岡田憲治のレビュー一覧

  • なぜリベラルは敗け続けるのか

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    ネタバレ

    政治において最も重要なことは、腹を割ってなんでも話せる「愛すべき友人」を増やすことではなく、自分たちの生活や人生に影響を与える問題の優先順位を決める時に協力し合える「政治における友人」を増やすこと。

    政治において、自分の「気持ち」など二の次。

    丸山眞男
    「政治家は時間の制約の中、わからないことがあるままでもある段階で「エイヤッ」と物事を決め(行動し)なくてはならない。」

    「正しいことを正しく伝えれば、、それはまともな者達には必ず伝わるはず」は人間の現実を無視した物言い。
    「今、身体から感じる不条理、切なさ、納得のいかなさ」に依拠して、「それは私も同じだよ」とお呼びかける以外に連帯する方法

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    2025年08月11日
  • 政治学者、PTA会長になる

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    もちろん興味を抱いたから紐解いたわけだが、これは全てのPTA組織に当てはまることではないと先ず承知しておかなければならない。東京特別区の中の600世帯以上を抱える1小学校区の中の1人のPTA会長奮戦記に過ぎない。そうであるけれども、専修大学法学部政治学教授の2018年から2020年までの3年間のレポートが、専門家だけにきちんと言語化されて、町内会や労働組合その他凡ゆる自治組織の原則と、幾つかの問題点を炙り出したように思えた。

    岡田さんは退任にあたって、PTA10原則(PTA「思い出そう、十のこと」)を残した。曰く。
    1、PTAは、自発的に作られた「任意団体」です。強制があってはなりません。

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    2025年07月09日
  • 言いたいことが言えないひとの政治学

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    言いたいことが言えない私は、筆者岡田憲治の言葉にほんのり笑みを浮かべながら自戒する。では次の行動に踏み出せるのか、それとも臆したままなのか。ズバリ即答はできないが、できる限り周囲に向けた言動を発したい。勇気がいるし、メンタルも疲弊するだろう。それでも自身が変わらなければ社会は変わらない。非コスパ・タイパな姿勢で臨みます。

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    2025年07月07日
  • 言いたいことが言えないひとの政治学

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    これは良書。世の中を簡単に「味方」と「敵」に分けるのではなく、「対話」を通して集団のパフォーマンスをあげるための公共の知恵が惜しげもなく公開されていました。問いの立て方を変えて、少しでも出来ることを探そう、という気にさせられました。

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    2025年06月15日
  • 教室を生きのびる政治学

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    政治学者による、やや自己陶酔的な自分語り。伝えようとしていることは決して悪くないが、それに伴う10代からの予想される反論を拾いすぎていて、かえって論旨が分かりにくくなっている部分があるように思う。また著者は「若者言葉」で語りかけるのだが、それが今の10代にどう映るかは微妙。

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    2025年05月28日
  • 政治学者、PTA会長になる

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    魔界ですね…知らない世界ですが読んでいてかなり楽しめました!

    おかしいところをおかしいと言えない…そんな組合はきっとたくさんあるんだろうなぁ…

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    2025年05月01日
  • 半径5メートルのフェイク論「これ、全部フェイクです」

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    2025.04.20
    日々のモヤモヤしている世情について言語化してもらいありがとうございました。
    というのが感想。
    考え方に同意できるかどうかは全く別のテーマだと思う。

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    2025年04月20日
  • 言いたいことが言えないひとの政治学

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    “勝手に言っちゃいけないんだと決めつける症候群“思い当たる節がありまくりです。“非常識と誹られることを死ぬほど恐れるメンタル“まさにそれです。
    だけど、自分が「ん?」と思っていることは、もしかすると他人にとっても納得できていないことかもしれない。勇気を持って、えいや!と言ってしまえることに越したことはないのだけど、それはそれで無用な衝突を産んでしまうかもしれないし、そもそもそれができたらこの本を手にとることもなかったでしょうし。
    「言える−言えない」の間には“広大なエリアがある“言い方の工夫であったり、時には沈黙もひとつの技法(裏技)なのだとか。頑張る人たちの話を聴いてあげるというのもこの中に

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    2025年03月17日
  • 言いたいことが言えないひとの政治学

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    言いたいことが言えない気持ちを持ち合わせていたとしても、やっぱり人と人との間に横たわるものは言葉であり、大事なのは言葉を「言う」「言わない」という二項対立に落とし込んでしまわないことなんだろうな。「言う」と「言わない」の間にはただ陥穽があるのではなく、広大なスペースが拡がっている、という指摘はとても面白かった。し、その視点が自分に生まれることで「言えないけれど、言えないなりにも動き方がある」という希望も見出せる。
    どんな形であれ「対話」は政治(他者との擦り合わせ、折り合い)には必要不可欠で、その方法を「言う」「言わない」という文脈から抜け出して考えていく柔軟性を身につけられる一冊だと感じた。最

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    2025年02月03日
  • 半径5メートルのフェイク論「これ、全部フェイクです」

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    日常は淡々と営まれている。ルーティンで行動する中で微かに変化する空間の肌触りを感じる。だからなのか、人は常に供給される情報の中から劇的や刺激的なものを好んでしまいがち、そこには多分に野次馬根性も見え隠れして愚痴や悪口を叩いてしまう。これが対面する井戸端会議の範疇なら許容できるが、匿名のSNS界隈に及んでしまうとそこにフェイクや捏造が混入してしまいがち、そこから陰謀論などタチの悪さが芽生えてしまう。そこを見抜く術を筆者・岡田憲治は低姿勢な言葉で紡ぎ上げていく。真面目で茶化す。その対象は権力者や常識と称される偏見や差別であり、本当のデモクラシー精神を私たちの心にそっと添えてくれる。このざわざわする

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    2025年01月18日
  • 言いたいことが言えないひとの政治学

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    特に後半の実践編を読み進めることで、そもそもの前提でゴールとしていた地点が果たして本当にゴールなのか?という問いに気づけた事に驚きつつも視界がひらけた気分になれた

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    2025年01月07日
  • 政治学者、PTA会長になる

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    魔界(PTA)に突如投げ出された勇者!孤軍奮闘→メンバーが好きで集まってくる辺りわくわく。
    私もこの人と一緒に!という思いでPTAの後継組織に参加しているので、共感した。
    組織を支える人へのあたたかい眼差しと鋭い観察眼が素敵。

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    2024年11月16日
  • 政治学者、PTA会長になる

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    PTAを変革した男の物語である。政治学者である筆者はPTAの会長に(半ば強制的に)任命された。そこでは当たり前の「常識」が全く通らず、理屈も何もありはしなかった。そんな中でも保護者に寄り添い、より良い組織を作ろうと駆けずり回る筆者。こんな人がいる組織に属してみたいと思わされる人柄に感服した。

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    2024年10月21日
  • 教室を生きのびる政治学

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    結局のところ、言葉を使いこなせると生きやすくなるんだよなーと感じた。
    「ヤバい」「ありえん」「イラつく」とかの何にでも使えるような便利語だと細かい気持ちは伝えられないから、話し合いだって進まないし、相手に納得してもらうことも難しくなる。

    相手の気持ちを適切に言語化して寄り添うことができたら、相手も心を開いてより納得感のある道を作ることもできるだろう。
    言葉が身を助けることも多々ある。

    行き着く先はやはり「読書最強説」!

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    2024年10月16日
  • 半径5メートルのフェイク論「これ、全部フェイクです」

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    「PTAは任意団体です」「戦争の反対語は対話です」「民主主義と多数決はあまり関係がない」その他、もやもやした事象に対して明確な視点が書かれている。政治的な話になると抽象的な箇所で付いていけなくなる箇所があったが、それは私の知識経験不足から来るものか。日々の生活で政治のハテナにも目を向けて考える、自分が腑に落ちることを心掛けて行きたい

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    2024年09月25日
  • 政治学者、PTA会長になる

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    面白い。タイトル通り、大学で政治学を教えている著者がPTA会長に抜擢される話。
    アカデミアの世界ともビジネスの世界とも違う不思議な空間。これまでの常識がまるで通用せず、著者は悪戦苦闘をしつつも学びながら上手くやっていく。
    PTAという特殊な環境の話だけれども、組織論、リーダーシップ論、コミュニケーション論などなどのあらゆる点で一般化できる知見がいくつもあった。
    例えば、

    ・正論を振りかざすだけでは人は説得されない。
    ・何を言うかより誰が言うかが大事。現場を知らないぽっと出の大学教授がいきなり上からものを言っても響かない。
    ・無駄な業務をスリム化したい気持ちよりも、前例を変える不安の方が大きい

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    2024年09月14日
  • 政治学者、PTA会長になる

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    ベルマーク廃止と思いきや、やってるママさんたちはわいわい言いながら楽しくやってるので継続の判断にしたのが印象的だった

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    2024年08月10日
  • 政治学者、PTA会長になる

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    政治学者がPTA会長になって、ベルマーク、地域の会合など無駄なものを辞めようと正論をかますものの、歴史的経緯や参加者のそもそもは善良な思いを考慮しないで行ったためすれ違いが多かった話。

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    2024年08月10日
  • 政治学者、PTA会長になる

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    ネタバレ

    小学校教員の身からすると、本当に申し訳ない限り。
    はじめの方にある教員の書かれ方(総会中の虚無っぷりとか)が、リアルすぎて…でも読み進めていくと教員の、本当に手が回らない(回せない)実情が浮き彫りになっていって…
    …電話回線2つが当たり前だと思ってた。世間でうんざりするほど言われる教員の社会経験の無さは、あぁ本当にそうなんだな、と

    私含め先生方、本当に余裕がないし、時間がない。そんな中でも、時間が取れる年度始めに、この本を読めてよかったと思う。勤務校でもするべきところはスリム化を進めていきたいし、少なくとも親御さんに寄り添っていきたい。

    もう職員室に置きたいというか、校長先生に読んでほしい

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    2024年04月07日
  • 教室を生きのびる政治学

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    何でも自己責任と言われ、子どもの自殺者が増える社会で、政治学者の岡田氏が、今後の社会を担う中高生に、政治や民主主義をわかりやすく考えを伝え、生きていくヒントを与えている。

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    2024年01月20日