浦賀和宏のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
斬新でした〜〜
ifって、"もしも〜"って意味やけど、この本の特徴は、もしあの時あいつを殺していたら、殺していなかったら、という設定で話が進むところ。
パラレルワールドで話が交互に進んでいく 感じかな
自分自身、あの時こうしていたら っていう後悔は幾つもあるけど、さらにその先の未来まで考えたことはなかったから、考えてみるのも面白いのかも。
読み終わった時に、恐らく読者は自分自身の人生を振り返って、仕事とか恋愛の判断が正しかったのか、間違っていたのか考えると思われ
まぁ実生活に置き換えると、過去を考えたところで変えられないから、今と未来をみるしかないんやけどね笑笑
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Posted by ブクログ
ネタバレハサミ男とおなじ衝撃を受けた。面白かったポイントは2つある。
1つめは、浦賀が女というトリックに騙されたこと。
一人称が僕、冒頭の亜矢子とのイチイチャ、これだけの要素で浦賀は男だと思っていた。考えてみれば、浦賀が男だと明言されてなかったのに。先入観の裏をかかれたどんでん返しに衝撃を受けた。
今思えば違和感あったシーンは2つあったな。第一に、浦賀が吉野の路上ライブに行ってファンの子が不満そうな顔で去る所。何で不満そうにするんだろ?と思ったけど、浦賀が女だったら吉野の彼女だと勘違いしたんだろうな。第二に、浦賀と亜矢子が行為中。前戯たっぷり(足の指全部舐めるなど)したのに、なぜ本番しないか疑 -
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小学4年生の時にイジメられていた少年が池で溺死する事件が起きた。
警察は事故で片付けたが、その死に思い当たる人物がいた。悪童3人だ。
その後、何事もなく時は過ぎたが
20歳を迎えた成人式の日、溺死した少年の死の真相を調べる男が訪ねてくる…。
これフィクションだよね?と思ってしまう作品。
私は『叙述トリック』にはめっぽう弱いらしく(笑)
読んでるうちに『????』と訳わからなくなりました。
お母さまの手紙から始まり、お母さまの手紙で終わる。
そんな構成も好きだな〜。
評価があまり高くないのは…
あまりにもトリックが巧妙過ぎちゃって〜
頭がついていけなかったからですね(笑)
これは再読したい -
Posted by ブクログ
すごくズルいなぁという感想。
ミステリは著者と読者の情報のミスマッチで唸らせるというのが本来だと思っている。
そのミスマッチが大きすぎるとズルいなぁと思うのだ。
まず、プロローグから読書のミスリードを誘っている。
話し手である小説家が「パラレルワールドをテーマにした小説を書きたいんです」という一言から始まる。
この一言が読者のミスリードを誘う。
つまり、これから始まる話はパラレルワールドものなのだと。
そうやってパラレルワールドもののミステリとして読み始めると、典型的な倒叙ミステリだ。
まず犯人が手の内を明かして、それを探偵役が暴いていくというもの。
この最初の犯罪をし -
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ー 戦争反対とほざく者。差別反対とぬかす者。核兵器など絶対に持ってはいけないと主張する者。彼らの顔を見ればいい。のっぺりとした、まるで緊張感に乏しい表情をしている。それは善意という欺瞞によって漂白されてしまった、人間が本来持つ獣としての野蛮さを否定した者達の成れの果てだ。
人間とは殺し合う生きもの。戦争する生きもの。そのことを理解してヒトは初めて己の中にある残酷さを飼い馴らすことができる。戦争を起こすのは、人を殺すのは、そういう理屈を分かってないやつだ。自分だけが高みに立って締麗な言葉を弄び、己の中に差別心、残酷性が潜んでいることを締麗に忘れている。 ー
昂る力への意志と厭世観。
背後では -
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ー 人間は生まれてから、ただ一つの作品を残すために生きて行く。自分の人生という作品を。死ぬ時になって自分の人生を振り返る時、私はその作品に満足して死ねるのだろうか。この都庁のような、人間の技術の粋を集めた建築物を残せるのだろうか。モノの価値とは相対的なもの。だからこそ私は、自分の人生を他人のそれと比較しないではいられない。 ー
内面吐露が多い作品。
内面吐露と思いきや…的なオチはあるが何とも言えない。
ようやく轢き逃げ犯に迫って行くサスペンスかと思いきや…読みたいのはこんなんじゃない!感がすごい。
でも、もう6冊まで読んでしまったので、ここで辞めるわけにはいかない。
頼む、あと3冊で巻き -
Posted by ブクログ
ネタバレ「川崎区は治安が悪い」「武蔵小杉はセレブの町」みたいな噂(先入観?)を現実化したような設定。実際はそんなことない(と思う)けど、そんな風評を壮大に誇張したようなセリフやスプラッター映画みたいな場面が展開されます。
最初は登場人物たちが本気で川崎をディスる様が可笑しく映り、ちょっぴり笑いさえこみあげてきましたが、後藤家殺人事件の真相や、美咲と奈良邦彦の関係など謎めいた点が浮上してくるあたりからそれらの真相が気になってきました。
最終的なオチ(Z国とか、仮想都市川崎(笑)とか)は、個人的には斜め下感のある内容で拍子抜けしてしまいました。けれど、赤星編と愛編の“ズレ”には驚かされましたし、結末に -
Posted by ブクログ
ー だが物事を見た目でしか判断しない萌え読者達は、そこに書かれている内容ではなく、装飾の華やかさでしか小説を評価しない。あげくの果てには、そういう小賢しい表現を多様する作家こそが文章の上手い書き手などという愚劣な戯言をほざきまくりやがる。じゃあ、その上手な飾りを一つ一つ刺いでいったら、後には何が現れる?飾りの下に隠された萌え小説の芯というべき、小説が小説であるための魂が読者の前にさらけ出されるのか?
否。そこにあるものは、真っ黒な、空虚な空間だ。魂なんかあるはずはない。何もない場所にデコレーションを貼り付けただけの代物。それが萌え小説なのだから。
俺は今までずっと萌え萌え萌え萌え言ってきた -
Posted by ブクログ
著者初読み。
この作品も、他の作品の後ろで紹介されていたので、あらすじが気になって読んでみた。
作家の冴子は高校時代の友人・亜美に久しぶりに連絡をもらい、定期的に食事などを重ねる仲に。
ある時、亜美から恋人である「タケル」と言う男性を紹介される。この「タケル」が冴子の周囲で様々な行動を起こす。
ある時は恋人を自殺に追い込み、ある時は従兄弟の妊娠中の妻を突き飛ばし、流産される。そして、冴子のところにも姿を現すようになり、冴子は独自で「タケル」とその関係者と思われるノンフィクション作家の泉堂莉菜にも疑惑の目を向ける。
しかし、冴子が「タケル」の存在を確証した時に「タケル」が殺害され、その犯人として