北原亞以子のレビュー一覧

  • 初しぐれ

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    北原さんの著作を読み漁って一年以上経ってしまった。
    シリーズものに浸った時間が懐かしい。
    今まで、江戸下町のお話がメインだったけれど、本作では長崎とか甲州とかが舞台のお話もあって、事前に調べるのも大変だったんだろうと...
    巻末に著者の入院時のエピソードが掛かれていて、読むに何か哀しい。

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    2025年08月09日
  • たからもの 深川澪通り木戸番小屋

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    とうとう木戸番小屋シリーズの最終巻、6冊目。
    面白くてあっと言う間だった...
    木戸番笑兵衛の妻、お捨てのキャラクターが際立つこのシリーズ、最終巻ではお捨てが初めて人を疑うシーンも。
    北原さん自身、最終巻になる事を予測してた様な巻末のお話だった。
    さて、次は何を読もうか...

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    2025年07月13日
  • 澪つくし 深川澪通り木戸番小屋

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    木戸番小屋シリーズも後1冊と思って大事に読んでたけれど、面白いのでついついペースが上がってしまった。
    米買う100文さえままならない庶民が織り成す切ないお話、それをとりなす木戸番小屋の庄兵衛、お捨ての機敏。
    哀しくも心温まる人情噺だと思う。

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    2025年07月13日
  • 傷―慶次郎縁側日記―

    購入済み

    良い!

    この抑えられた表現と、細かい心理描写が伝わってくる文章。北原先生はやはりすごい^_^

    #胸キュン #ほのぼの #切ない

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    2025年02月11日
  • 傷―慶次郎縁側日記―

    ネタバレ 購入済み

    何回読んでも…涙。

    2023年11月読了。
    もう刊行されてから何十回と繰り返して読んでいるシリーズなのに、一番初めの「その夜の雪」を読むと、必ず涙が溢れてしまう。

    こういう手合の連作短編小説で、一発目にこんな物語を書けるのは、著者が女性だからかな…と思ってしまう。男の作家では、こんな悲惨なエピソードから書き始める度胸は無いんじゃないかと…w。
    二篇目以降は(その悲劇を通奏低音にはしているものの)オーソドックスな「江戸時代の市井を描いた小説」に成っていくので、この最初の一篇の峻烈な悲しさは読者にとっても「いつまでも引っ掛かる《傷》」と成り、他の作家では作られない見事な「味」に昇華している。

    著者が早逝され、もう

    #切ない #泣ける #共感する

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    2023年11月20日
  • 雪の夜のあと 慶次郎縁側日記

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    慶次郎シリーズは全巻読んでましたが、一巻の一話と二話のあいだに幻のこの作品があったとは(*_*)

    これで話しが繋がりました!
    北原亞以子さんの時代小説好きなんですが、残念ながらお亡くなりになったんで…
    こうやって復刊されて未発表の文庫が出るのは嬉しいです(^ ^)
    すでに手元にない本なんだけど又最初から読みたくなってしまった。
    慶次郎がホント素敵です‼︎

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    2022年09月08日
  • たからもの 深川澪通り木戸番小屋

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    ネタバレ

    深川澪通り木戸番小屋、最終巻。ずっと手元にはあったのに、もったいなくてなかなか読めなかった。

    生きていれば誰にでも、一人ぼっちだと悲しくなる日や何もかもが嫌になる日もあるけれど、お捨さんと笑兵衛と言葉を交わしていると、明日ももう少し頑張ってみるかと思える。

    お捨さんが誰かに似ていると思っていたのだけど、祖母だと気付いた。お捨さんみたいにふっくらもしていなかったし、色白だった記憶もないけど、その膝に突っ伏して泣きたくなるような、そんな大きな優しさが似ているのかもしれない。

    もう新しい話は読めないけれど、解説にあったように二人に会いたくなったらまた読み返そうと思う。

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    2022年01月06日
  • おひで―慶次郎縁側日記―

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    久しぶりに時代物を読みたくなって、本棚から選ぶ。何年ぶりかで、慶次郎に触れ、相変わらずいい男だと思う。
    北原亞以子は、お話の終わりを引き摺らず、音が聞こえそうなくらいにストンと幕を引く。だから余計に、登場人物たちの心情を思いやってしまうことになる。登場人物は大抵、脛に傷持つ身だ。…いや、人は誰しも、特に長く生きていれば尚更、そうなのだろう。読み進むにつれて、自分の来し方を振り返り、重ね合わせて、しみじみと傷痕を撫でることになる。
    余談だが、半分くらい読んだあたりから、お煎餅が食べたくて仕方なくなる。影響されやすい方はご注意を。
    また、巻末には作者と児玉清氏の対談があり、幸せな気分になる。

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    2021年06月28日
  • 澪つくし 深川澪通り木戸番小屋

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    シリーズ5作目。
    心がささくれ立ってしまった人々に添えられるお捨さんのふっくらとした温かい手。
    ころころと笑うお捨さんと一緒にお饅頭を食べれば、辛いと思っていた人生もそう悪くないなと思えてくる。
    私もお捨さんに会いに木戸番小屋に行きたいな。

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    2021年01月21日
  • 深川澪通り木戸番小屋

    SSU

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    人情

    とても楽しく読ませて頂きました。他愛のない市井の話が、語られるがどの話も最後は幸せに収まるところが読んでいてこちらも小さな幸せをいただいた様に思います。

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    2020年07月08日
  • 深川澪通り木戸番小屋

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    やっぱり江戸の人情は、ほっとするなぁ。
    ほどよい距離のおせっかい。
    見習いたいけど難しい。

    みんな色々あるけど、生きていくしかない。
    どれもいい話だったけど「名人かたぎ」が一番好き。一番、江戸らしいからかな。

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    2020年05月10日
  • 降りしきる

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    北原亞以子さんの作品の中で初めて読んだのが降りしきるでした。元々新撰組が好きで、新撰組のお話という事で手にしたはずが、いつの間にか北原亞以子さんの書く文章に惹かれ他の作品も読むようになりました。

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    2019年06月10日
  • 澪つくし 深川澪通り木戸番小屋

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    ネタバレ

    深川澪通り木戸番小屋シリーズ5作目。
    北原亞以子鉄板の本シリーズ、本作も市井人情モノの王道路線を突っ走ります。

    自分の力では処しようのない、憂き世の中のしがらみにまとわりつかれた各篇の主人公たちが、笑兵衛・お捨夫婦のさりげない暖かさで癒される、その姿を読んで自分の心まで癒されていく。

    主人公たちの悩みの種が抜本的に解決するケースは少ない。それでも、木戸番小屋で、雑談をして、お茶を呑み、時には羊羹やご飯までご馳走になる。それだけのことで、明日もう1日頑張ってみよかと少し心が軽くなる主人公たち。その姿を読んで自分の心も洗われていることに気づく。

    良質な小説ながら、テラいはないから読んで安心。

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    2018年11月07日
  • 夜の明けるまで 深川澪通り木戸番小屋

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    ネタバレ

    安心安定の「深川澪通り木戸番小屋」シリーズである。笑兵衛、お捨の木戸番夫婦とともに江戸市井の出来事を観て泣いて笑って、質素ながらも堅実な生活の幸せを何度も噛み締める。このシリーズは、それをしっかり味わえたら十分満足。

    この作品に登場する色んな背景を背負って懸命に生きている人々に比べたら、なんとも安穏とした日々を送っている俺だが、それだけに、刺激とか物欲とかを欲さず、退屈だと愚痴を思わず、日々の安穏を感謝して生きていきたいなと思うのである。

    収録されている作品「女のしごと」の登場人物おもよが、日当たりが良い日に洗濯モノが乾くと喜び、忙しい仕事の合間に貸本を読んで、月明りを浴びてちょいと寝酒を

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    2018年09月26日
  • たからもの 深川澪通り木戸番小屋

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    温かさに包まれる

    読んでいると、お捨さんの優しさに私まで包まれている様なとても温かい気持ちになります。
    そして例え貧しくとも、「人」としての品格を持った暮らし振りに胸を打たれます。

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    2017年02月14日
  • 深川澪通り木戸番小屋

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    なかなか良かったです。
    良い時代小説シリーズを見つけました。
    鬼平ほど血なまぐさくもなく、
    かわせみほど女々しくもなく。
    最後には救いのある所も良いです。
    文章も読みやすく、過度の装飾もなく、品が良くて好きです。

    火傷を負って火消しが出来なくなった人が、新しく自分のアイデンティティと奥さんを得る話。

    夫婦の危機を乗り越える若い夫婦の話。花火に打ち込む話。

    境遇の違う相手との恋を成就させてそれぞれ幸せになる(と思う)2つのカップルの話。大店の娘さんと植木職人。花売りと大店の跡取り息子。

    笑兵衛さんが、若い女性にふらふらっと来そうになる話。

    身寄りのない寂しい境遇の年配の女性2人が、友達

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    2016年10月07日
  • 白雨―慶次郎縁側日記―

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    表題作「白雨」で、吉次が「何となく会いたくなって」慶次郎に会いに行くのが何とも可愛くて。ああもう、素直じゃないなあ、とか思ってしまう。この人は、もし慶次郎と最初に出会っていたらもっと別の人生を歩めたんじゃないかと思う。
    ちなみに全てドラマ版で脳内再生。
    もう新作が読めないのが残念でならない。

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    2014年01月12日
  • 白雨―慶次郎縁側日記―

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    『白雨とはこういう光景をいうのかと(略)、今更のように先人達の残した言葉のたくみさに感心した』

    こうした先人達のたくみな言葉を、今また、次の世代に引き継ぐように、そっと教えてくれる北原亞以子さんに、わたしは感心しました。

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    2013年05月07日
  • 白雨―慶次郎縁側日記―

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    ネタバレ

    追悼、北原亞以子さま。2013年3月12日。
    慶次郎シリーズの続きが読めないとはなんと残念なこと。文庫化を待って買い繋いで来た身としては、あと2作。暗い作品が続いてやや不満に思っていたところ、よりによって今作の温かみある七景は、まさに北原さんのいいところ全開。ますます惜しまれる。佐七にもう一度友人を。蝮の吉次が素直になるまでもう一声。慶次郎は花ごろもでもう一足踏み出して。
    「十年なんて、あたふたした年が十回あっただけでございますね」

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    2013年05月05日
  • 歳三からの伝言

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    ネタバレ

    物語は鳥羽伏見の戦いあたりからはじまります。
    いきなり局長近藤勇が銃撃されるシーンです。
    多摩時代や、新選組が京で活躍する場面はあえて描かれず、
    衰退していくところから始まります。
    だからか、自分の中の映像的イメージは全体的に薄灰色。


    ここの土方さんは男度・クール度高めです。
    冷静、自分の信じた道に真っ直ぐに生きる、という感じ。
    優しさが滲み出る、照れる、といった土方スタンダードはもちろんあり

    お美乃さんという女性が登場します。
    あらすじのイメージよりはそんなに登場場面は多くないです。
    初めはお美乃さんに嫉妬心でいっぱいヽ(;´Д`)ノ の私ですら、後半の雪のシーンはじんときました。

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    2012年03月30日