北原亞以子のレビュー一覧

  • 脇役―慶次郎覚書―

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    ネタバレ

    慶次郎シリーズ。脇役達辰吉、吉次、佐七、皐月、太兵衛、弥五、賢吾にスポットを当てた短編集。特に皐月編の微妙な立場を皐月の心の葛藤、夫の望んだ結婚でないこと、実の親でない慶次郎との血の繋がらない他人行儀さの辛さに明るい兆しが見えたことが印象的。

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    2012年04月20日
  • 贋作 天保六花撰

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    先日読んだ藤沢周平とは全然違う――ということは、講談とも全く違う天保六花撰の話。主人公は直侍こと片岡直次郎。
    どうしようもない小悪党のはずが、魅力ある男性に変貌を遂げ、その分、他のキャラが薄い。
    でも、最後はちょっと泣けてきた。
    妻のあやのの天然ぷりは最強だと証明。これ、ドラマ向きだと思う。

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    2010年11月22日
  • おひで―慶次郎縁側日記―

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    今回は私にとってはちょっと重めの内容。
    何故か人生上手くいかない、誰のせいでも無い、強いて言えば星の巡りが悪い。
    自棄になって逆恨みしてつい一線を越えて…

    自分自身人生の半分を過ぎ、自棄になって無茶したいと思うことはしょっちゅうなので身につまされた。

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    2010年06月06日
  • 夢のなか―慶次郎縁側日記―

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    ストーリーが面白くてぱーっと読んじゃうんですけど、2、3ヶ月してもう一回読むとまた違った読後感があるんですよね~。
    噛めば噛むほど味の出るスルメみたいな?シリーズですね~。

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    2010年02月09日
  • 新地橋 深川澪通り木戸番小屋

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    ?深川澪通り木戸番小屋?シリーズです。
    実はこのシリーズ、最新作から読み始めたので、どんどん古いのを読んでいってます。いいのか?(^_^;
    木戸番小屋の夫婦を中心に作られたお話なんですが、ほのぼのというよりは切ないお話が多いです。
    本来ならあまり好きじゃない話のはずなんですが、この夫婦、特に奥さんのお捨さんのキャラクターがとっても素敵で救われてます。

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    2009年10月07日
  • 深川澪通り木戸番小屋

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    私が一番好きな時代劇は「御家人斬九郎」なんだけど、一番心に残ってる時代劇は「とおりゃんせ」だ。
    御家人斬九郎の原作本を読んで面白かったので、とおりゃんせの原作本もネットで検索して購入。

    ドラマの雰囲気通りの小説。(というより、小説の雰囲気をそのままドラマにしたのだろうけど)
    心がじんわり温まる、心に残るお話ばかり。
    登場するのは不器用で純粋であったかな人たちばかり。

    お捨と笑兵衛の人の良い夫婦がすごくいい。
    演じていた池上希美子と神田正樹さんのイメージもすごく効いてるし。

    江戸っ子の人情を存分に楽しめました。

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    2009年10月07日
  • 深川澪通り木戸番小屋

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    木戸番老夫婦とその周囲の人々の人情物シリーズ。深い悲しみと、もしかしたら後悔がその根底にあるかもしれない夫婦関係が、やさしさとひたむきさに昇華されてるのが泣かせる。

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    2009年10月04日
  • 傷―慶次郎縁側日記―

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    前々から店頭で、北原亜以子さんの名前と作品を目にしていたのだが、初めて購入してみた。
    新しい時代物を開拓したい・・・と言うのがきっかけだが、当たりの作家さんに出会えたと思う。

    悪人が出て来ない作品と言うのもいいものである。
    もちろん、作中に悪事はあるし、悪人と括られる部類の人間も登場するのだが、その行動の全てが悪ではない点が少し物悲しくもあり、ホっとさせられたりもする。
    必要悪という言葉は好きではないが、人間の二面性を垣間見るようでもあった。

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    2009年10月04日
  • 澪つくし 深川澪通り木戸番小屋

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    北原亜以子さんの作品には悪人が出てこない、と解説の中で書かれていたけど、同時に、単純に「良い人」も出てこないと思う。主人公の木戸番の夫婦は「善人」だけど、人に言えない過去がある一筋縄では行かない人間のようだし、他の登場人物たちも「悪人」ではないけれど、「俗人」だ。しかし、そんな「俗人」だらけの話でも清々しさを感じるのは、北原亜以子さんの凄さだと思う。

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    2025年02月08日
  • 風よ聞け 雲の巻

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    明治維新前後の江戸を舞台に、幕府側と新政府側どちらにつくかで揺れる若者たち、そして男女の想いを描いた作品。ながら、主人公格の八郎、そしてそれに惚れる二人の女性の行く末が、以下続く。で終わってしまってどうにも中途半端。完結編の構想があったんだろうけど。。。。

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    2024年08月15日
  • 雪の夜のあと 慶次郎縁側日記

    購入済み

    う〜ん、これはちょっと…。

    2023年11月読了。

    「その夜の雪」の直後の物語として、連載当時執筆されており単行本化もされたのだが、著者自身から「もう少し手直ししたい…」的な言葉が有った為に、今まで文庫化されてこなかったのだそう。

    かなりの意気込みで読み始めたのだが、ちょっと登場人物が多過ぎると言うか、人間関係が入り組んでいるので、感情移入がしにくかった点、人が増えた分「キャラクターの設定や書き込み」が足りなく感じられる点、慶次郎さんの物分りがやけに良過ぎて、その後の短編で見せる「若くして失った娘への想い」と、ちょっと繋がり難く感じられる点などが有り、著者自身が「手直ししたい」と感じていたのが理解できる、とっても残念

    #切ない #エモい #深い

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    2023年11月22日
  • 花冷え

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    膝蓋骨を骨折して手術•入院するはめに
    手術の痛みが治って病棟の談話室を覗いてみると、先客が残した本がいくつかあり、そのうちの一冊
    どの話も面白いのだけれど、ドラマだと「来週につづく」といったところで終わってしまう
    「ほんで?ほんでどうなるん?」
    『古橋村の秋』は石田三成のお話
    あまりにも続きが気になりすぎて、石田三成についてググってしまった
    それくらい、終わってからの続きが気になる物語ばかり

    収録作品
    花冷え

    片葉の葦
    女子豹変す
    胸突坂
    古橋村の秋
    待てば日和も

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    2023年05月17日
  • 歳三からの伝言

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    あとがきに、はじめて書いた長編に加筆したものだとあるのを見て、なるほどそういうことかと納得。そうと分かれば、北原さんにもそんな頃があったのかと、それはそれで貴重な体験になった。

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    2022年09月22日
  • 峠―慶次郎縁側日記―

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    慶次郎縁側日記シリーズ第四作。

    表題作はシリーズでは珍しい中編。
    薬売りとして初めて江戸に来た四方吉が、帰り道の碓氷峠で追剝に襲われ逆に谷底に突き落としてしまう。怖くなった四方吉は江戸に舞い戻り名前を変えて四年間暮らしたのだが、その名前を借りた男の妻が江戸にやってきて…というなんともハラハラドキドキのサスペンスタッチになっている。

    しかしこの話のテーマはそこではない。前作に続き、この話でも『仏の慶次郎』の異名が独り歩きしている。
    本来『仏の慶次郎』とは罪を犯させない、罪が起こる前にその種を摘み取る慶次郎の姿勢を指したものだったはず。
    だがいつのまにか『仏の慶次郎』に頼めば罪を軽くしてくれる

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    2022年06月15日
  • いのち燃ゆ

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    短編集。北政所、安濃津城の富田信高の妻・苳姫、吉原遊女、新撰組の芹沢鴨の情婦お梅、高杉晋作の愛人うの。女性視点での展開、細やかな情景描写。なかなかに素晴らしい作品。

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    2022年01月13日
  • 乗合船―慶次郎縁側日記―(新潮文庫)

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    著者の絶筆。文庫本シリーズで読んでた時にはこの最終巻はまだ出ていなかった。登場人物を懐かしみながら、惜しみ楽しんだ。2020.11.11

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    2020年11月11日
  • 歳三からの伝言

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    鬼の副長として斬り捨てまくっていた土方歳三ではなく、潮目が変わり負け組になりつつ北へと活路を見出だす時代が描かれて、新しい土方歳三を知れた感じだ。ある意味悪役でもある彼が今も人の心を惹き付けるのは、自分の中で筋を通しまくって散っていく生き様が魅力的に映るからなのでしょう。
    もっと幕末の人物や歴史を掘り下げたい気持ちにまりました。

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    2020年08月01日
  • いのち燃ゆ

    ネタバレ 購入済み

    表題作が戦国ものだったので買ったが、全部戦国ものかと思ったら、幕末ものの方が多かったので失敗した。この作者の人は土方好きみたいだけど、自分は全然好きじゃないので。なんとなくオチみたいなのがなくて、そこで終わるの?みたいなのが多かった。

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    2019年11月20日
  • 新地橋 深川澪通り木戸番小屋

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    木戸番小屋の夫婦お捨と笑兵衛。澪通りの長屋の住人たちの人生に寄り添う。二人にあった人の人生にいつも消えない燈になる。

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    2019年02月02日
  • 夜の明けるまで 深川澪通り木戸番小屋

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    木戸番小屋の夫婦お捨と笑兵衛。澪通りの長屋の住人たちの人生に寄り添う。二人にあった人の人生にいつも消えない燈になる。

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    2019年02月02日