北原亞以子のレビュー一覧

  • 江戸風狂伝

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    3.7。この著者の描く江戸の町の空気がいかにもな感じがして好きだ。国芳目当てで読んだのだが、好きな人物を好きな著者が書いた物を読むというのは実に贅沢。そして外れない。「伊達くらべ」「爆発」「臆病者」「いのちがけ」が好き。(なお、国芳を書いた「臆病者」に、以前読んだ「けさくしゃ」(畠中恵 作)の主人公の話がチラリと出て何か楽しかった)

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    2015年04月23日
  • 澪つくし 深川澪通り木戸番小屋

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    あの児玉清が「・・・読み終えたあとのあの爽やかな心地よさといったら、・・・何と表現したらいいのか・・・。恰も香しき母のにおいに満ち溢れた布団の中にもぐりこんだときのような幸福感とでもいうのか・・・」と絶賛した「深川澪通り木戸番小屋」シリーズの第5作。
    舞台となっている、将軍のお膝元の江戸は独り者の多い単身者の町であり、単身者世帯の急増している現代とも、シンクロしているといえようか。
    しかし、決定的に違うのは人々の交流があり、人情に溢れた、誰にとっても住みよい街であったようだ。
    笑兵衛とお捨の夫婦がいるこの街に、住んでみたいと思わない読者はいないのでは。

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    2014年01月12日
  • 澪つくし 深川澪通り木戸番小屋

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    ネタバレ

    お捨にも笑兵衛にももう会えない。北原さんの独特の決めの一文で、わかったようなわからないような、人物の心のヒダに分け入る体験もできないとは、残念としか言いようがない。木戸番小屋シリーズ、暖かく読んだ。あとは縁側日記シリーズの文庫化を待つのみ。

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    2013年10月24日
  • 赤まんま―慶次郎縁側日記―

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    20130715 つい引き込まれてしまう。話が極端なようでありそうなところが良いのかもしれない。登場人物がみな立っている。

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    2013年07月15日
  • 深川澪通り木戸番小屋

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    20130629 シリーズの最初。わかっていてもどうしようもない事をしてしまう。そこにドラマがある。話に惹かれてしまうのはそのうまさだと思う。

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    2013年06月29日
  • 深川澪通り燈ともし頃

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    20130616 登場する人がみな一所懸命なので、読む方も体力がないとついていけない。引き込まれるのはドラマとして良くできてるからだと思う。

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    2013年06月16日
  • 白雨―慶次郎縁側日記―

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    各話は「え、ここで終わっちゃうのかぁ」と思うものも多く、ちょっと影があって、せつない。でも、現代でも身近にありそうな内容で、引き込まれました。情景や五感、動作の表現が毎度美しいです。
    「みめより」というお菓子、食べてみたい。佐七さんのお煎餅も、食べてみたい。

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    2013年06月02日
  • 新地橋 深川澪通り木戸番小屋

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    20130529 どうにもならない人間の思いに振り回される。木戸番小屋の夫婦は拠りどころなのだと思う。

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    2013年05月30日
  • 夜の明けるまで 深川澪通り木戸番小屋

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    木戸番の物語にふさわしいタイトル
    なぜか色々なモメごとが集まる
    木戸番夫婦・・・その人柄で解決を
    したり、なんともならぬまま終わったり

    まったりとしたコノ「シリーズ」は
    読む清涼飲料水です・・・読んでね

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    2012年06月12日
  • 傷―慶次郎縁側日記―

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    面白いよと教えて頂いたので読んでみた。派手さはないけれど、しっとり面白い。慶次郎、おっさんなのにかわいい。佐七がなんだかんだいって慶次郎好き好きなのがまたかわいい。なにこのじいさまたち。

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    2012年04月29日
  • 峠―慶次郎縁側日記―

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    なかなか面白い。

    必ずハッピーエンドではないし必ず落ち着く所に落ち着かない。あとは想像に・・・で終わる。

    慶次郎が活躍しないのも良い。ある人のちょっとした事件の一部にかかわる程度で、無理やり的な殺人が起きたり、酷い悪者があらわれたり、痛快に誰かをやっつけたりしなくて、現代と変わらず日常生活の中で起きるハプニングのかみ合わせを上手く書いている。

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    2012年02月08日
  • 傷―慶次郎縁側日記―

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    同心の隠居慶次郎の話。

    いきなり一話で娘が犯されて自殺してしまうところから始まって驚く。隠居して娘の許婚を婿養子とし、自殺した娘の気持ちを思うと新しい嫁とも同居できずに、根岸の寮番となる。

    寮番をしながら日々色々な出来事に首を突っ込む。事件といっても殺人事件ではなく日常の不思議なことの解決なので、読んでいて無理が無く楽しい。

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    2012年02月08日
  • 再会―慶次郎縁側日記―

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    ネタバレ

    最近のヒットはこの慶次郎シリーズ。殺人も起きないし、犯罪らしい犯罪もない。ただただ色々な人が町で暮らしていて、ちょっとした出来事があって、やっぱりすんなり解決しなくって.....という、ありふれたような話ばかりで返って好感が持てる。

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    2012年04月20日
  • 隅田川―慶次郎縁側日記―

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    ネタバレ

    相変わらず、北原の突き放した書き方がいい。

    全く事件が起こらなくても、最後5Pで慶次郎が出てきて、手代から番頭に上がる男の悩みを軽くするという、ただそれだけの話だが、悩みを解決できなくても生きていく上では当たり前のこととして、無理にオチをつけないところが良い。

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    2012年04月20日
  • 赤まんま―慶次郎縁側日記―

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    ネタバレ

    この巻は、慶次郎を始めとしたお馴染みのメンバーがあまり出てこない。市中の人達の苦悩を最後の最後でお馴染みメンバーが少しだけ関わるような話ばかり。

    慶次郎縁側日記のドラマのプロデューサーだった人があとがきを書いているが、それもドラマと役者さんたちとを思い浮かべながら、今までのこのシリーズを思い出すと楽しい。

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    2012年04月20日
  • 降りしきる

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    ネタバレ

    新撰組は短編集の中のひとつ。普通かな?もっと長編だったらきっとおもしろかったと思う。これよりも他の話のほうが楽しそうだ。土方と梅が相思相愛といったちょっと変わった設定だった

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    2012年01月10日
  • 月明かり―慶次郎縁側日記―

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    慶次郎シリーズとしては13冊目にして、初の長編。

    長く続いてきたシリーズの中で構築されてきた、人間関係や空気感などを踏まえた上で、
    ようやく今回、改めて初篇である「その夜の雪」に立ち返るような物語でした。

    幼少時に目の前で父を殺された息子・弥吉が江戸に戻ってきた事をきっかけに、
    一時は止まったはずの歯車が噛み合わないままぎしぎしと回り出し、再び悲しい連鎖を呼び起こしていく。
    特別、誰が悪い訳じゃない。
    この物語に心底からの悪人は誰ひとりとしておらず、
    ただ巡り合わせが悪く、時折ふと魔が差した事がそれぞれにあっただけだ。

    もう少し我慢が利いたなら、
    もう少し勇気があったなら、
    もう少し人の

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    2011年11月06日
  • 歳三からの伝言

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    この作家さんが好きで読みましたが、もっと新撰組のこと調べてから読んだらもっと楽しめたのにと思います。感想は幕府のほうを応援しちゃうな。

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    2011年04月22日
  • 降りしきる

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    ネタバレ

    北原初期頃の作品らしい。北原らしい湿度感はまだ少ないが頑張っているなと感じる。芹沢鴨と一緒に殺される木綿問屋の妾のお梅主人公の話など

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    2012年04月20日
  • 蜩―慶次郎縁側日記―

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    ネタバレ

    慶次郎シリーズ。変わらず事件らしい事件は起きないが、日々の生活の中の他愛もない些細な出来事を丁寧に、そうして、オチのない曖昧なままでの終わり方、とても見事。

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    2012年04月20日