野口卓のレビュー一覧
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とうとう….….
楽しい話、悲しい話、恐ろしい話、色々有ったけれど、一番の衝撃的な話は、梟助の出自が、明らかになった話だろう。それも、思いもよらない所で。
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昔語りと….….
梟助は、鏡を磨ぎながら、自ら、話をしたり、相手の話を聞いてあげたりする。今回は、聞き手の話が、多かったかな。
何かの拍子に、鮮明に思い出される過去と、話し手の昔語りの中に潜む、様々な思い。各々が短編なので、余計に、余韻となって、心に響く。 -
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こんな話も、嫌いじゃない。
鏡磨ぎの梟助爺さんの話なのに、どうして、タイトルが、ご隠居さん?って、思っていたが、最後に、その理由が明かされる。
落語の小話の、寄せ集めのような、お話集。軍鶏侍も良かったけれど、ちょっと重く感じて来た所(合本版の半分くらい迄、読んだ)だったので、こういう、軽い小話で、一休み。 -
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よろず相談屋繁盛記シリーズ5巻に続く、主人公の信吾が結婚して始めた、めおと相談屋奮闘記シリーズ5巻目の本書。
今回は、今まで信吾と関わりのあった登場人物が関わり、この頃話題になっていた長崎屋という、外国人が逗留する旅籠にまつわる話題。
中でも珍しい鳥の話題。
そして、波乃の実家春秋屋から、料理も習っていなかった波乃に伝授しながら女将としての采配を教えようとついてきた女中モトの秘密が判明する。
誰しもがそれぞれに物語を背負っており、それぞれの人生を生きている。
交わる人も交わらずに終わる人もいる中で、互いに何かを共有しあい感化されて生きてゆく。
筆者が思う、人々の苦悩も併せ持つ人生の考え -
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あらあら
信吾さんも、少し世間の常識から、外れ気味だと思うけれど、波乃さんも、大概に、規格外だよね。破れ鍋に綴じ蓋か、面白い夫婦が出来たもんだ。この後は、どうなるのかな?早く、読もう。
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子狸もやって来た。
駒形の一周年記念の将棋大会が、行われ、二転三転するも、大会は、大盛況の内に無事終了。相談屋の方でも、何だか不思議な人達が、次々とやって来て、どういう人達なんだろう?子狸まで、やって来たのは、ご愛敬。
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色んな人の色んな人生
信吾の話を、そのままに書いてしまう戯作者、仇と狙われていた、隣の爺さん、愚鈍だと思われていたのにあるきっかけで、目覚めた小僧。色んな人が居て、色んな人生が有る。だから、世の中、面白い。
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なんだか凄いな。
なんだか凄いな。大名家の相続争いに巻き込まれたと思ったら、犬になってしまった幇間と家族の繋ぎをしたりと、次から次へと、事件がおこる。信吾の人柄のせいかな?
この人の周りでは、何となく、物事が、良い方に進んでいく。劇的にではなく、のんびり、ゆっくりと、いつの間にか、そうなっていたという感じで。 -
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ちょっぴり不思議で、面白い
生き物や天空の何処からかの声が聞こえるちょっと不思議な若者の話。その若者は、老舗の料理屋の長男なのに、弟に店を譲って、家を出て、将棋の会所とよろず相談屋を、始めてしまった。名前の如く、己を信じて、進んでいく。結構、面白い。
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結婚して、信吾の相談屋は、名前も「めおと相談屋」となった。この『めおと相談屋奮闘記』シリーズはますますもりあがる。
野口卓という作家さん、いくつかのシリーズがあるのだが、人を知る、人を育てるというテーマが盛り込まれていることが多い。今回も小僧の常吉に対して、本人のやる気を待ち、機会がやってきたと見極めると、自分が和尚に護身術を習ったように、やる気を育てる言葉かけで導く。
相談屋をすることで、自分が成長して変わったことも自覚し、自分を含め伴侶となった波乃の人となりも、素直に受け入れ、高め合う心を持っている。
そんな人とは、というテーマが堅苦しくなく描かれているのが本シリーズだ。
動物と心 -
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徳島市生まれで「軍鶏侍シリーズ」、「よろず相談屋繁盛記シリーズ」の作者 野口卓の寺子屋を描いたシリーズ
手蹟指南所「薫風堂」シリーズ第5巻完結版である。
ある旗本が行儀見習いで奉公していた商家の娘を孕ませ、
家の外に出して、実家には男と奔走したと嘘を言い
男児を出産させ、長らく、嫡子が何かあった場合のために
中間夫婦に育てられた。
そんな嘘に包まれた雁屋直春は、中間夫婦に育てられ、
優しく賢く勇気のある男に成長。
たまたま辻斬りにあった老人を救うことになるが、
その縁で手習い所を引き継ぐことに。
数々の事件や、実の親である旗本の出世のための縁談など、
次々と望まぬことに -
Posted by ブクログ
飲み込みの悪い常吉が、ある出来事を単に発し、見事に生まれ変わる。
人は自分が思うことでしか、真剣に行動できない。
他人に命令されてのことでは、物事に価値を重ねられないものなのだ。
ある日隠居老人と思われる人が10歳くらいの女の子をつれて、将棋会所、駒形へやってきた。
その女の子が将棋を祖父とでない他の大人としたいのだった。
実力を図るために信悟が相手をする。
初めて負けた女の子ハツは将棋の素晴らしさ、面白さを再認識し、それに釣られたかのように少年たちが集まるようになった。
人は人でしか育てられないのであろう。
素晴らしい人育ての話でもある。