岡田憲治のレビュー一覧
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あなたが過ごす社会をあなたにとって少しでも過ごしやすくする術を教えてくれる一冊。想定読者は小中高生くらいなので社会を教室に置き換えて話が進む。ただその教室での事例が、民主主義の日本における政治に繋がってくる。
自分たちは1人では生きていけない。必ず誰かには関わる。自ら関わろうとしなくても、決められたルール(法律)の中で生きるということだけで誰かが人生に関わってくることになる。
必ず誰かが自分と関わるとなると、自分にとって良いことも悪いことも必ず起きる。この本では校則を例に挙げている。異性と出かける際は必ず届出が必要、みたいなとんでもない校則があったとき、守るわけないと思いつつ決められているこ -
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PTAの内情は全然知らなかったけど、語り口調だからか楽しくスラスラ読めました。
・人は、人の言葉を受け入れる基盤が異なると、それが聞こえない。
・ボランティアは本来不平等なもの。
ボランティアにおける「一人一役」は、ボランティアで最も価値がある「見返りはいらない、ただ何かをしてあげたい」と言う気持ちを台無しにする。ここでもまた、人間の嫉妬が問題になる。一人一役、全員が負担しているのだから、していない人を見ると不快に思う。これはボランティアとは言えない。
・スリム化は贅肉をカットするだけではない、大事なところは筋肉を付ける。その通りだなぁ。
・任意団体なのに強制と義務があるのって面白いね
・「 -
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『13歳のハードワーク』がいちばん興味深くわかりやすい内容。これを最初の章に持ってくるべきでした。本当に中学生に読んでほしいと思うなら、まず読みやすい文章から載せるのがいいと思います。「こんな難しいこと書いてるオレってすごいでしょ、みんなついてこれる?」って思ってる大人の文章から始められると読もうとする気持ちがなくなります。
中学生は小説以外の文章を読む機会が少ないし、意外とまじめなので本は常に最初から読もうとします。興味のあるところから読もうとは思いません。
そしてこれを書いているおじさんたち、子どもがいるなら精一杯育児に関わったでしょうか?中学生、高校生の息子、娘にしっかり向き合ったとい -
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「おじさん」なのに教室の感じ、中高生の感情をよく表してるなぁと思う。クラスで文化祭で何をやるか決める際は確かにあんな雰囲気だったし、感情があったと思い起こした。中高生の気持ちを想像しながら汲み取りながら中高生が飽きないような文体で政治について易しく書かれている。読み終わった後で結局のところ政治って何なのよ?と言われると説明は難しいが、筆者の「学校は命をかけて行く場所ではない」というメッセージは強く伝わった。自分ファーストにしてセカンドチャンスがある世の中に、サードプレイスが必要。最後の章に「自決」してくれるなと何度も書かれており、実は筆者が若者に1番伝えたい思いなのかなと思った。
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ネタバレ政治において最も重要なことは、腹を割ってなんでも話せる「愛すべき友人」を増やすことではなく、自分たちの生活や人生に影響を与える問題の優先順位を決める時に協力し合える「政治における友人」を増やすこと。
政治において、自分の「気持ち」など二の次。
丸山眞男
「政治家は時間の制約の中、わからないことがあるままでもある段階で「エイヤッ」と物事を決め(行動し)なくてはならない。」
「正しいことを正しく伝えれば、、それはまともな者達には必ず伝わるはず」は人間の現実を無視した物言い。
「今、身体から感じる不条理、切なさ、納得のいかなさ」に依拠して、「それは私も同じだよ」とお呼びかける以外に連帯する方法 -
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もちろん興味を抱いたから紐解いたわけだが、これは全てのPTA組織に当てはまることではないと先ず承知しておかなければならない。東京特別区の中の600世帯以上を抱える1小学校区の中の1人のPTA会長奮戦記に過ぎない。そうであるけれども、専修大学法学部政治学教授の2018年から2020年までの3年間のレポートが、専門家だけにきちんと言語化されて、町内会や労働組合その他凡ゆる自治組織の原則と、幾つかの問題点を炙り出したように思えた。
岡田さんは退任にあたって、PTA10原則(PTA「思い出そう、十のこと」)を残した。曰く。
1、PTAは、自発的に作られた「任意団体」です。強制があってはなりません。
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“勝手に言っちゃいけないんだと決めつける症候群“思い当たる節がありまくりです。“非常識と誹られることを死ぬほど恐れるメンタル“まさにそれです。
だけど、自分が「ん?」と思っていることは、もしかすると他人にとっても納得できていないことかもしれない。勇気を持って、えいや!と言ってしまえることに越したことはないのだけど、それはそれで無用な衝突を産んでしまうかもしれないし、そもそもそれができたらこの本を手にとることもなかったでしょうし。
「言える−言えない」の間には“広大なエリアがある“言い方の工夫であったり、時には沈黙もひとつの技法(裏技)なのだとか。頑張る人たちの話を聴いてあげるというのもこの中に -
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言いたいことが言えない気持ちを持ち合わせていたとしても、やっぱり人と人との間に横たわるものは言葉であり、大事なのは言葉を「言う」「言わない」という二項対立に落とし込んでしまわないことなんだろうな。「言う」と「言わない」の間にはただ陥穽があるのではなく、広大なスペースが拡がっている、という指摘はとても面白かった。し、その視点が自分に生まれることで「言えないけれど、言えないなりにも動き方がある」という希望も見出せる。
どんな形であれ「対話」は政治(他者との擦り合わせ、折り合い)には必要不可欠で、その方法を「言う」「言わない」という文脈から抜け出して考えていく柔軟性を身につけられる一冊だと感じた。最 -
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日常は淡々と営まれている。ルーティンで行動する中で微かに変化する空間の肌触りを感じる。だからなのか、人は常に供給される情報の中から劇的や刺激的なものを好んでしまいがち、そこには多分に野次馬根性も見え隠れして愚痴や悪口を叩いてしまう。これが対面する井戸端会議の範疇なら許容できるが、匿名のSNS界隈に及んでしまうとそこにフェイクや捏造が混入してしまいがち、そこから陰謀論などタチの悪さが芽生えてしまう。そこを見抜く術を筆者・岡田憲治は低姿勢な言葉で紡ぎ上げていく。真面目で茶化す。その対象は権力者や常識と称される偏見や差別であり、本当のデモクラシー精神を私たちの心にそっと添えてくれる。このざわざわする