エドガー・アラン・ポーのレビュー一覧
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ネタバレ「モルグ街の殺人」
小中学生だった私の脳裏に犯人は@@@@@@@という強烈な印象を叩き込んだ。
いま読み返してみて、死体の陰惨な状況に驚く。好み。
*「マリー・ロジェの謎」を敢えて省略する編集にはがっかり。
「盗まれた手紙」
真相は本当にしょうもない。
が、そこに至るまでの迂遠や衒学や雰囲気づくりが小説を成り立たせている。
その点が見本のような作品。
ラカンが着目するのも頷ける。
「群衆の人」
異様な雰囲気だけで突っ走るような作品。
解説では安部公房が例示されているが、現代文学としても、精神分析の対象としても、好例。(ヴァルター・ベンヤミン、流石)
「おまえが犯人だ」
真犯人を名指し -
Posted by ブクログ
ネタバレ19世紀アメリカの作家ポー(1809-1849)の短編集。ミステリやSFというジャンルの源流とされる彼の想像力は、その時代社会の中でどこから産まれどのように育っていったのか。扱われている素材は、大渦巻、美容整形・サイボーグ、精神病院、人工知能、未来予測、人工楽園・・・。
「大渦巻への落下」
十代前半の頃に初めて読んだポーの作品集にも含まれており、訳は別とはいえ25年振りくらいに読み返したことになる。当時読んだのは子ども向けに訳されたもので、「黒猫」と「モルグ街の殺人」との間に挟まれ「メールストームの大渦巻」という題で収められていたと記憶している。子ども心に、大渦巻に襲われる中で弟が掴んでい -
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黒猫・アッシャー家の崩壊
エドガーアランポーを初めて読んだが、ゴシック編というだけあって中世的であったり神話的であったりする作品が集まっているように思う。象徴物が人間の精神を蝕んでいく奇妙な話や、分身の話、永遠の美女の話、地獄の話などなど。ウィリアム・ウィルソンは古典的な分身の話であるが、まさに映画ファイト・クラブやビューティフル・マインドのような話である。統合失調症の症状として現れる自己の化身の幻想の話は、どことなくジキルとハイドを想起させる。ジキルとハイドは二重人格者の話であるが、ウィリアム・ウィルソンやファイト・クラブは自分の分身が見えてしまうという話である。古典的ながら楽しく読むこと -
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予備知識なしで読んでいった。
「アッシャー家の崩壊」と「ヴァルドマール氏の死の真相」なんかは文章の凄味が感じられるようでよかった
だけど…これはポーの持ち味なのか、翻訳の具合なのか、
日本語にちょっと違和感を感じるところがあったような気もして、
さらに解説のほうでも「ん・・?」と思うところがあって
さらにポーは翻訳者いわく、修辞に特徴があるようで
はたしてこの1冊だけでポーを楽しんだことになるのか
他の翻訳と読み比べ、はたまた英語版を見てみるべきか?
ここまで「うー」となったことはいままであんまりないかも・・・個人的には翻訳のせいかな・・?と思うのですが。 -
Posted by ブクログ
エドガー・アラン・ポーは、黒猫ぐらいしか読んだことが無かった。それも高校生ぐらいの時に読んだので、暗いという印象しかない作家であった。
そして、本を読んだ感想は・・・。
正直、大して印象が無い。おもしろかったけれど、それ以上ではない。
若干うまく書かれたホラー小説を読んだ感じ。
あとがきによると、ポーの評価は、国によってまっぷたつにわかれるらしい。
イギリスやアメリカでは、「子供の書いたストーリー」とか「気味が悪いだけ」などの酷評を受ける反面、日本やフランスでは高い評価を受けている。映画の傾向などを見るとわからないでもない。白黒割り切ろうとする英米人と、割り切れない感覚がすきなフランス人 -
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阿部保訳のエドガー・アラン・ポー。
日夏耿之介訳よりも平易な訳であるが、かといって現代に即した口語で読みやすいという訳でもない。
(1956年発行だそうである)
死んだ妻への哀惜が込められた詩が多く、「大鴉」はまさに絶唱であるが、一方でポーの詩における美少女達は容姿も画一的で人格も希薄であり、ただロリータ・コンプレックス的に若いということが強調され、単なる「恋愛詩のための道具」「ポーの中の美少女のイデア」に貶められているきらいがないでもない。
ポーが十三歳年下の妻を早くに亡くしたということを踏まえると不適切な言葉ではあるが、私の眼には、純愛に名を借りた物言わぬ死せる美少女に対する一種偏執狂的