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穂村弘氏、推薦! たった一行なのに、怖い。想像力が喚起され、不思議な怖さが込み上げてくる怪談を二百近く収録。じわじわと想像力を刺激される、まったく新しい怪談集。 【一行怪談凡例】●題名は入らない。 ●文章に句点は一つ。 ●詩ではなく物語である。 ●物語の中でも怪談に近い。 以上を踏まえた一続きの文章。 ◎内容例 今まさに電車が迫る線路上に、物欲しげな目つきの人々が立っていたので、踏み切りに身を投げるのは止めにした。/寝る時に必ず、洗濯機を回し続けることだけは忘れないよう願いますが、それさえ守ればたいへんお得な物件だと思いますよ。/世界中あらゆる料理を食べても、いまだ思い出の味に辿りつけない彼には、産まれなかった双子の片割れがいるそうだ。
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「今まさに電車が迫る線路上に、物欲しげな目つきの人々が立っていたので、踏み切りに身を投げるのは止めにした。」題名は入らない、文章に句点は一つ、詩ではなく物語であり、物語の中でも怪談に近い。これらの条件に沿った一続きの文章を一行怪談とし、集めたのがこの小説集である。
一行のなかにとびっきりの怖い話が盛り込まれた、まさしく一行怪談です。怪談ではありますが、とんでもない化け物が現れたり、呪いで人が殺されたりとかではありません。日常的な出来事が、一つの読点を挟んで180度変わります。少しだけ開いたカーテンの隙間だとか、夕暮れの誰もいない教室だとか、やけにノイズがひどい市内スピーカーの放送だとか…そういうものがこの一行怪談によって、怖いもの・理解できないものに変貌するのがとても面白いです。
読んだ人の想像力によってそれぞれの物語の受け取り方が変わるのもとても面白く、魅力的な一冊です。
Posted by ブクログ
一行だけの怪談集
一行怪談凡例
・題名は入らない。
・文章に句点は一つ。
・詩ではなく物語である。
・物語の中でも怪談に近い
・以上を踏まえた一続きの文章。
異様な状況を表した一行だけの文章
「怪談」と銘打ってあるので、その背景を想像すると怖いものがある
しかし怪談ではなく、SF、ギャグ、ファンタジーとして想像できるものも多数
あと、風刺の効いたものもある
「世にも奇妙な物語」系の話を一行で表現したというのが一番近い気がする
個人的に「怪談じゃないかも?」と思ったもの
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夕方にあの坂道に近づかない方がいいのは、いつも午後5時のサイレンとともに、汗だくのオバさんが自転車のペダルを必死にこぎながら、急坂をゆっくり下っていくのに出くわすからだ。
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考えようによっては、日常の謎じゃね?
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つい携帯電話を盗み見たばかりに、恋人が「の」という人物を「の」の字だけでやりとりしている、何十通ものメールの意味に悩まなければならなくなった。
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モールス信号とか、暗号化してたんじゃね?
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ひょんなことから「肉」と呼ばれるものの本当の正体を知り、慌てて皆に教えてまわるも、そんなことすら知らなかったのかと呆れられてしまう。
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SFで植物性の疑似肉という可能性もある
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転校先で渡された生徒手帳にある「渡辺について話すことを禁ずる」という校則について尋ねても、みんな苦笑いするだけで何も話してくれない。
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「脳みそぷるん」という不条理ギャグマンガで、「山田」系のネタで似たようなものが多数
芸人さんがこんなネタをやるのもありえそう
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ある朝目覚めると、全ての家具に噛み跡がついていた。
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子供とかペットとかの仕業では?
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無限の解像度をもつ一枚の風景写真を、どこまでも拡大し続ける仕事に任命された。
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フラクタル構造のGIFを見るようなもの?
読む人によって、どれが刺さるかは違うと思う
物語のパターンを知っている人や、背景を色々と想像できる人ならかなり面白いのではなかろうか?
Posted by ブクログ
怪談サークル『とうもろこしの会』の吉田悠軌会長が、『とうもろこしの会』から2012年と2016年に同人誌として販売したものを、2017年PHP研究所から一般流通したもの。
タイトルは『一行怪談』ですが、読んでみると「一行」ではなくて「一文」でしたね。
1ページ毎の中央に、一文が置かれていて、まるで自己啓発的な名言集のような体裁です。
内容は、怪談らしい怪談もあり、読む人が怪談だと思えば怪談なのもあり、怪談じゃなくてポエムじゃないかというものもあり、という感じ。
ポエムではないものは、長い怪談の始まりの一文のようでもあるし、長い怪談の一番盛り上がる直前の一文のようでもあり、という感じがしました。それって、読む人が想像出来る一番いいところ、ですよね。
一ページに一文は、余白が多いこともあり、自分の場合、正確に時間を計ってはいないですけど、一文毎に1分くらいの間、想像を膨らませて楽しみました。
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