教室を生きのびる政治学

教室を生きのびる政治学

1,870円 (税込)

9pt

国会でも会社でも商店街の会合でも
そして学校のなかでも、
人間の行動には同じ力学=「政治」が働いている……
いまを生きるわたしたちに必要なのは
半径5メートルの安全保障 [安心して暮らすこと] だ!

学校生活のモヤモヤを政治学から見てみると、
わたしたちはとっくに政治に巻き込まれていた!

◆自治:女子の靴下だけ黒限定のトンデモ校則
◆議会:かみ合わなくてイライラがつのる学級会
◆多数決:むりやり感あふれる過半数ルール
◆公平:不登校を「ズルい」と思ってしまう気持ち
◆支持:意見を言えない人はどうする?問題

心をザワつかせる不平等も、友だち関係のうっとうしさも、孤立したくない不安も……
教室で起きるゴタゴタには、政治学の知恵が役に立つ!
学校エピソードから人びとのうごめきを読みといて、社会生活をくぐりぬけていこう。
人が、社会が、政治が、もっとくっきり見えてくる。

「安全保障、といっても軍備や国家間の紛争の話をしようというわけではない。半径五メートル、それは僕たちの日常の生活空間の話だ。日常の生活空間(とくに教室内)で頭を抱えながらうずくまるのではなく、少しでも心穏やかに、安心して過ごすために、なにより政治学が役に立つ、ということを伝えたいのだ」
(「はじめに」より)

【目次より】

はじめに

序章 大前提――力を抜いて自分を守る
――善・悪・社会
教室のなかの安全保障/だれも立派にはなれません/友だちが一〇〇人も必要なワケがない/世界史に一度しか登場しない僕たち

第1章 言うことを聞く/聞かせるということ
――権力・合意・自治
政治とは「選ぶ」こと/僕たちの心の習慣――理由を放置したまま従う/トンデモ校則は守るべき?/「みんなで決めた」というフィクション

第2章 どうして「話し合い」などするのか
――議論・中立・多数決
話し合いは失敗する/偏りを確認するために/「論破」に含まれているもの/多数決=民主主義?――とりあえずの風速計/黙っているが考えている/言い出せない人のための政治

第3章 仲間をつくるということ
――対立・支持・連帯
友だちより「仲間」を/対立を恐れず、やみくもに戦わず/上も下もない対等な僕たち――協力関係の組み立て

第4章 平等をめぐるモヤモヤ
――公平・公正・分配
心がザワつく厄介な「平等」/平等を切り分けてみる/平等でないと困る理由

第5章 政治は君たちの役に立つ
――責任・民主主義・政治
自己責任論なんて無視してよいのだ/やり直しが前提のシステム――民主主義/学校でも家でもない場所へ

おわりに
大人はなかなか変わりにくい/こんな世の中にしてしまった/政治学は教室を放置してきた/僕たちもかつては君たちだった

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教室を生きのびる政治学 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    はじめはもっと自治について主体的に取り組むように叱咤される本かと思って手に取らなかった(くらしのアナキズムとか読んだ後だったから)が、読んでみたらめっちゃ寄り添ってくれてありがたー

    0
    2024年10月29日

    Posted by ブクログ

    教室にいた頃に知りたかった内容で、そういうことを言ってくれる大人や本に早く出会いたかったなと思いました。

    話し合いの章を読みながら、世の中はキレイ事ばかりではないこもわとを改めて感じました。

    0
    2024年06月27日

    Posted by ブクログ

    なぜ学校でも社会でも、人間関係で打ちひしがれている人がこんなに多いのだろうという疑問があったので、この本を読みました。
    人間関係がうまくいかない理由は、「私という存在がダメダメだから」ではなくて、「なぜかそうなっちゃう組み合わせにすぎない」から、と著者は言っています。そう思って肩の力を抜いてみるとう

    0
    2023年12月12日

    Posted by ブクログ

    結局のところ、言葉を使いこなせると生きやすくなるんだよなーと感じた。
    「ヤバい」「ありえん」「イラつく」とかの何にでも使えるような便利語だと細かい気持ちは伝えられないから、話し合いだって進まないし、相手に納得してもらうことも難しくなる。

    相手の気持ちを適切に言語化して寄り添うことができたら、相手も

    0
    2024年10月16日

    Posted by ブクログ

    何でも自己責任と言われ、子どもの自殺者が増える社会で、政治学者の岡田氏が、今後の社会を担う中高生に、政治や民主主義をわかりやすく考えを伝え、生きていくヒントを与えている。

    0
    2024年01月20日

    Posted by ブクログ

    政治 というと、自分の生活からは遠い事のように感じていました。本書を読んで、とても身近な事なのだと学ぶ事ができました。くさらず、できる範囲で出来る事をやっていこうと思えました。

    0
    2023年12月21日

    Posted by ブクログ

    学生は教室という空間こそ世界であると思いがちで、ここでうまく平穏を勝ち取ろうと処世術を学んでいき日常をやり過ごす。そこから脱落or排斥された者を自己責任だとレッテルを貼って周りが看過してしまう事態はとても悲しい。もちろんその教室は世界の全てではないし、自己責任という優しさの放棄も許しがたい。不平等は

    0
    2023年11月12日

    Posted by ブクログ

    政治家たちの不祥事が取り沙汰される昨今、教室を生きのびる政治学とは面白いタイトルだな、と思って手にした一冊。

    扱う内容はいいけれど、クセの強い口語文体で、読むのに苦労した。中高生だとこうした文体の方が読みやすいのかな……。
    政治学というのは身近に存在している。そのことを学校生活の一部を切り取って説

    0
    2024年04月07日

    Posted by ブクログ

    『政治学者、PTA会長になる』が面白かった(著者 オカケンの吠える声が今でも耳に残っている…)ので、同じ学校現場関連で本書をチョイス。

    PTAでは親御さん世代が対象であったのに対し、今回は(一応)中高生向けに執筆されている。「自分の身の安全を確保し、学校生活をサバイブしてほしい」というのが本書にお

    0
    2024年03月03日

    Posted by ブクログ

    学校での誰が決めたか、なんの理由か分からん校則、クラスでの文化祭の提案や多数決やその後のモヤモヤ。口に出さないけど皆、感じている。直接的な解決策ということが書いてあるわけではないけれど、個々やら群衆やらのパワーやバランスが現実的に俯瞰されている内容だった。

    0
    2023年08月11日

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