吉田悠軌のレビュー一覧

  • 新宿怪談

    Posted by ブクログ

    ただ怪談を集めました、ではなく、著者のキャリアによる知見と冷静な筆致に知的好奇心がくすぐられました。終盤の古からの地下道論にも説得力があり、江戸時代からのレイヤーが重なり醸成された新宿独自の魅力に触れられた気がします。

    0
    2025年03月23日
  • 一行怪談

    Posted by ブクログ

    怪談が趣味という方なら一度は会長のお話を聞いたことがあるのではないでしょうか。
    昔から会長の怪談が好きなのですが、一行怪談は初めて手に取りました。あれだけ短い文章でこうもゾワゾワさせられるとは……口の中に渋柿の味がずっとこびり付いているような不快感が消えません。流石です。
    私は特に140ページが不気味でした。ガッツリホラーが苦手な方でも読める内容だと思いますので、気になる方は是非。

    0
    2025年03月13日
  • 【電子特典付き】ジャパン・ホラーの現在地

    Posted by ブクログ

    とても興味深かった。
    吉田氏を始め、映像、書籍、ホラーというジャンルの第一線で活躍する豪華面々による徹底議論。
    恐怖の中のどこに焦点を置くか。そしてどうアプローチしていくかの三者三様さに驚いた。

    例えば、奥様ッソの大森氏は、不気味さや恐怖、そう言った嫌な気持ちを感じる時には余白が必要、つまり恐怖の正体が何であるかを明言してしまうと興醒め、という趣旨の発言をしている一方で、近畿地方~の背筋氏は、きっちりと答えを用意してある。怪異の由縁が分かりません、では話が成立しない。と、自論を述べている。

    こういう造り手の意識の相違みたいな部分が作品に滲み出て、それがまた更に面白さのスパイスとして作用して

    0
    2025年03月12日
  • 教養としての最恐怪談 古事記からTikTokまで

    Posted by ブクログ

    古典からインターネットまでの有名怪談を載せた本。 原文が長い場合バッサリとダイジェスト化されてる。解説が本体。

    0
    2025年03月07日
  • 煙鳥怪奇録 机と海

    Posted by ブクログ

    面白かった。前回読んだ忌集落と違い短編集で全体的に実話怪談感が強い作風でした。 眠くなるベッドの話好き。

    0
    2025年03月07日
  • 煙鳥怪奇録 忌集落

    Posted by ブクログ

    神棚の話好き。 本題関連の周りは人怖と古くからのオカルトが混じり、とても良い内容の真相だった。 実話怪談?となる程度には色々な事が判明していたものの面白ければ良いんだよの姿勢。 Sが結構不憫だと思う。

    0
    2025年03月07日
  • 【電子特典付き】ジャパン・ホラーの現在地

    Posted by ブクログ

    ホラーってなんか観ちゃうけどめちゃくちゃ面白いと思った事がない
    と言いつつやはり観てしまう
    本著を通して自分がホラーのどこに惹かれているのか何となくわかったような気がする

    個人的には支離滅裂で断片だけリンクしてるっぽい話が好き
    論理が通って全てに理由づけがされると萎える

    嘘か本当かって議論はタブーだと思ったけど普通に嘘って言っちゃうのね
    嘘って言わないと都合が悪いから言ってるだけみたいな解釈して持ち込んでくるやつがいるって話あったけどこれも面白い
    何言っても打ち返せるじゃん

    デジタルデータとして呪いを無限増殖させるって概念めっちゃ面白かった

    0
    2025年02月17日
  • 【電子特典付き】ジャパン・ホラーの現在地

    Posted by ブクログ

    ホラーや怪談についてこれまでどのような手法が使われてきたのか、物語の舞台、ジャンルとしての立ち位置、過去を経て現代ではどのようなものが求められているのかなど、すごく真面目な対談と考察の本でした。今では当たり前に目にするモキュメンタリーも、最初は本当に不気味だった。最近怪談系のYouTubeとか小説や映像も似たり寄ったりで飽きてきたので、王道のホラーが欲しい。

    0
    2024年12月28日
  • 【電子特典付き】ジャパン・ホラーの現在地

    Posted by ブクログ

    こういう類の本を読みたくなるということは、やはり私はホラーが好きなのかもしれない。
    いろんなホラー作家さんが対話している。
    正直ホラーおたくにはたまらないのだろうが、私はそこまでおたくではないので読んでてもふーんって感じだったり、なんの話だ?って感じにはなった。

    昔見てたホラー番組や動画って結構信じてた方だったけどこれを読んであれ、フィクションなの?やっぱってなった。でも本当かもって信じ込むくらいリアリティがある作品が作られているんだなぁっと思う。ゾゾゾとか好きです。

    0
    2024年12月04日
  • 現代怪談考

    Posted by ブクログ

    なんっっっっっっっっっで怖い話にでてくるのてだいたい女の幽霊やねーん!と思っていて、そのへんを語った本はないだろうかと探したら、この本にたどり着いた。
    これは、フェミニズムの本だと思う。こういった視点からホラーを見つめる人がいることはすごく貴重だ。
    カシマさん、口裂け女、テケテケ、八尺様、アクロバティックサラサラ。現代怪談に姿・形を変えながら綿々と現れ続ける「赤い女」とそのルーツを現代人の恐怖の源泉は何なのかを見つめることで、そこに含まれる社会の変化や構造などの現代史も踏まえてたどっていく本。
    いやー、めちゃめちゃおもしろかった。現代怪談に現れ、人々のなかにある恐怖のイメージとして確実に立ち上

    0
    2024年10月25日
  • 【電子特典付き】ジャパン・ホラーの現在地

    Posted by ブクログ

    動画や漫画や小説の一大ジャンルであるホラーにて、今何が怖いものとされているのか、それぞれのカテゴリでその怖いものがどういう変遷をだどってきたのかを作家やオカルト研究家として活躍している吉田悠軌氏がTVプロデューサー、映画監督、配信者などのクリエイター側の人たちと考えていく論考集
    いずれの章もおもしろく読んだけれど、おもしろかったのは民俗ホラーの箇所だった。私は地方出身ということもあり、恐怖の対象=田舎と短絡的につなげられることを遺憾に思っていたのだけれど、なぜそういうつながりができるのかの理由の一端が示されていた
    今は都会にいる人はすでに数代に渡って都会で暮らしている人が多く、田舎全体を怖いも

    0
    2024年09月30日
  • 教養としての最恐怪談 古事記からTikTokまで

    Posted by ブクログ

    系統立てがされていてどれがどの怪異と関係あるかとか考えたりするのに面白いと思って読んだ。
    ざっくりしたはなしが多くて怖さみたいなのはあんまりないし、普通に怖いはなしを読みたいなら実話怪談本読んだほうがいい。
    ワタシは吉田悠軌さん好きなので読んだけどね。

    0
    2024年09月08日
  • 【電子特典付き】ジャパン・ホラーの現在地

    Posted by ブクログ

    確固たる日常、正気や常識がおびやかされる不安や恐怖を楽しむのがホラーというエンタメなのだとしたら、現在の日本では、その日常の正気や常識を何がどういう方法でおびやかしているのかが一覧できる。怖い話は(後悔することになっても)「聞きたくなる」ものであり、「話したくなる」ものなのは、危機意識などによる本能的なものなのだろうが、それゆえに聞き手が次の話者になって拡散していく、つまり参加型であり共同制作されるジャンルという一面を持っている。そして日常をおびやかすものである以上、その怖い話の中で日常のリアルをどう保証するのかが、話者の腕の見せ所であり、それによってより聞く人をどれだけ怖がらせるかにかかって

    0
    2024年07月21日
  • 【電子特典付き】ジャパン・ホラーの現在地

    Posted by ブクログ

    禍話のかぁなっきさん目当てで買ったけど出てくる人のほとんどを知っていたので大変おもしろく読んだ。文字の怪談と声の怪談の章が特によかった。吉田さんの目指す、引用、論考のための実話怪談のアーカイブ化がとても興味深いのでぜひ実現して欲しいと思う。

    0
    2024年07月20日
  • 予言怪談

    Posted by ブクログ

    ほぇ〜こりゃ中々面白かった!!

    死期を予知する話が基本的に多いが、
    その他の種類の予言も多々あり、めちゃ楽しめた!

    個人的なおすすめは……
    夜馬裕さんの『天女の願い事』です。
    質素倹約で他人とは交わらない佐和子さんの
    伯母さんにはある秘密が……
    ここまで誰が予想できた事か?ってぐらいに
    壮大で壮絶な話でした。
    真相を知ってしまった時のトリハダは間違いなしの作品です!
    その他にも安心、安定の面白さの郷内先生は
    連作短編で読み応えバッチリ!
    親子三世代に及ぶ何とも奇怪で悍ましい予言…

    予言と一口に言っても色々な話があり
    とても満足いく作品でした!!
    とても面白かったです!
    友人も言っていたが

    0
    2024年05月10日
  • 予言怪談

    Posted by ブクログ

    予言が怪談になるといえばやはり件とかかなーとワクワクしますね。
    田辺青蛙『戦争を予言する柿』は一発目に先制パンチ級のものすごいはなしやなと思った。
    予言は誰かが相手に伝えることでうまれるわけでそう考えると実話怪談とは相性がいいのかもしれないと思う。
    吉田悠軌『赤いしるし』赤いものは不吉な象徴なところあるし予言が赤いのは納得。
    雨宮淳司『骰子』これはぜひ検証したくなるはなしだった。骰子をふってなくても勝手に転がって勝手に予言してても見てなかったらそれはいきないのかどうかめちゃくちゃ気になる。
    朱雀門出『青い獅子舞』赤じゃなくてもふだん赤いものが違う色なのは不吉ってことだ。
    響洋平『インターフォン

    0
    2024年05月10日
  • 実話怪談 犬鳴村

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    前半は犬鳴村「伝説」が生まれた背景を探っている。犬鳴村の噂はインターネットが普及する前からあったようだが、つまりは杉沢村「伝説」と同じようなものなのだろうか…。後半は犬鳴地区周辺っで採取された実話階段。読んでいると村そのものよりも「公衆電話」と「女」が本当の意味での心霊スポットと霊なのでは無いかと考えてしまう…

    0
    2023年03月08日
  • 一行怪談

    Posted by ブクログ

    一行だけの怪談集

    一行怪談凡例
    ・題名は入らない。
    ・文章に句点は一つ。
    ・詩ではなく物語である。
    ・物語の中でも怪談に近い
    ・以上を踏まえた一続きの文章。


    異様な状況を表した一行だけの文章
    「怪談」と銘打ってあるので、その背景を想像すると怖いものがある

    しかし怪談ではなく、SF、ギャグ、ファンタジーとして想像できるものも多数
    あと、風刺の効いたものもある

    「世にも奇妙な物語」系の話を一行で表現したというのが一番近い気がする



    個人的に「怪談じゃないかも?」と思ったもの

    ------
    夕方にあの坂道に近づかない方がいいのは、いつも午後5時のサイレンとともに、汗だくのオバさんが自

    0
    2022年06月15日
  • 一行怪談

    Posted by ブクログ

    全ページごとに1行、多くて3行程度なのでさくさく読める。し、全部しっかり怖い!おもろい!

    何度も読んでぞっとする系、不気味系、人間怖い系…
    いろいろな味のホラーが楽しめる欲張り本。

    0
    2022年05月01日
  • 恐怖実話 怪の遺恨

    Posted by ブクログ

    実話怪談読みまくっていると同じはなしにぶち当たる。
    あれ、これ読んだことあるってなる。
    吉田悠軌さんの本は『オカルト探偵ヨシダ』のシリーズも読んでいるからかぶるのは仕方ないのかな~とは思うけど。
    気になったはなし。
    『「自宅」』『カセットテープ』『鶯谷の怪』『女体盛り』『漂着物』『荻原直樹』『山の上の神社』『オレンジのやつ1』『オレンジのやつ2』『オレンジのやつ3』『ユウ君の家』
    『山の上の神社』はめちゃくちゃ気になる。この信仰されているものがなんなのか、ヒトガタが出てくるところも興味深い。

    0
    2022年03月14日