おかざき真里のレビュー一覧
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不妊治療の苦しみによりそう
胚培養士という職業があると知って興味をみって読み始めた本シリーズ。
結婚するもしないも、子どもを持つ持たないもの個人の選択があってよい。
でも欲しいと思った時になかなかできない苦しみ。
苦労したのによい卵がとれない。卵が正常に発育しない。胚を戻しても着床しない。などなど…もちろん男性側の不妊原因も描かれる。一つの命が無事生まれてくるのはどれだけの奇跡の積み重ねなのだろうと思ってしまう。
不妊治療でどのような医療処置が行われるかとともに、不妊治療を受ける人たちの心を繊細に描くこのシリーズ、今後も新刊が楽しみです。 -
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最澄さま、もう3年も保たないのか。
終わりが見えていると生も凄味を帯びてくるのかもしれない…彼もすっかり怪物になって、凄絶な美を醸し出しています。
そんな最澄と空海が組むのを阻止してくる藤原冬嗣、政治家としては有能なんだろうけど人の心はあんまり無いんだなぁ、と思います。とうとう良房も出てきた。
終わりの方で念押しされる承和の変。
前の方の巻では確か、「私の名は残らないでしょう」って言ってた気がする光定さんが、めちゃくちゃ伸びてて嬉しいです。問答の場面よかった。
光定さんと良岑安世が文通したり仲良くしてるのもかわいい。
空海・嵯峨天皇・橘逸勢で三筆なのか。各時代に三筆っているらしいけど、特に -
Posted by ブクログ
ネタバレ自分の道を共に歩んでほしいと思っても一筋縄ではいかない。空海から最澄に向けられる想いの大きいこと……
契約を交わし、求められることに応え続ける空海は永遠に生きなくてはならなくなった。とどめを刺せるのは、同じ高みにいる最澄だけだったけど、彼は先に逝ってしまうらしい…と知ったときの空海の表情が悲しかったです。
「花を美しいと思うのは、受け取る側の阿頼耶識の美しさ」。同じもの見ても想うことが違うというのはここからなのか…と思ったりします。
藤原冬嗣怖いな…萩子は有能だから生き残ったけど、別シーンの端女は毒の方食べちゃったっぽい。坂上田村麻呂も殺したの…?やっぱり藤原は〜などと(良房と良相の親か -
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遣唐使へ
桓武天皇の息子が色々闇を抱えて、ただその彼のおかげで最澄の留学が決定するというのが歴史の皮肉でしょうか。
遣唐使の話は井上靖氏の小説等にも出てきていましたが、命懸けだった訳ですし。
最澄の講義中に空海と遭遇する場面も非常に印象的でした。
にうつ様と空海の繋がりも強いです。かなりの良作ですね。続きも読みたいですが、どうしようかしらん、です……。 -
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まだ留学前
若き日の最澄と空海が交互に出てきて、やがて接点を持つという王道展開というか、歴史ものではあるので、最初はずっと後のあの人が出てきたりで、スケールと筆致が大きくて良いです。最長の悩みもある意味、等身大というか。
見開きの大ゴマが派手で良いです。