岡田憲治のレビュー一覧
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ネタバレ『雨』の次は『風と雲』。
風と雲のことばだけど、天気の話がほとんど。雲の形や風の向き。読んでるだけで、詳しくなれそうだけど、情報が多すぎて忘れてしまう。西表島の『イリ』は西の意味で、東は『アガリ』とも書かれてた。ちょうど読んでた本に出てきた言葉だったので、なるほどと思って読んだ。
ヨーロッパの辺りの西風、東風……の神様の名前もあったけど、忘れてしまった。
『星きらめけば翌日風あり』のことわざも素敵だ。星がきらめくと翌日の天気は崩れる。使うことはないかもしれないけど、覚えておきたい。
最後の方にことわざと、季語が四季別に載っている。俳句などを作る時にも役立ちそう。
パラパラめくるだけでも -
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何度でも言いますが、言葉というのはただの「道具」です。道具であるからには、使い方を学ばねばならないし、手入れも怠れない。その使命が終わったのなら、潔く手放す。この本には40の「フェイクな言葉」が紹介されています。手癖に塗れ、なんとなく、もともとの位置付けを忘れられた言葉たち。私たちはともすれば、考えるエネルギーを使うことを意識的にも無意識的にも忌避して、現状に甘んじてしまいます。そうやって慣れ親しんだ環境に居着くことに払うコストの大きさを、この本は示唆してくれました。各項目は独立しているので、少しずつ読み進めるのもいいですし、気になったところから始めるのもいいと思います。「よりマシ」な未来を選
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理論編では、単に言葉にするだけでなく、振る舞いや行動を伴うことで世界を少しでも変える技法について論じられる。
過去には「正しいことを言う」こと自体が重要だったがこともあったが、現代では単に主張するだけではなく、状況に応じた振る舞いが求められる。
例えば、議論の前提を変える、対立ではなく協力を生み出す、問題を公開して周囲の力を借りるなど、多様な技法が紹介されている。
実践編では、特にマンション管理組合の事例が印象に残った。
住民から「宅配ボックスを設置してほしい」「草むしりは外注すべきではないか」といった意見が出るものの、高齢の組合長は「昔からこうやってきた」と取り合わない。
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政治のお話ではないのでご安心ください。 言いたいのに言えない事ってたくさんありますよね。それでずいぶんモヤモヤとしてきたなと思っている方もたくさんいると思います。家族、パートナー、職場、PTA、自治会、学校‥などなど、本書は、なぜ言えないのかを分かりやすく紐解いてから進めていきます。
けして 安直なハウツー本ではありません。発言力や自己主張を叫べと言っているのでもありません。そこが 本書のいいところです!
著者の岡田さんは、読者に対して丁寧に親切に、なんとか言葉や振る舞いで思いを伝える工夫やきっかけを提案してくれます。
ゼロから始めるのではなく、すでに持っている経験や技術を活用しながら、一緒に -
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これ、フェイクでくくるかなあ。。。
世の中で常識と思われていることと、実際は違うのだ、ということを
50個のコラムで解説する良書。
フェイクじゃないだろう、、、
PTAは任意団体、辞めてもいい、ことを皆が知らないのは、フェイクじゃなくて
思い込みじゃないの?
まあ、確かに、為政者が、都合のいいように皆に思い込ませている、というのは
あるけれど、、
と、本の構成にはケチをつけたけれど、内容はいい。
特に、ヒトラーが民主主義の手続きを経てナチスを完成させたくだり。
まさにここ数日の韓国の政変、戒厳令はそれをなぞりかねないモノだった。
議会を止め、憲法を書き換え、、、これが大統領の権限でできそうだ -
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YouTubeの「積読チャンネル」で知り、
これまでPTAには良い印象は持っておらず(業務が大変そう、人間関係がドロドロしてそう)、娘が小学校に入ってもあまり関わりたくないな〜と思っていたが、ちょっと覗いてみたい気持ちもあって本書を読んでみた。
著者の岡田さんは、最初は半ば強引にPTA会長にされたものの、目の前の苦しんでいる役員のためにPTAの改革を進めようと尽力される。
しかし、合理的と思われる改革は、役員にあまり受け入れてもらえない。
うわべでは「生産性が無く、親を無駄に拘束してしまっている」と著者が感じる活動は、実のところ、親同士が交流するきっかけになっていて、いい息抜きになっていたり -
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(2016/10/15)
中高生に、とあるが、我々大人が読んでも十分学べる内容。
物事の考え方を、平易なことばでみごとに説明してくれている。
小田嶋さんの成功者村上龍への食いつきは面白い。「会社員」という仕事がないと。
村上龍は成功しているから会社員をはずしていると。
確かに、13歳のハローワークに上がっている仕事で食っていける人はごくわずか。
みな「会社員」として何とか生きている。
白井さんの「意味」には際限はない、というのはなるほど。
本能的欲求は限度があるが、誰も持っていないものを持つ、という欲求には切りがない。
そこにはまったら最後だな。
戦争中における「国」とは、国民でなく国体 -
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周りの大人たちが「PTA、PTA…」と話しているのは聞いていたけど、誰がどこで何をしているのかが全く分からない。子供時代の自分にとってPTAは地下組織みたいな存在だった。
そこから成長してひとつ知ったのは、ポジティブな意見を聞かないということ。「ただでさえ仕事・家事・育児で忙しいのに、更に仕事を増やせってか!?」子供を持つ身でなくてもそれくらいの叫びは想像できる。
著者が飛び込んだPTAもまたとんでもない「魔界」で、その実態に自分もビビり倒していた。
だが「魔界」であると同時に、色々と摩擦が絶えない「人間社会」のようにも思えた。(人間で構成されているから当然) つまり全く想像できない世界では -
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【感想】
魔界だ。日本社会の悪い所を濃縮した、大量の不満とわずかなやりがいだけで動く硬直的組織がここにある。決まりきった話を数時間読み上げるだけのPTA総会、やりたくないのに止めると言えず渋々続けられている年配者との飲み会、誰からも注目されていない気配りをひたすら発揮し続けるお茶くみ…….。「40年以上前から続く謎行事をよく分からないまま前例踏襲」「目的のための手段を目的化してそれに沿うよう設計された制度の役員を決める会合のための資料作成」など、ページのそこここに理解不能な文字が並ぶ。なにより恐ろしいのは、このトンデモが日本中で同じように行われているということだ。それがPTAという「魔界」の実