浦賀和宏のレビュー一覧

  • デルタの悲劇

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    浦賀和宏『デルタの悲劇』角川文庫。

    文庫書き下ろしミステリー。

    小学校時代に当時10歳のクラスメイトの少年を溺死させた悪童3人組の元に10年後、溺死した少年の幼馴染みを名乗る男が現れる……

    著者自らが作中に登場し、あのお馴染みの桑原銀次郎までが解説を執筆するなど、手の込んだ仕掛と、随分と込み入ったトリックの割にはストーリーは単純で余り面白くは無い。

    本体価格560円
    ★★★

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    2020年01月21日
  • Mの女

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    読みやすくて一気に読んだけどゾクゾクとして怖かった。オチに納得いったような…いってないような…
    他の本とリンクするって話は嫌いじゃないけど、なら発売させてからリンクさせて欲しい

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    2019年08月09日
  • カインの子どもたち

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    面白くはあったが,なんとも救いようのない結末・・・。
    あらすじ(背表紙より)
    数奇な絆を持つ女たち―時を超える真実を暴け。立石アキは死刑確定から40年以上拘置され続けている男の孫だ。祖父との血縁関係が原因で、子供の頃から人生に行きづまりを感じていた。しかし、彼女の運命は急転する。アキと同じく死刑囚の孫でジャーナリストの泉堂莉菜が、事件の新情報を手に突然接触してきたのだ。祖父らの冤罪を証明するため、「真犯人」を探し始めた二人だが―!?書き下ろし。

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    2019年03月18日
  • カインの子どもたち

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    浦賀和宏『カインの子どもたち』実業之日本社文庫。

    書き下ろし作品。『Mの女』『十五年目の復讐』との関連作品であり、この作品にも桑原銀次郎が登場する。

    死刑確定から40年以上拘置され続けている祖父の孫である立石アキに、アキと同様に死刑囚の祖父を持つジャーナリストの泉堂莉菜が接近する。二人の祖父は冤罪だと主張する泉堂莉菜と立石アキは共に真犯人を捜すのだが……

    終盤のしつこいくらいのどんでん返しの果ての救いの無い結末にはがっかりした。また、あろうことか、せっかく登場した桑原銀次郎は泉堂莉菜に大敗北を喫し、以降沈黙。これでは桑原銀次郎を登場させたいみはない。と、浦賀和宏に対する文句は山ほどあるが

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    2019年02月18日
  • ifの悲劇

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    ネタバレ

    ○ 総合評価  ★★★☆☆
    〇 サプライズ ★★★☆☆
    〇 熱中度   ★★★☆☆
    〇 インパクト ★★★☆☆
    〇 キャラクター★★☆☆☆
    〇 読後感   ★★★☆☆
    〇 希少価値  ★☆☆☆☆
     「犯行直後に目撃者を殺した場合」と「犯行直後に目撃者を殺さなかった場合」の二つの設定に分けて「パラレルワールドを描いた作品」だと思わせることがミスディレクションになっている。
     プロローグで,「犯行直後に目撃者を殺した場合」の視点人物である花田欣也(加納豪)と編集者の間で「パラレルワールドをテーマにした小説を書きたいんです。」という会話をさせることで,自然と、この作品がパラレルワールドを書いた小説だ

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    2019年01月16日
  • ifの悲劇

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    2018年最後に読んだ本。設定は面白いんだけど、半分くらい読んだところでトリックがわかってしまった。伏線の置き方も、「これ伏線だよ、後で回収するよ」とばかりに書かれていて、興がさめる。その辺からトリックの本質も透けて見える。もっとさりげなく騙してほしい。

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    2019年01月01日
  • ifの悲劇

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    試みとしては面白いけれど、解決編が分かりにくい。もう一度読み直せば、なるほどここの記述かと腑に落ちるという楽しみ方ががあるのだろうけどそこまでする気は起きないな。

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    2018年11月13日
  • 十五年目の復讐

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    浦賀和宏『十五年目の復讐』幻冬舎文庫。

    真梨幸子のイヤミスのような風合いの作品なのだが、相変わらずの平坦な文章にサスペンスとしての味わいは感じられなかった。作中に著者の初期作品『地球平面委員会』が登場し、終盤に再び桑原銀次郎が登場するという楽屋落ちのような作品。

    ストーカー扱いされた挙げ句、殺人事件の犯人として逮捕されたミステリ作家の西野冴子……

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    2018年10月22日
  • 頭蓋骨の中の楽園(下)

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    三件の女子大生首なし死体事件に続く例外の首なし死体と過去の小説家たちの首なし自殺。地に足を着けた物語を独立したミステリ的に楽しんでいたらシリーズ的不可思議さに突入して、脳の記憶の入れ替え実験や人為的に転生する浅倉幸恵等SF化して、裕子等シリーズキャラクターの名前も頻出したけれど把握が追い付かなかった。

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    2018年10月14日
  • 頭蓋骨の中の楽園(上)

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    小説と同名同方法の女子大生の首なし死体。被害者に好意を寄せていた僕こと穂波が妹の留美やクールな安藤直樹らと共に小説家のもとを訪れる。被害者の婚約者な刑事や二人目の被害者の同性愛の噂等も入り組んで引き込まれる。メタ的に書かれた小説家サイドがしっかり組み込まれてほっとした。清々しい風が吹き抜けるみたい。

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    2018年10月14日
  • 究極の純愛小説を、君に

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    AIに似たアルゴリズムに作中作を書かせるという発想はユニークであるものの、作中作中作まで登場して後半にならなければ全容が把握できない構成はややこしく、途中で読み進めるのがしんどくなった。
    最後まで読んでもスッキリ感には程遠く、疲れが残る作品でした。

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    2018年08月13日
  • HEAVEN 萩原重化学工業連続殺人事件

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    浦賀和宏『HEAVEN 萩原重化学工業連続殺人事件』幻冬舎文庫。

    パラドックス・ミステリー。一応、安藤直樹シリーズのセカンド・シーズンという位置付けのようだ。

    ちょっと凝り過ぎたミステリーの仕掛けと苦し紛れのようなSF的な展開には少しがっかりした。シリーズを重ねるにつれ、この傾向は強くなっている。浦賀和宏らしいと言えば、そうなのだが、いずれ一般の読者は離れていくに違いない。

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    2018年05月04日
  • ifの悲劇

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    主人公すら正しい答えを導き出すことが出来ず、読者のみが真実を知ることになるのかと思いながら読んでいた。パラレルで頭の中が構成されてしまったので、リニアとわかった瞬間、パニックになってしまい自分が一番真実がわからなくなってしまった。

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    2018年02月28日
  • 彼女の血が溶けてゆく

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    ネタバレ

     初めに言っておくと後味は悪い。
    序盤から中間辺りはフリーライターの男が愛した女の無罪を証明するために奔走するというありきたりな内容だが、終盤に近づくにつれてそんな単純な話ではないことを思い知らされる。そうだ、この著者の他の作品も読んだことがありその作品もこんな感じでした。
    展開としては個人的には思った通りに進んでいった印象でしたが、予想していても精神面にはグラッときますね。あと生物学・医学を多少かじっている人は入りやすいかなと感じますかね。
     著者の他の作品も読んでみようかは迷うところですかね。

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    2018年01月02日
  • ifの悲劇

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    あまり感心しない出来栄えと言いますか…特に最終章を読んでも驚くようなことはありませんでした…。

    ヽ(・ω・)/ズコー

    なんかやたらと会話文が続いて、登場人物がしっちゃかめっちゃかに交錯するものですから、印象の薄い登場人物とか忘れちゃいますよ!? きちんと頭ん中で整理して読んでいかないと混乱しますねぇ…社畜死ね!!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    まあ、それにしてもパラレルワールド?的な構成も組み込みつつ、きちんとミステリ作品に仕上げるんですから浦賀氏も変わったというか…初期の、思春期特有の鬱屈したアレとかはもう無くなった感がありますねぇ…。

    「記憶の果て」とか、自分は青春小説として読んでい

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    2017年12月22日
  • 彼女の倖せを祈れない

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    ネタバレ

    【あらすじ】
    ライターの銀次郎の同業者、青葉が殺された。青葉が特ダネを追っていたことを知った銀次郎はそのネタを探り始める。手がかりはカメラに写っていたボンデージ姿の女性。辿り着いた衝撃の真実――それは政界をも揺るがす、暴いてはいけない秘密だった。中毒性200パーセント! 思わず息が止まる、驚愕の大どんでん返しミステリ!

    【感想】

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    2017年07月27日
  • 彼女の血が溶けてゆく

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    ネタバレ

    【あらすじ】
    ライター・銀次郎は、元妻・聡美が引き起こした医療ミス事件の真相を探ることに。患者の女性は、自然と血が溶ける溶血を発症、治療の甲斐なく原因不明のまま死亡する。死因を探るうちに次々と明かされる、驚きの真実と張り巡らされた罠。はたして銀次郎は人々の深層心理に隠された真相にたどり着けるのか。ノンストップ・ミステリーの新境地。

    【感想】

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    2017年07月27日
  • ifの悲劇

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    初読の作家さんです。

    先入観という快速列車に乗せられて、違和感と混乱の残像を視界の端に感じつつ疾走。終着駅でご丁寧なアナウンスを受けている感じでした。各駅停車で始発駅まで戻る必要性を感じます。

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    2017年07月05日
  • ifの悲劇

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    ストーリーよりもトリックを重視する類のミステリである。帯に「絶対に騙される!」とあるように、一部のトリックに感づいても、人物の関係や殺人の動機等、大半の内容は推測できなかった。そのような意味で、本格ミステリとして見れば良作といえるのだろう。ただ、ストーリーやキャラクタをそれぞれ見た場合はどうか。

    論理的で話の筋は通っているが、現実的とは感じなかった。もちろん、創作物、特に本格ミステリにおいては現実性どうのでの批判はお門違いの部類に入ることはわかっている。しかし、現実性度外視のミステリは少なくとも私の好みではない。また設定上、キャラクタを深く掘り下げることはできないため、登場人物の魅力は必然的

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    2017年05月15日
  • ifの悲劇

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    浦賀和宏『ifの悲劇』角川文庫。

    実験小説のようなパラレルワールドミステリー。そして、週刊標榜のライター・桑原銀次郎シリーズでもあった。奇をてらった感が強く、現実味が感じ取れなかった点で小説としては失敗だと思った。しかし、ミステリーとしてはそれなりの面白さはある。

    北海道に住む小説家の加納豪が溺愛する妹の彩は婚約者の奥津の浮気を知り、自殺する。妹を死へ向かわせた奥津への復讐を誓った加納は奥津を殺害するも、遺体を車で運ぶ途中に交通事故を起こす。交通事故をきっかけに殺人が露呈した場合としなかった場合の二つの場合が交互に描かれ、やがて二つのストーリーは交わり、衝撃に真実が明らかになる。

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    2017年04月28日