吉田悠軌のレビュー一覧

  • 【電子特典付き】ジャパン・ホラーの現在地

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    とても興味深かった。
    吉田氏を始め、映像、書籍、ホラーというジャンルの第一線で活躍する豪華面々による徹底議論。
    恐怖の中のどこに焦点を置くか。そしてどうアプローチしていくかの三者三様さに驚いた。

    例えば、奥様ッソの大森氏は、不気味さや恐怖、そう言った嫌な気持ちを感じる時には余白が必要、つまり恐怖の正体が何であるかを明言してしまうと興醒め、という趣旨の発言をしている一方で、近畿地方~の背筋氏は、きっちりと答えを用意してある。怪異の由縁が分かりません、では話が成立しない。と、自論を述べている。

    こういう造り手の意識の相違みたいな部分が作品に滲み出て、それがまた更に面白さのスパイスとして作用していくのだなぁ。と。

    とは言え、彼等が作品を手がける上で共通する部分にリアリティがあり、それを生み出す上でこんなにも試行錯誤を繰り返しておられるのか…と、もうここは感謝の気持ちしか生まれなかった。その惜しみない努力のお陰で、私はあらゆるホラー作品を大いに楽しむ事ができているのだ。

    フェイクドキュメンタリーであれば、最も効果的に恐怖へ説得力を持たせられる媒体はテレビであるとか。確かに、何気なく流し見をしていたテレビからどこか様子のおかしげなバラエティ番組が流れてきたら、それはとんでもなく不気味な出来事だ。思わず「これ…何?」とSNS等で拡散したくなるに違いない、そして興味を持った誰かが配信サイトで、見逃し配信を視聴する。…いや、正に私が同じような順でフェイクドキュメンタリーにハマったのだけど。こういう視聴者の心理を本当によく掴んでおられるのだなぁ…。(私がホラー好きでなければ文中で大森氏が危惧されていたように、フェイクだとは思わずこれらの番組を信じてしまうような事態が起きそうだが)

    実話怪談に至っては、声で語る怪談、そして文章で語る怪談。ここにも様々な工夫が成されている事に感動。ある程度アドリブを効かせることで説得力を生み出す話す怪談、そして事実と異なる事を記すのは許されない文章の怪談。どちらにも難しさはあるのだと思うが、毎度しっかりヒヤリとさせられるから脱帽だ。

    因習村に関する記述の中に、現虚の境目が分からなくなる読者や視聴者が出て来ている、とあった。私も少なからず(言い方が悪いが)寂れた集落や村、反対にその土地一帯に代表する大地主の家なんだろうなぁ…という大きな日本家屋を見つけたりするとつい、もしかして…?と邪推してしまう時がある。

    フィクションはフィクション。何かと世知辛い現実社会を生きながら、その息抜きとして虚構の楽しさを存分に味わっていこうと、改めて。

    長々とした感想になってしまったが、各クリエイターの皆様、本当に楽しいコンテンツを沢山世に送り出してくださって、そしてその作品を…

    見つけさせていただいて、ありがとうございます───。

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    2025年03月12日
  • 【電子特典付き】ジャパン・ホラーの現在地

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    ホラーってなんか観ちゃうけどめちゃくちゃ面白いと思った事がない
    と言いつつやはり観てしまう
    本著を通して自分がホラーのどこに惹かれているのか何となくわかったような気がする

    個人的には支離滅裂で断片だけリンクしてるっぽい話が好き
    論理が通って全てに理由づけがされると萎える

    嘘か本当かって議論はタブーだと思ったけど普通に嘘って言っちゃうのね
    嘘って言わないと都合が悪いから言ってるだけみたいな解釈して持ち込んでくるやつがいるって話あったけどこれも面白い
    何言っても打ち返せるじゃん

    デジタルデータとして呪いを無限増殖させるって概念めっちゃ面白かった

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    2025年02月17日
  • 【電子特典付き】ジャパン・ホラーの現在地

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    ホラーや怪談についてこれまでどのような手法が使われてきたのか、物語の舞台、ジャンルとしての立ち位置、過去を経て現代ではどのようなものが求められているのかなど、すごく真面目な対談と考察の本でした。今では当たり前に目にするモキュメンタリーも、最初は本当に不気味だった。最近怪談系のYouTubeとか小説や映像も似たり寄ったりで飽きてきたので、王道のホラーが欲しい。

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    2024年12月28日
  • 【電子特典付き】ジャパン・ホラーの現在地

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    こういう類の本を読みたくなるということは、やはり私はホラーが好きなのかもしれない。
    いろんなホラー作家さんが対話している。
    正直ホラーおたくにはたまらないのだろうが、私はそこまでおたくではないので読んでてもふーんって感じだったり、なんの話だ?って感じにはなった。

    昔見てたホラー番組や動画って結構信じてた方だったけどこれを読んであれ、フィクションなの?やっぱってなった。でも本当かもって信じ込むくらいリアリティがある作品が作られているんだなぁっと思う。ゾゾゾとか好きです。

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    2024年12月04日
  • 現代怪談考

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    なんっっっっっっっっっで怖い話にでてくるのてだいたい女の幽霊やねーん!と思っていて、そのへんを語った本はないだろうかと探したら、この本にたどり着いた。
    これは、フェミニズムの本だと思う。こういった視点からホラーを見つめる人がいることはすごく貴重だ。
    カシマさん、口裂け女、テケテケ、八尺様、アクロバティックサラサラ。現代怪談に姿・形を変えながら綿々と現れ続ける「赤い女」とそのルーツを現代人の恐怖の源泉は何なのかを見つめることで、そこに含まれる社会の変化や構造などの現代史も踏まえてたどっていく本。
    いやー、めちゃめちゃおもしろかった。現代怪談に現れ、人々のなかにある恐怖のイメージとして確実に立ち上ってくる「赤い女」。その赤い女とは「子殺しの母」ではないかということを吉田氏はこの本で語る。
    子どもを亡くした母である「産女(姑獲鳥)」からはじまり、それが子どもというものが貴重な存在になるにつれて、堕胎が合法になるにつれて、子どもを殺す母親(母性)というものへの恐怖が膨れ上れあがり、それが「赤い女」となって怪談に表れるのではないか。
    社会構造の変化や子どもという存在が多産多死からどんどん貴重な存在になる。それゆえに子どもが殺されることへの恐怖やタブーさが増していったということは、たしかにと納得できるものであった。
    おもしろかったのはコトリバコ=コインロッカーベイビー説だった。生まれてすぐの新生児を駅のコインロッカーに遺棄した事件。マスコミは”母性崩壊”だとして騒ぎ立てた。こうした主張を吉田氏は「子育ては母親だけが受け持つべきであり、コインロッカーベイビーの事件はそれを補強するために使われた」としている。そこからさらに”言うまでもなく、「母が一人だけで全身全霊をかけて子育て」する風潮は、日本に連綿と続く伝統的な「家」のあり方ではない。さらに厳密に言えば、明治大正の「近代家族」の状況とも、戦時下に推奨された「産児報国」の状況とも異なる。核家族化する都市サラリーマン階層の増大、子どもへかける教育の過熱かなど、あくまで高度経済成長期に現れた特殊なモデルに過ぎないのだ。”と現代の母親や家族に押しつけられがちなイメージをきっぱりと否定している。
    ホラーにでてくる「赤い女」は『子殺しの女」であり、それはいったいどこからくるのかをここまで真摯に掘り下げてる人の存在は、女というだけで勝手に母性という意味不明なものと結び付けられがちな自分としては胸のすく思いだ。
    ホラーとは、怖い存在やその対象はいつだって人間がイメージを作る。そしてそれは人間が作る社会に結びつていることは必然だろうし、それはその社会のなかでは否定的に捉えられるもの、良しとされないもの、社会の体勢に反旗を翻すものだ。いつだって社会に迎合しない女は煙たい目で見られる。それを愛好家が盲目にならずに真摯に取り組んでくれることがその分野の醸成に不可欠だと私は思っている。
    何を怖い存在として描くかは書き手の意識や思考が浮き彫りになる。そこに無頓着なホラー愛好家や作家が多いことは私は否定できない。それゆえに安易に女や田舎を恐ろしいとものとするのだ。
    この本の本当に最後のほうに吉田氏はこう書いている”「母性」の光が強烈であるほど、その影は色濃く伸びる”と。
    社会が母親や子育てをする家庭、さらには子どもに要求する水準がどんどん高くなっている。「道路族」「放置子」という言葉はまさにその象徴で子どもを共同体や地域で育てるという意識はどんどん薄れていっていることを挙げ、”もはや現代日本では、限られた人間たちしか子どもを「産めない」のだ。”と結論を出している。
    昔は間引きなどもあり、さほど恐怖の対象とされなかった「子殺し」が人にとって最大の恐怖になった経緯を解明し、その恐怖を作る社会というものを批判した本だった。ただ少し物足りないと思ったのは、子ども殺しをすることになってしまう女性の原因のひとつに男性の不在があることをどう捉えているのか、どう影響しているのかも踏まえてくれたら、もっと満足度が高くなっていたと思う

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    2024年10月25日
  • 【電子特典付き】ジャパン・ホラーの現在地

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    動画や漫画や小説の一大ジャンルであるホラーにて、今何が怖いものとされているのか、それぞれのカテゴリでその怖いものがどういう変遷をだどってきたのかを作家やオカルト研究家として活躍している吉田悠軌氏がTVプロデューサー、映画監督、配信者などのクリエイター側の人たちと考えていく論考集
    いずれの章もおもしろく読んだけれど、おもしろかったのは民俗ホラーの箇所だった。私は地方出身ということもあり、恐怖の対象=田舎と短絡的につなげられることを遺憾に思っていたのだけれど、なぜそういうつながりができるのかの理由の一端が示されていた
    今は都会にいる人はすでに数代に渡って都会で暮らしている人が多く、田舎全体を怖いもの、やばいものとしがちで、その内実なんかはあまり想像されない。だから容易にその地域ごと恐怖の対象となってしまう、というのがなるほどなあと納得したんであった
    ほかにもホラーはネットと相性がよく、だからこそ2ちゃんねる発祥のネット怪談などが隆盛を極めたみたいなこととかも書いてる。映画でも配信でもホラーものが好きな人は読んでみるといいかも

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    2024年09月30日
  • 教養としての最恐怪談 古事記からTikTokまで

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    系統立てがされていてどれがどの怪異と関係あるかとか考えたりするのに面白いと思って読んだ。
    ざっくりしたはなしが多くて怖さみたいなのはあんまりないし、普通に怖いはなしを読みたいなら実話怪談本読んだほうがいい。
    ワタシは吉田悠軌さん好きなので読んだけどね。

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    2024年09月08日
  • 【電子特典付き】ジャパン・ホラーの現在地

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    確固たる日常、正気や常識がおびやかされる不安や恐怖を楽しむのがホラーというエンタメなのだとしたら、現在の日本では、その日常の正気や常識を何がどういう方法でおびやかしているのかが一覧できる。怖い話は(後悔することになっても)「聞きたくなる」ものであり、「話したくなる」ものなのは、危機意識などによる本能的なものなのだろうが、それゆえに聞き手が次の話者になって拡散していく、つまり参加型であり共同制作されるジャンルという一面を持っている。そして日常をおびやかすものである以上、その怖い話の中で日常のリアルをどう保証するのかが、話者の腕の見せ所であり、それによってより聞く人をどれだけ怖がらせるかにかかってくる。ネットにより多くの人の参加が可能になり多くのホラーが発信され、より怖がらせる技術が磨きに磨かれているのが現在なのだろう。もともと特定の宗教観に支配されない無神論者なのが日本人なので、安直に黒魔術とかサタンとかに着地しない発想の自由さがある上に、基本的にどんなジャンルにおいても精巧な技術を極めるのがどうも得意な民族なので、「より本物らしく(したがって)怖い」を今はここまでひねって創っているのだなぁと感心する一方で、特に本書で言及されているわけではないのだが、たとえば怨念や情念のストレートな禍々しさなどは韓国もののほうがエグく感じる。他国のホラーの現在地で比較文化論なども読んでみたいと思った。                    

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    2024年07月21日
  • 【電子特典付き】ジャパン・ホラーの現在地

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    禍話のかぁなっきさん目当てで買ったけど出てくる人のほとんどを知っていたので大変おもしろく読んだ。文字の怪談と声の怪談の章が特によかった。吉田さんの目指す、引用、論考のための実話怪談のアーカイブ化がとても興味深いのでぜひ実現して欲しいと思う。

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    2024年07月20日
  • 予言怪談

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    ほぇ〜こりゃ中々面白かった!!

    死期を予知する話が基本的に多いが、
    その他の種類の予言も多々あり、めちゃ楽しめた!

    個人的なおすすめは……
    夜馬裕さんの『天女の願い事』です。
    質素倹約で他人とは交わらない佐和子さんの
    伯母さんにはある秘密が……
    ここまで誰が予想できた事か?ってぐらいに
    壮大で壮絶な話でした。
    真相を知ってしまった時のトリハダは間違いなしの作品です!
    その他にも安心、安定の面白さの郷内先生は
    連作短編で読み応えバッチリ!
    親子三世代に及ぶ何とも奇怪で悍ましい予言…

    予言と一口に言っても色々な話があり
    とても満足いく作品でした!!
    とても面白かったです!
    友人も言っていたが、未来なんてみたらロクな事にならない、確かに…(´-ω-)ウム
    しかし、『虫の知らせ』に出てくる予知能力は欲しい。
    ⁝(ᵒ̴̶̷᷄⌑ ᵒ̴̶̷᷅   )⁝

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    2024年05月10日
  • 予言怪談

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    予言が怪談になるといえばやはり件とかかなーとワクワクしますね。
    田辺青蛙『戦争を予言する柿』は一発目に先制パンチ級のものすごいはなしやなと思った。
    予言は誰かが相手に伝えることでうまれるわけでそう考えると実話怪談とは相性がいいのかもしれないと思う。
    吉田悠軌『赤いしるし』赤いものは不吉な象徴なところあるし予言が赤いのは納得。
    雨宮淳司『骰子』これはぜひ検証したくなるはなしだった。骰子をふってなくても勝手に転がって勝手に予言してても見てなかったらそれはいきないのかどうかめちゃくちゃ気になる。
    朱雀門出『青い獅子舞』赤じゃなくてもふだん赤いものが違う色なのは不吉ってことだ。
    響洋平『インターフォン』こういう映像がともなう機械も怖い。例えばスマホでもあるんじゃないかとやはり考えてしまう。
    幽木武彦『神勢調査員』予言者は忽然と姿を消した。こういう方がどんな世界を見てはるかめちゃくちゃ興味深いです。
    ホームタウン『さざ波』同じ日を繰り返したのでは??と思いました。うる星やつらのように。
    夕暮怪雨『カラスの来訪』地下フロアにたくさんのカラスが現れるとか怪異以外のナニモノでもない気がする。
    西浦和也『虫の知らせ』予知のひとはやはりいてはる。とくにこの方は地震の予知みたいで明日5/11の太陽フレアについて伺いたいなと思う。
    住倉カオス『予言に関する体験二篇』身体の悪いところが自分も痛くなるのとか別の仕事になりそうですよね。頭の上に文字が見えるひとも同じく。占い師になったら絶対儲かりそう。
    田中俊行『鳥居さんの話』青い☓印。ここにも青が出てきました。
    松岡真事『ひだりうしろ』もうすぐ亡くなるのがわかるって死神はいなくて自分自身が死期を感じてひだりうしろに立つとしたら右はどうなってるのかなと思う。
    郷内心瞳『アサクラ』からはじまる全部がつながっててやはりこの方のはなしは面白いなと思う。もっと読みたくなる。
    夜馬裕『天女の願い事』あまりにも理不尽。隣に元彼が元親友と結婚して住むとか、天女はひどい。山から離れるべきだったのでは?どうしてもそう思う。

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    2024年05月10日
  • 一行怪談

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    一行だけの怪談集

    一行怪談凡例
    ・題名は入らない。
    ・文章に句点は一つ。
    ・詩ではなく物語である。
    ・物語の中でも怪談に近い
    ・以上を踏まえた一続きの文章。


    異様な状況を表した一行だけの文章
    「怪談」と銘打ってあるので、その背景を想像すると怖いものがある

    しかし怪談ではなく、SF、ギャグ、ファンタジーとして想像できるものも多数
    あと、風刺の効いたものもある

    「世にも奇妙な物語」系の話を一行で表現したというのが一番近い気がする



    個人的に「怪談じゃないかも?」と思ったもの

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    夕方にあの坂道に近づかない方がいいのは、いつも午後5時のサイレンとともに、汗だくのオバさんが自転車のペダルを必死にこぎながら、急坂をゆっくり下っていくのに出くわすからだ。
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    考えようによっては、日常の謎じゃね?


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    つい携帯電話を盗み見たばかりに、恋人が「の」という人物を「の」の字だけでやりとりしている、何十通ものメールの意味に悩まなければならなくなった。
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    モールス信号とか、暗号化してたんじゃね?


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    ひょんなことから「肉」と呼ばれるものの本当の正体を知り、慌てて皆に教えてまわるも、そんなことすら知らなかったのかと呆れられてしまう。
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    SFで植物性の疑似肉という可能性もある


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    転校先で渡された生徒手帳にある「渡辺について話すことを禁ずる」という校則について尋ねても、みんな苦笑いするだけで何も話してくれない。
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    「脳みそぷるん」という不条理ギャグマンガで、「山田」系のネタで似たようなものが多数
    芸人さんがこんなネタをやるのもありえそう


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    ある朝目覚めると、全ての家具に噛み跡がついていた。
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    子供とかペットとかの仕業では?


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    無限の解像度をもつ一枚の風景写真を、どこまでも拡大し続ける仕事に任命された。
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    フラクタル構造のGIFを見るようなもの?



    読む人によって、どれが刺さるかは違うと思う
    物語のパターンを知っている人や、背景を色々と想像できる人ならかなり面白いのではなかろうか?

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    2022年06月15日
  • 一行怪談

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    全ページごとに1行、多くて3行程度なのでさくさく読める。し、全部しっかり怖い!おもろい!

    何度も読んでぞっとする系、不気味系、人間怖い系…
    いろいろな味のホラーが楽しめる欲張り本。

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    2022年05月01日
  • 恐怖実話 怪の遺恨

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    実話怪談読みまくっていると同じはなしにぶち当たる。
    あれ、これ読んだことあるってなる。
    吉田悠軌さんの本は『オカルト探偵ヨシダ』のシリーズも読んでいるからかぶるのは仕方ないのかな~とは思うけど。
    気になったはなし。
    『「自宅」』『カセットテープ』『鶯谷の怪』『女体盛り』『漂着物』『荻原直樹』『山の上の神社』『オレンジのやつ1』『オレンジのやつ2』『オレンジのやつ3』『ユウ君の家』
    『山の上の神社』はめちゃくちゃ気になる。この信仰されているものがなんなのか、ヒトガタが出てくるところも興味深い。

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    2022年03月14日
  • 実話怪談 牛首村

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    実話怪談だけではなく、ルポルタージュも載っています。
    吉田悠軌『坪野鉱泉怪談紀行』を興味深く読みました。日本海側はあまり知らないのです。
    実話怪談牛首村のなかで気に入ったはなし。
    『禍地』『何も無い場所。』『はしらげの立つ村』あと最後の『山の中で』はちょっと怖すぎました。

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    2022年03月09日
  • 実話怪談 牛首村

    購入済み

    怪談よりも

    前半は実話怪談ではなく、本書の白眉というべきドキュメンタリーで話が進む。事故か殺人か判然としない事件を追ったものだが、分からないものは分からないと無理に結末をつけていない点は良かった。後半は実話怪談であるが、共通しているのは、遊び半分で安易に心霊スポットに行ってはいけない、と言う戒めである。

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    2022年01月25日
  • 一行怪談

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    想像力を掻き立てる作品。
    一行からなる物語なので、その前後に何があったのか、自分で補填するのも面白い。

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    2020年05月23日
  • 一行怪談

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    ネタバレ

    怪談とあるが、怪談の枠を超えたシュールな世界観もあり、一行一行が悪夢の夢日記のように続いていく。
    なかなか引き込まれる内容で、この一行の書き出しで始まる物語の続きを読みたいと思っても物語はそこで完結してしまう、という感じだった。
    一行でどれだけ不気味に、ゾッとできるかという大喜利みたく、また読み返すかもしれない内容で何とも言えない余韻がある。

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    2020年03月23日
  • 一行怪談

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    怪談サークル『とうもろこしの会』の吉田悠軌会長が、『とうもろこしの会』から2012年と2016年に同人誌として販売したものを、2017年PHP研究所から一般流通したもの。

    タイトルは『一行怪談』ですが、読んでみると「一行」ではなくて「一文」でしたね。
    1ページ毎の中央に、一文が置かれていて、まるで自己啓発的な名言集のような体裁です。
    内容は、怪談らしい怪談もあり、読む人が怪談だと思えば怪談なのもあり、怪談じゃなくてポエムじゃないかというものもあり、という感じ。
    ポエムではないものは、長い怪談の始まりの一文のようでもあるし、長い怪談の一番盛り上がる直前の一文のようでもあり、という感じがしました。それって、読む人が想像出来る一番いいところ、ですよね。
    一ページに一文は、余白が多いこともあり、自分の場合、正確に時間を計ってはいないですけど、一文毎に1分くらいの間、想像を膨らませて楽しみました。

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    2020年01月17日
  • 一行怪談

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    怪談ゆえぞっとする話が多いのだけれど、SFやブラックユーモアの類も相当に含まれている。
    曖昧な想像による怖さと具体的な表現による怖さが適度にあらわれ、心地よかった。

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    2019年11月12日