野口卓のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
よろず相談屋繁盛記シリーズ5巻に続く、主人公の信吾が結婚して始めた、めおと相談屋奮闘記シリーズ5巻目の本書。
今回は、今まで信吾と関わりのあった登場人物が関わり、この頃話題になっていた長崎屋という、外国人が逗留する旅籠にまつわる話題。
中でも珍しい鳥の話題。
そして、波乃の実家春秋屋から、料理も習っていなかった波乃に伝授しながら女将としての采配を教えようとついてきた女中モトの秘密が判明する。
誰しもがそれぞれに物語を背負っており、それぞれの人生を生きている。
交わる人も交わらずに終わる人もいる中で、互いに何かを共有しあい感化されて生きてゆく。
筆者が思う、人々の苦悩も併せ持つ人生の考え方ひとつでどんな未来も違っていったり、感謝する心や信じる心、言葉を素直に受ける心など生き方そのものを語っている。
人とは違う、だけどそれを楽しむ。
そこには想いを突き詰めていくことで、時には壁にぶち当たり苦労も拾うが、それも含めて人生の彩りという哲学が漂う。
面白くて、ほろりとし、そして感銘するそんなシリーズ。 -
ネタバレ 購入済み
あらあら
信吾さんも、少し世間の常識から、外れ気味だと思うけれど、波乃さんも、大概に、規格外だよね。破れ鍋に綴じ蓋か、面白い夫婦が出来たもんだ。この後は、どうなるのかな?早く、読もう。
-
ネタバレ 購入済み
子狸もやって来た。
駒形の一周年記念の将棋大会が、行われ、二転三転するも、大会は、大盛況の内に無事終了。相談屋の方でも、何だか不思議な人達が、次々とやって来て、どういう人達なんだろう?子狸まで、やって来たのは、ご愛敬。
-
ネタバレ 購入済み
色んな人の色んな人生
信吾の話を、そのままに書いてしまう戯作者、仇と狙われていた、隣の爺さん、愚鈍だと思われていたのにあるきっかけで、目覚めた小僧。色んな人が居て、色んな人生が有る。だから、世の中、面白い。
-
ネタバレ 購入済み
なんだか凄いな。
なんだか凄いな。大名家の相続争いに巻き込まれたと思ったら、犬になってしまった幇間と家族の繋ぎをしたりと、次から次へと、事件がおこる。信吾の人柄のせいかな?
この人の周りでは、何となく、物事が、良い方に進んでいく。劇的にではなく、のんびり、ゆっくりと、いつの間にか、そうなっていたという感じで。 -
ネタバレ 購入済み
ちょっぴり不思議で、面白い
生き物や天空の何処からかの声が聞こえるちょっと不思議な若者の話。その若者は、老舗の料理屋の長男なのに、弟に店を譲って、家を出て、将棋の会所とよろず相談屋を、始めてしまった。名前の如く、己を信じて、進んでいく。結構、面白い。
-
Posted by ブクログ
結婚して、信吾の相談屋は、名前も「めおと相談屋」となった。この『めおと相談屋奮闘記』シリーズはますますもりあがる。
野口卓という作家さん、いくつかのシリーズがあるのだが、人を知る、人を育てるというテーマが盛り込まれていることが多い。今回も小僧の常吉に対して、本人のやる気を待ち、機会がやってきたと見極めると、自分が和尚に護身術を習ったように、やる気を育てる言葉かけで導く。
相談屋をすることで、自分が成長して変わったことも自覚し、自分を含め伴侶となった波乃の人となりも、素直に受け入れ、高め合う心を持っている。
そんな人とは、というテーマが堅苦しくなく描かれているのが本シリーズだ。
動物と心で会話ができる信吾。今回は事件も一つ解決する。 -
Posted by ブクログ
徳島市生まれで「軍鶏侍シリーズ」、「よろず相談屋繁盛記シリーズ」の作者 野口卓の寺子屋を描いたシリーズ
手蹟指南所「薫風堂」シリーズ第5巻完結版である。
ある旗本が行儀見習いで奉公していた商家の娘を孕ませ、
家の外に出して、実家には男と奔走したと嘘を言い
男児を出産させ、長らく、嫡子が何かあった場合のために
中間夫婦に育てられた。
そんな嘘に包まれた雁屋直春は、中間夫婦に育てられ、
優しく賢く勇気のある男に成長。
たまたま辻斬りにあった老人を救うことになるが、
その縁で手習い所を引き継ぐことに。
数々の事件や、実の親である旗本の出世のための縁談など、
次々と望まぬことに巻き込まれるのであるが、
本来持つ真面目さで乗り切る。
教育とは、人を育てるとは、何かと考えさせられもするテーマが、主軸となりながらも、ストーリーは面白みが満載で気持ちよく読み進められる。
そんなシリーズ最後の巻は、ハッピーエンドの大円団。
手習い所をめぐる登場人物や子供達のキャラクターも
生き生きと描かれ魅力的な物語だ。 -
Posted by ブクログ
飲み込みの悪い常吉が、ある出来事を単に発し、見事に生まれ変わる。
人は自分が思うことでしか、真剣に行動できない。
他人に命令されてのことでは、物事に価値を重ねられないものなのだ。
ある日隠居老人と思われる人が10歳くらいの女の子をつれて、将棋会所、駒形へやってきた。
その女の子が将棋を祖父とでない他の大人としたいのだった。
実力を図るために信悟が相手をする。
初めて負けた女の子ハツは将棋の素晴らしさ、面白さを再認識し、それに釣られたかのように少年たちが集まるようになった。
人は人でしか育てられないのであろう。
素晴らしい人育ての話でもある。 -
Posted by ブクログ
「軍鶏侍」シリーズの第2弾
南国の園瀬藩(架空)を舞台にした剣豪小説、いや人間ドラマかな
人付き合いを苦手とし、剣に軍鶏にのめり込む四十を超えた主人公源太夫
弟子を育て、まっとうにまっすぐに人と関わっていく
表紙の絵がまさに獺祭でしょうか
あまりにも有名な銘酒「獺祭」
でもその意味を知る人は少ない
私もこの本で初めて知りましrた
園瀬藩の穏やかな自然の風情を描いた文章が、あまりに美しく気に入ったので切り取って紹介しましょう。
「穂が出る前の稲はまだ十分に柔らかく、風の動きによって、緑の葉表と青白い葉裏が交互にそれを見せていた。揺れが滑らかに移動するので、まるで堤防に向けて波が次々と、際限もなく打ち寄せて来るように錯覚してしまうのである。」
なんて美しい、そして知ってますよその情景
稲の葉裏の青白さ、風で緑と交互になる様
その情景がこんなに見事に表現されてるなんて、
ぐっとくるぜよ!(^o^)
今回も短いお話幾つかで構成された読みやすい本
今回は、弟子と係るお話が多数で、ほんとうの意味での秘剣「蹴殺し」についても謎が明かされます -
Posted by ブクログ
南国の園瀬藩(架空)を舞台に、隠居侍を主人公とした時代小説
39歳で隠居した剣豪岩倉源太夫の軍鶏と剣の道を究めんとするの生き様を見事に描いた気持ちのいい時代小説
人と関わることを得意としないため、剣や軍鶏と関わる源太夫は、知らず知らず周りと関わり影響を与えていく
数々の強敵と戦う羽目になる源太夫
でるか、秘剣「蹴殺し」
土佐じゃね?って風情の園瀬藩
そこに住まう人々の生活
そこで暮らす主人公の生き様、主人公の魅力が、気持よくスパッっと描かれたお話でした
短いお話が幾つかで構成された読みやすい本
野口卓さんのデビュー作にして、「軍鶏侍」シリーズ1作目