…クオリティ。

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2017年07月29日

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Edgar Allan Poeの作品から、モルグ街の殺人(1841)、盗まれた手紙(1845)、群集の人(1840)、お前が犯人だ(1844)、ホップフロッグ(1849)、黄金虫(1843)のミステリー6編を収録した短編集。世界初の名探偵、オーギュスト・デュパンの3作品のうち2編を収録("マリー・ロジェの謎"未収録)。彼がいなければシャーロック・ホームズなどの探偵は生まれなかったかもしれません。忘れてはならない"黄金虫"。暗号を用いた推理小説として有名ですが、海賊の宝を探す冒険小説的な内容で面白いです。

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2015年11月19日

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推理小説の父、エドガー・アラン・ポーの作品。
ミステリーがテーマの短編が6編が掲載されています。
僕は、ポップフロッグと、おまえが犯人だが面白かったです。
ポップフロッグの奇術師が起こす復讐劇は、面白く、ラストの処刑シーンは怖いなーと思いました。
おまえが犯人では、ラストの結末は、恐ろしい感じがしてインパクトがありました。

モルグ街の殺人、黄金虫は、有名ですが、説明部分が多く読みづらい所があり、いまいち分からなかったです。
でも、2作品とも良かったです。

黒猫を収録されているポー短編集も読んでみたいと思いました。

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2023年12月21日

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小学生の時に、江戸川乱歩を読み漁っていたことを思い出し、エドガーアランポーを読んでみた。

古典的な部分もあり、読みやすい作品ではなかったけれど、史上初の推理小説と言われている作品で、ミステリ好きを語るなら読んでおきたい作品だと思う。

ミステリの原型ここにあり。

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2023年11月26日

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史上初の推理小説とのことで読んだ。
短編集なのでサクサク読めた。推理小説の原点はここであり、今現在に繋がっていると感じるととても感慨深い。

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2023年06月12日

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ネタバレ

古い作品だから言い回しが難しくて読みにくい。お気に入りは黄金虫とホップフロッグ。黄金虫のちゃんと宝が出てくるかっていうドキドキ感がよかった。ホップフロッグは馬鹿な大臣たちに気持ちよく復讐しててよかった。デュパンはシャーロックに似てたからコナンドイルはだいぶ影響受けてたのかな。

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2022年05月11日

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ミステリー物六篇。著名な「モルグ街の殺人」「黄金虫」が良かった。19世紀前半の作品であり、元奴隷の黒人従僕が登場したり当時の時代背景を窺える。今日ではさらに複雑な事件解決を図るものが出ているが、推理小説の端緒とみれば興味深い。2020.9.30

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2020年09月30日

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 ポーの作品は、言わずと知れた推理小説の嚆矢。アッシャー家の崩壊や黒猫など恐怖小説の著作でも有名だが、本短編集は推理小説6作から成る。
 「モルグ街の殺人」は史上初の推理小説だとされているが、本文中に“わたしがひとつの超自然現象について詳述しているだとか、伝奇小説を執筆しているのだとか思ってもらっては困る(p18)”と断ってあるのが、当時はミステリーがどういうものか分からず誤解する人も恐らくいたのだろうなと想像すると面白い。真犯人は今や有名になってしまっているけれど、意外な謎解きで、いま読んでも十分楽しめる。
 「群衆の人」は不条理な雰囲気の作品で、今回が初読。解説に曰く「アンチミステリ」だそうだが、結局どういう意味かよく分からず。言葉から推すに、いかにも怪しそうに見える人であっても、現実にはその行動に特に理由は無い、ということなのかな。大都市で、道ゆく人が互いのことを知らず、たとえ気になっても立ち入った事情を聞くことは憚られるという距離感や匿名性が、ミステリーが生まれた原点だろうかというのは、僕の妄想だが。

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2020年04月12日

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ネタバレ

「モルグ街の殺人」
小中学生だった私の脳裏に犯人は@@@@@@@という強烈な印象を叩き込んだ。
いま読み返してみて、死体の陰惨な状況に驚く。好み。

 *「マリー・ロジェの謎」を敢えて省略する編集にはがっかり。

「盗まれた手紙」
真相は本当にしょうもない。
が、そこに至るまでの迂遠や衒学や雰囲気づくりが小説を成り立たせている。
その点が見本のような作品。
ラカンが着目するのも頷ける。

「群衆の人」
異様な雰囲気だけで突っ走るような作品。
解説では安部公房が例示されているが、現代文学としても、精神分析の対象としても、好例。(ヴァルター・ベンヤミン、流石)

「おまえが犯人だ」
真犯人を名指しする語り手の執念こそが怖ろしく思えてくる、これも現代文学に通用する。

「ホップフロッグ」
寓話。畸形趣味。
この作品集で初めて出会った前作、今作は、どちらも素敵だ。

「黄金虫」
換字式の暗号。小学生には難しいよね。

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2017年03月15日

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ネタバレ

エドガー・アラン・ポー 巽孝之訳
ポー短編集Ⅱミステリー編
モルグ街の殺人
盗まれた手紙
群衆の人
おまえが犯人だ
ホップフロッグ
黄金虫
古臭さを覚悟して読み始めたが、読みやすい本になっているが、光文社新訳文庫も読んで見たくなりました。

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2016年06月04日

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推理小説の元祖が読みたくて読破。
推理小説という枠に収めるには惜しい小説だった。
トリック自体はおそらく現代のほうが優れてるであろうが、小説としては傑作であると思う。

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2015年05月24日

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名探偵と助手のスタイルのさきがけ「モルグ街の殺人」トリックどうこうでなく、古典文学として素晴らしいかな?犯人が意外すぎて「うそー」って感じです。
「黄金虫」は本当に宝探しものだったことに驚いてしまいました。てっきり友人は幻覚でも見ているのか??と思っていたので、私のなかでそこがどんでん返しでした。そして暗号がとても難しい…

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2015年02月21日

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とても有名ではあるが、推理小説の元祖でこんな犯人⁉︎をもってくるなんて後の世作家の選択肢をいきなり狭めているんじゃないw
でも、やはり始祖だけにあまり複雑なヒネリなく素直に読めました。

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2015年02月11日

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ネタバレ

「モルグ街の殺人」★★★
「盗まれた手紙」★★★
「群衆の人」★★★
「お前が犯人だ」★★★
「ホップフロッグ」★★★
「黄金虫」★★★

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2015年02月04日

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コナン君のトリックですらさっぱりなため、なるほどーー!と何度もうなる。黄金虫は、早くお家に連れて帰ってあげ…待って…本気?本気だったの?、とまさしく同行者の気分で読みこんだ。

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2014年12月06日

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近代推理小説の始まりにして、かなりの完成度。往々にして、新しいジャンルの開拓者は、開拓時点でかなりの傑作を残すものですが、今作はその通り。
その記念碑的な、モルグ街の殺人事件。推理小説の始まりがまさかのオチで驚く。いきなり禁じ手に近いようなところ。そう考えると、推理小説とは、いかに読者を騙すか、というよりもいかに読者の想像の斜め上をいくか、というエンターテイメント性に本質があるのかもしれない。
推理を行うデュパンさんの言うことは難解。数理的な思考を超絶的な語彙力で、説明が説明になっていない。本質から入り、細部に入りこみ、説教に移り、やっと謎解きに進むあたり、文学寄りなんでしょうね。

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2014年09月05日

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