あらすじ
江戸・深川澪通りの木戸番小屋に住まう夫婦、笑兵衛とお捨。二人のもとには、困難な人生に苦しみ、挫けそうな心を抱えた人々が日々、訪れる。傷ついた心にそっと寄り添い、ふんわりと包み込む。その温かさに癒され、誰もが生きる力を取り戻していく。人生の機微をこまやかに描く、大人気シリーズの最終巻! 著者没後2年。ついに文庫刊行!
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Posted by ブクログ
とうとう木戸番小屋シリーズの最終巻、6冊目。
面白くてあっと言う間だった...
木戸番笑兵衛の妻、お捨てのキャラクターが際立つこのシリーズ、最終巻ではお捨てが初めて人を疑うシーンも。
北原さん自身、最終巻になる事を予測してた様な巻末のお話だった。
さて、次は何を読もうか...
Posted by ブクログ
深川澪通り木戸番小屋、最終巻。ずっと手元にはあったのに、もったいなくてなかなか読めなかった。
生きていれば誰にでも、一人ぼっちだと悲しくなる日や何もかもが嫌になる日もあるけれど、お捨さんと笑兵衛と言葉を交わしていると、明日ももう少し頑張ってみるかと思える。
お捨さんが誰かに似ていると思っていたのだけど、祖母だと気付いた。お捨さんみたいにふっくらもしていなかったし、色白だった記憶もないけど、その膝に突っ伏して泣きたくなるような、そんな大きな優しさが似ているのかもしれない。
もう新しい話は読めないけれど、解説にあったように二人に会いたくなったらまた読み返そうと思う。
温かさに包まれる
読んでいると、お捨さんの優しさに私まで包まれている様なとても温かい気持ちになります。
そして例え貧しくとも、「人」としての品格を持った暮らし振りに胸を打たれます。